松浦ファームの「若松野菜無人販売所」に行ってみた 苦手な野菜が好きになる?【北九州市若松区】
正月休み、ついつい食べ過ぎてしまった人いるのではないでしょうか。
筆者もその1人で、おせち料理に餅、すき焼き、焼肉、甘いスイーツ……と運動をするわけでもないのに、ここぞとばかりに美味しいものをたくさん食べてしまいました。
「なんだか野菜が恋しいけれど、どうせなら美味しい野菜が食べたいな〜」と考えている時に思い出したのは、1年前に北九州市立小倉中央小学校で行われた「郷土料理特別授業」の取材でお会いした「松浦ファーム」の松浦剛さんのこと。
「苦手な野菜があれば、まずは新鮮なものを食べてみてほしい」
松浦さんが授業でそのように言っていたことを思い出して、今回松浦ファームにある<若松野菜無人販売所>に行ってみました。
100年以上前から続く専業農家「松浦ファーム」が営む野菜の無人販売所
松浦ファームは、100年以上前から続く専業農家です。
「愛情たっぷりに育てた野菜を地元の人たちに食べてほしい!地元の美味しい野菜を知ってほしい!」という地産地消の思いから、直接販売や収穫体験、学校給食への出荷などを行っています。
場所は若松区有毛にあり、JR小倉駅付近からだと車で約40分のところです。「40分」と聞くと遠い気もしますが、運転が苦手な筆者もどんどん変わる景色に癒されながら、ドライブ気分で楽しく訪れることができる距離でした。
野菜無人販売所では、松浦ファームで採れたての季節野菜や、近所の提携農家で採れた野菜を販売しています。
松浦ファームへの行き方
ナビを頼りに日明から戸畑区を通り、若戸トンネルをくぐって国道495号線を進みます。
近くに来ると、白地に黒い文字で「松浦ファーム」と書かれた旗が見えました。
矢印の書かれた看板も設置されて、わかりやすくなっています。
旗の反対に赤い自販機があり、その間の道を進みます。進んでいくと倉庫のような建物がありました。
よく見ると、「新鮮若松野菜販売所」と書かれた看板が掲げられています。
その倉庫の手前に駐車場があり、10台ほど停められます。
笑顔で挨拶をしてくれるスタッフのみなさんに感動
車を降りて感動したのは、一生懸命作業をしているスタッフのみなさんが、笑顔で挨拶をしてくれること。
トラックなども停まっていたので、念のため「ここに停めていいですか」と聞くと、すごく感じの良い声で「どーぞ!どーぞ!」と答えてくれました。
車を停めて倉庫に近づくと、入り口付近で見たのと同じ白い矢印の看板が見えます。
倉庫に入ろうと行ってみると、出迎えてくれたのは、白と黒の色をしたワンちゃんでした。
赤いカラーコーンに「五右衛門」と書かれていたは、ワンちゃんの名前でしょうか。とても元気がよく、尻尾を振りながらこちらを見ていました。
旬の野菜や珍しい野菜が並ぶ店内
中に入ると、少し遠くから見ても色鮮やかだと分かる野菜がたくさん並んでおり、つやつやでハリがあるものなど、見ただけで新鮮さを感じます。
野菜の高騰がニュースで話題の時期に訪問しましたが、値段も非常にリーズナブルで驚きました。
松浦ファームの野菜は一時期、「高いけど美味しい」と言われることもあったとか。インスタグラムの投稿では、「必要以上に値段はあげない」という気持ちで価格設定していると書いてありました。
さらに面白いと思ったのは「値札」。段ボールに書かれたかなり大きなポップのようなもので、手書きで可愛らしいキャラクターが描かれています。
手書きのポップに目を奪われ、購入意欲が倍増しました。
この日は、小かぶや大根、じゃがいもなどの根菜、ほうれん草やキャベツなど旬の野菜をたくさん販売していました。
「バターナッツ」や「カーリーケール」など、あまりスーパーでは見かけない野菜もありましたよ。
そして、一番心が踊ったのは「熟成さつまいも」。両手で持っても落ちそうなくらい大きなさつまいもで、品種は「紅はるか」と書かれています。
芋好きの筆者にはたまりません。2袋欲しかったのですが、重すぎて1袋で我慢しました。
支払いは<セルフレジ> 一部を除きキャッシュレスもOK
販売所は無人で、セルフレジが設置されています。
タッチパネルで購入する野菜をタッチして数量を入力するだけなので、とても簡単に購入できました。
支払い方法も現金だけでなく、QRコード決済やクレジットカード、電子マネーなども使用できます。
有料の袋もあり、スーパーの袋くらいのサイズと大きめのゴミ袋サイズのものがありました。野菜は大きく育ったものが多いので、事前に準備することをお勧めします。
取材時に来店していた他のお客さんを見ると、“マイカゴ”を持参していました。
商品の中にはセルフレジで買えないものもあるので、現金も少し持参しておいた方が良さそうです。
キャベツ・ほうれん草・小かぶ・葉玉ねぎ・熟成いも・大根を購入
今回購入したのは、キャベツ、ほうれん草、小かぶ、葉玉ねぎ、熟成いも。そして、中でも食べるのを楽しみにしていたのが大根です。
松浦ファームの大根は、昨年1月に日本野菜ソムリエ協会によって開催された「鍋野菜選手権」で金賞を受賞しています。
「鍋野菜選手権」では、全国各地から集まった鍋野菜を野菜ソムリエが商品名や産地、生産者情報などをすべて伏せて食味して選んでいるのだとか。
「こんなに甘みのあるダイコンは初めてなくらいです。生でそのまま食べてみたいと思いました。味がしっかりしているので、薄い味付けで食べたいです」や「圧倒的な甘みの余韻が残る。ほど良い香りとやわらかさの中にも、しっかりした歯応えが感じられ心地良い」といった評価を受けていました。
北九州市で採れた野菜が全国で評価されているのは、とても嬉しいですね。
ネギ・玉ねぎが苦手だけれど……ペロリと完食!
実のところ、筆者はネギや玉ねぎが苦手。「苦手な野菜があれば、まずは新鮮なものを食べてみてほしい」という松浦さんの言葉を思い出し、楽しみだった大根より先に葉玉ねぎを食べてみました。
葉玉ねぎは甘味が強く、みずみずしくて食感もいつもと違いペロリと完食! 「もう2つくらい買えばよかった……」と後悔するほどです。
買った野菜を食べながら「生まれ育った場所で、こんなに美味しい野菜が味わえるなんてとても幸せだ」と、心底思いました。
後日、松浦ファームの運営者に話を聞いたところ「土日は混み合いますので、平日に購入するのがオススメです。とにかく味にこだわって野菜を作っているのと、その野菜を抜群の鮮度で販売しています!」と話してくれました。
詳細は、松浦ファームのインスタグラムで確認できます。
<松浦ファーム 新鮮若松野菜無人販売所>
■所在地/北九州市若松区有毛1512
■営業時間/9:30〜20:00
■定休日/なし
■駐車場/10台ほど有り
※2025年1月25日現在の情報です
(北九州ノコト編集部)