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「安いコメ出すぞ!だけじゃ何も解決しない」カンニング竹山が令和の米騒動に私見

文化放送

野村邦丸アナウンサーがパーソナリティを務めるラジオ番組『くにまる食堂』(文化放送・月曜日~金曜日9〜13時) 6月2日の放送は、お笑い芸人のカンニング竹山が、備蓄米放出を巡って注目される農協について私見を述べた。

邦丸アナ「今日は先ほど備蓄米の問題を取り上げたんですが、今回やり玉に挙げられているのがもう一つあります。それがJA」

カンニング竹山「農協ですよね。農家のお米を農協が集めて、農協が卸業者におろして、卸業者が問屋に卸して、問屋さんからスーパーとかに並ぶという、ちょっと我々にはわかりにくい流通経路になっています。そこで今の世の中的には、誰が悪いんだっていったら、いや農協があるからだ、みたいな感じに捉えられているんですけど、それは果たして本当にそういうことなんだろうか? 善悪がある問題だけでは、ないんじゃなかろうかっていう疑問があるんです。

そんな時に僕のファンといいますか、応援してくれる方の中にたまにお手紙をくれる方がいて、数日前にまたお手紙をくれまして、そのお手紙を今日は紹介したいと思います。

――私はずっとJA、農協で働いていることもあり、本当にこの問題には実は腹が立っています。何よりも「悪=JA」、これを大臣やマスコミが煽るせいで、とっても迷惑をしております。コメ価格を安くしないのはすべてJAの責任と、世間の矛先を向けようと、大臣もマスコミも必死になっている感がすごく伝わっています。マスコミも「大臣よいしょ」に必死で怖いです。正直、オールドメディアのテレビも信用できなくなってしまいます。そもそもこの問題で、備蓄米で利益を出そうとしていたのは国なのに、それを買って必要最低限の経費しか乗せてないのに「JAは儲けている。悪だ」という流れは本当に許せません。テレビに洗脳された消費者はクレームの電話をしてくるし、農家のために働いているのに邪魔ばかりされてとても迷惑をしています。そもそも大臣はどこを向いて働いているのか。選挙しか考えてないのは明白じゃなかろうかと思います。そして、マスコミとタッグを組んでJAを潰す、アメリカに売り飛ばすという都市伝説があったりしますが、事実なのではないかと、会社内ではみんな感じています。こういう問題が起きてる中、問題を利用してJAをつぶすような動きをする政治家は絶対に許したくないです――

というようなお手紙です。「JA=悪」の流れを止めてもらいたい、それを心から願っております、というJAで働く職員1人の意見として捉えようと思うんですけども、問題は確かにあるなっていうのは、今メディアで「JA=悪」という感じの風潮になってて、きっとその影響もあって、実際に全国のいろんなJAに電話なんかをしてクレーム入れたりしてる人もいるわけですよね。あなたが電話したからって何があるんだってことなんだけど、そういう輩が…輩って失礼かもしれないけど、電話して文句をいってやろうみたいな人が結構いるわけですよね。そうなってくる社会ってのはあんまり良くないな。JAに電話したところで何も変わらないわけですから。問題の本質はそこじゃないってことなんです。そうやって大してものを理論的に考えられない人まで、JAがダメなんだって考えになっちゃって、本質がめちゃめちゃのまま、風潮だけでそう思っている方がすごく増えているんですよね。

我々が本当に考えていかなきゃいけないのは何かっていったら、戦後作ってきたお米の流通経路はこれでいいのかということと、本当に農協が悪いのか、卸問屋が悪いのか、国が悪かったのか、全部踏まえて、どれも別に悪じゃないと思うんですよ。どれも、自分たちの利益のためも、もちろんありますし。JAが農家を助けようと思ってやったことでもありますし。卸問屋も米をちゃんと流通していこうという、社会の流れを作ろうと思ってやってたことだし。誰もみんな悪くしようとしてやったわけじゃないんで。けど、なにか間違ってることがあるかもしれないから、そこをちょっと考えていった方が良いのかもしれないなという時期に来ているんじゃないか、というのが僕が思っている分析なんです。

だから今一度、ゆっくりと、理論的にみんなで話し合わないと。今出ているキーワードは、2000円の備蓄米。それを出す、今まで誰かが止めてた、米はもっと安くなるのに、国か農協か問屋か誰かが止めたんだ、だから消費者は損するばっかりだっていう考えの人がいる。でも、そうなると農家でお米作ってる人達もプラスが出ないし、そうではないから、このやり方をどうにか考えていかなきゃいけないなという時に来てると思うんですよね。

いろんな考えの人がいます。2000円のコメや3000円いくらのコメがバーンと出てきて、参議院選挙が終わったりすると、またコメの値段が4000円ぐらいになってて、何だったんだろうねアレ、っていうようになるって言ったりする人もいますけど、それじゃダメなわけで。日本人の主食ですから、ちゃんと普通の値段で食べられて、なおかつ農家の人もちゃんと儲かって、流通もちゃんといくと言う、全部のウィンウィンを守るためにはどうすればいいかという案を、きちっと考えなきゃいけない時期に来てるんだけど、そこを手を付けないまま「出すぞ出すぞ!安いコメ出すぞ!」だけでやると本質が何も解決しないということになっていくんで、それぞれの立場を尊重しながら考えていかなきゃいけないと思います」

この後は、邦丸アナが別のJA職員の声を紹介。農協という巨大組織が抱える問題をさらに深堀りします。

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