県労働委が水道事業管理者に謝罪命令 労組役員選挙に介入 伊賀
労働組合の役員選挙に介入したのは不当労働行為だとして救済を申し立てていた伊賀市職員で元執行委員長の中井淳夫さん(52)は12月6日、三重県労働委員会が高木忠幸・上下水道部事業管理者に対し謝罪文の掲示など命令が発出されたのを受け、記者会見を開いた。中井さんが命令書を受け取ったのは4日で、「長期間にわたり強い精神的苦痛を味わった。認められて満足している」と現在の心境を語った。
救済の申し立ては昨年6月。命令書によると、高木管理者は2022年9月にあった上下水道部労組の役選で、特定の組合員に立候補するよう勧めた他、部下の職員に対して中井さんが立候補しないよう働きかけをする発言があり、労働委が11月19日に不当労働行為として認定した。
労働委の救済命令書を発出したのを受け、稲森稔尚市長は「特別職の上下水道事業管理者が、この事態を引き起こしたことは許されず、厳正な処分を検討する。全ての職員が安心して働けるよう全力で対応する」とコメントした。