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スシローの新業態「天ぷら定食あおぞら」を利用した、かなり率直な感想 / これでやっていけるのか?

ロケットニュース24

私(佐藤)が最初にスシローの新業態がオープンするとの情報を得たのは、今年の1月だったかなあ。その当時、3月上旬にオープンすると伝えられていたはずなのだが、2月末になっても3月になっても、具体的な開店日がわからなかった。

気づけば3月が終わり、4月になってサクラの散った頃、いきなりオープンしてた! そのお店「天ぷら定食あおぞら」がスシローの新業態なのである。ところでスシローの天ぷら定食とは一体どんなものなのか!?

実際にお店に行ったら、スシローとは真逆の店舗運営を行っており、これでやっていけるのか? と正直心配になった……

【画像】大福アイスはひと口サイズだった

・ほぼ自動化の回転寿司

私が考えるに、近年の大手回転寿司チェーンはほとんど自動化されており、極力人の手間をかけない運営方針がうかがえる。入口の端末で受付して、合成音声による呼び出しがあって着席。

オーダーは卓上の電子端末で行い、会計は自動精算機。お店の人に何かをお願いする必要はなく、「いらっしゃいませ」「ありがとうございました」の挨拶の声が遠くから聞こえてくる。

味気ない気持ちになるけど、まあこれも時代の流れなのかと思う次第である。

・郊外に新業態

さて、そんな業界大手のスシローを運営する「FOOD & LIFE COMPANIES」の子会社である「FOOD & LIFE INNOVATIONS」は2025年4月10日、千葉県野田市に天ぷら定食あおぞらをオープンした

東京都心からはまたずいぶん離れたところで開業したな。私の生活圏からは片道約1時間半かかる。まあ都心は家賃が高く、物流的にも不便が多いので、郊外店にしたのかもなあ。

そんなわけで電車を3本の乗り継いで、お店からもっとも近い東武アーバンパークラインの梅郷駅にやってきました。

ここから徒歩で約20分。国道16号線沿いにあるお店まで歩きますよ。

ようやく暖かくなって……、というか一気に暑くなりすぎだろ! もう夏やんけ。そういえば去年はあちこち歩き回ったなあ。歩いていけるサービスエリアに行ってみたり、工場直売所に行ってみたり。今年も歩くぞ~!

久々に強めの日差しにさらされて少々疲れましたが、無事に着きました。ここが目的のお店です。スシローの新業態でありながら、それを匂わす看板やPOPはひとつも見当たらない。

営業時間は昼は11~15時、夜が17~21時半となっており、ラストオーダーは30分前。本来は夜営業22時までなのだが、当面は30分前繰り上げて閉店しているとのことだ。

・かき揚げと生アジは……

中に入ると、店内は中央の厨房を囲むようにカウンター席が設けられている。その1席についてメニューを見ると、店名に「天ぷら定食」と掲げられているだけあって、定食のみで勝負している。天ぷらの単品オーダーは可能だが、天丼は出していない

注文したのは、「海鮮オールスター定食」(税込2000円)である。オールスターってどこかで聞いたことがあるな……。それはさておき、これを頼めば天ぷらはおおむね網羅していると考えたので頼んでみた。

ここは揚げ立てを提供する仕組みをとっているので、まずはご飯とあおさの味噌汁、それから天つゆと大根おろしが出てきた。

卓上の小瓶には、明太高菜が入っており、これも自由に食べて良い。

ほどなく出てきたのは野菜天4種。とうもろこし・なす・さつまいも、それに謹製かき揚げである。

ここはグループブランドのスシロー・回転寿司みさき・京樽と同じく、食材を厳選して、それらブランドの職人の調理技術を活用しているそうだ。

食べてみると、たしかに衣のつき具合やサックリとした揚げ具合は、技術の高さを感じさせる。てんやよりも上のクオリティといっても差し支えないかも。

謹製かき揚げは、あえて水分の多い玉ねぎを抜いてごぼう・にんじん・サクラエビでサクサクの食感を実現したとのことだが……。

これはちょっと違ったなあ。ごぼうは繊維が強いのでサクサクというよりゴワゴワした感じ。私は玉ねぎの揚がったサクサク感の方が好きだ。これは好みじゃなかった。

続いては生アジ・エビ・イカの3種。

アジにもこだわりがあって、店に入ってくるまで1度も冷凍していない、鮮度にこだわった一品で、「アジフライを超えたい」とまで仰っているのだが……。

正直、アジフライを超えてはいない。それから少々生臭かった。それが売りなのかもしれないけど、塩で食べようとしたら臭みが際立ってしまっていたので、大根おろしを入れて天つゆで頂いた。

挑戦は認めるけど、アジフライを超える必要はないと思うぞ、うん。

その一方でイカはよかったです! イカ天というと大抵四角に切られて、食い甲斐を感じられないものが多いのだが、これは長くて食べ応えがあってよかったよ、うん!

エビは薄衣との相性がよく、プリプリ食感を楽しめました。

・半熟たまごの天ぷら

まだあるぞ、最後にキス・穴子・半熟たまごの3種。これで定食の天ぷらは全部だ。

すでにそこそこお腹が満たされたところで出てきた穴子の半身。なかなかボリュームがあって、空腹にとどめを刺すのに十分なサイズ。天つゆか塩しかなかったので、別途甘タレがあったら100点だったなあ。

最後にお店がおすすめする半熟たまご天の食べ方があって、それを実践したいと思います。まずはご飯の上にたまごを置く

ご飯の上でたまごを半割に。箸を突き刺すと中からオレンジ色の黄身があふれてきた。

黄身とご飯のコントラストが美しく、なかなかの映え具合です。

これに卓上の特製タレをかけて頂きます。美味しいんだけど、ストレートにしょう油が欲しくなってしまった。卓上の調味料が高菜と塩と特製タレしかないので、しょう油と穴子用の甘タレも置いて頂けると有難い。ちょっと多くを望みすぎかもしれないけどね。

・トリドールのまきのには劣るか

利用してみた率直な感想をお伝えすると、まずはトリドールの「天ぷら定食まきの」とよく似ている。まきのは2006年兵庫県に1号店を出店。そこから少しずつ店舗数を増やしている。

まきのも揚げ立てを提供しているので、あおぞらの提供方法は決して新しいものではない。後発である上に、まきのはあおぞらよりも品数が豊富で、なおかつ飲みの需要にも対応している。現段階であおぞらの優位性は乏しいと言わざるを得ない。まきのにも玉子天、あるしね。

それから、本家スシローはほとんど自動化されているのに対して、あおぞらはとにかく人の手間がかかる。揚がった天ぷらをイチイチ席まで運ばなくてはならず、しかもオーダーが立て込むと、どこに何を出したかが複雑になっていく。

それこそ、レーンで天ぷらを運んだ方が効率的なのではないか? と思うのだが、なぜ揚げ立てにこだわって、1つひとつ提供するのだろうか?

正直なところ、現状では多店舗展開は難しいのではないかと思うのだが、はたして……。今後の展開が気になるところである。

・今回訪問した店舗の情報

店名 天ぷら定食 あおぞら
住所 千葉県野田市堤根112番地6
時間 11:00~15:00、17:00~22:00(L.O.30分前) ※2025年4月現在、夜営業は21:30まで

参考リンク:PRTIMES、天ぷら定食まきの
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24
Screenshot:GoogleMaps

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