来週(4月21日~)日本のテレビで放送開始「本国で太鼓判」歴代韓国ドラマ4選
冬ソナブームをきっかけに、日本で支持されるようになった韓国ドラマ。
約20年の間に、少しずつ毛色を変えながら進化し続けてきた。
例えばジャンルミックスものやスケールの大きい作品の登場、ここ数年は女性を主人公にした物語も目立つように。第1次韓流ブームが巻き起こった当時、想像もしなかったようなドラマが数多く輩出されている。
しかし、多くの人が魅了されてやまない韓ドラ特有の軸はそのまま。それだけに、たとえ過去作であっても色褪せない魅力が。特に本国で太鼓判を押された作品の場合、時代を問わず観る者の心を動かす。
来週からは、そんな韓国で人気を誇った歴代の韓国ドラマの一部が、日本のテレビで放送開始予定。どれを観ても失敗なしといっても過言ではない良作4つを紹介する。
(図)Danmee 日本の韓国ドラマファンが厳選!爽やか韓流代表 パク・ボゴム出演ドラマ
トンイ (MBC/2010)
『トンイ』は、朝鮮第21代国王・英祖(ヨンジョ)の生母の一代記。朝鮮版シンデレラの異名を持つ実在した人物の淑嬪崔氏をモチーフに、身分の低い家の出身でありながら第19代国王・粛宗(スクチョン)の側室になり、子どもまで持つことになった激動の人生を描いている。
本国での最高視聴率は29.1%で、いまもなお語り継がれる名作時代劇の1つ。朝鮮王朝の歴史を再解釈して最も魅力的に描いた作品との評価を得ている。
また、同役を演じたハン・ヒョジュの熱演にも称賛の声が集まり、『2010 MBC演技大賞』をはじめ、『第47回百想芸術大賞』、『2010コリアドラマアワード』では栄誉ある賞に輝いた。
親しみやすく人間味のある粛宗と天真爛漫なヒロインというキャラクターの組み合わせがお似合いで、他の史劇にはない本作だけの面白さがあると言われている。
●キャスト:ハン・ヒョジュ、チ・ジニ、イ・ソヨン、ペ・スビン、チョン・ジニョン 他
●日本初回放送情報:BS日テレ/2025年4月21日(月) 17時~18時58分
※編成の都合により放送日・作品に変更が生じる場合があります。
ストーブリーグ (SBS/2019)
『ストーブリーグ』は、プロ野球の落ちこぼれ球団に赴任したGM(ゼネラルマネージャー)が、選手や監督の契約更改、移籍・加入など、来シーズンの準備をする話を扱ったヒューマンドラマ。韓国放送当時、大ヒット作『愛の不時着』(tvN/2019)に負けず劣らず、ドラマファンを魅了した作品だ。
スポーツドラマは興行に失敗するという韓ドラ界のジンクスを覆し、『愛の不時着』という競合を迎えるも最高視聴率は19.1%を獲得。組織の運営や、組織内の葛藤、リーダーシップなど普遍的な題材を用いて、視聴者の共感を呼ぶ構成が、野球ファン以外も楽しみやすいと高く評価されている。
また、テンポのよいストーリー展開も本作が愛された理由の1つ。放送回ごとにテーマが設定されており観やすかったという反応だ。
そしてそこにナムグン・ミンをはじめパク・ウンビンなど、錚々たる役者陣の好演が加わり、観る者を物語に没入させる。2人が各授賞式で栄誉ある賞に輝いたのは言うまでもなく、ドラマ自体も作品賞を獲得するなど、受賞歴でみると『愛の不時着』を大きく上回っている。
●キャスト:ナムグン・ミン、パク・ウンビン、オ・ジョンセ、チョ・ビョンギュ、ソン・ジョンハク 他
●日本初回放送情報:アジアドラマチックTV/2025年4月25日(金) 9時30分~(レギュラー放送)
※編成の都合により放送日・作品に変更が生じる場合があります。
怪物 (JTBC/2021)
『怪物』は、ある田舎町を舞台に連続殺人事件の謎を追う心理スリラー劇。左遷されて交番の巡査部長になった男とエリート刑事がパートナーとなり、事件の真実を明かすために奮闘する。
作品の特性上、途中からの流入が難しいのが影響してか、視聴率は5.9%でさほど高くはなかったものの、熱烈なファンが存在する作品。作品性の高さを評価されており、特別版ブルーレイの制作が即決されたほど。
韓国のゴールデングローブ賞と称される『百想芸術大賞』では、作品賞と脚本賞を受賞、主演のシン・ハギュンも最優秀演技賞に輝いた。
またエリート刑事に扮したヨ・ジングの演技も好評で、シン・ハギュンとのケミストリーにも絶賛の嵐。心理追跡スリラー特有の緊張感溢れる展開と、随所に散りばめられた伏線の数々と相まって多くの視聴者を物語に引き込んだ作品だ。
●キャスト:シン・ハギュン、ヨ・ジング、チェ・デフン、チェ・ソンウン、キム・シンロク 他
●日本初回放送情報:Dlife/2025年4月22日(火) 8時15分~
※編成の都合により放送日・作品に変更が生じる場合があります。
こんなに親密な裏切り者 (MBC/2024)
『こんなに親密な裏切り者』は、韓国最高のプロファイラーが捜査中の殺人事件に、自身の娘が関与していることを知ってはじまる推理スリラー劇。
放送回を追うごとにほぼ右肩上がりで視聴率を伸ばし、最終的には9.6%を記録した人気作で、OTTプラットフォームでも配信され、本国はもちろん海外でも高い支持を得た。
父娘の糸の張りつめたような緊張感ある心理戦と、疑心や信頼の狭間で戦う父親の姿に魅了された視聴者が多く、映画を彷彿とさせるようなディティールにこだわった演出も好評。
父親役に扮したハン・ソッキュと、娘役を演じたチェ・ウォンビンの演技力に感嘆した人も。複数の授賞式でそれぞれその実力が称えられており、キャストの熱演が作品への没入度を高めたという反応も多数上がっている。
●キャスト:ハン・ソッキュ、チェ・ウォンビン、ハン・イェリ、オ・ヨンス、ノ・ジェウォン 他
●日本初回放送情報:KNTV/2025年4月24日(木) 午後3時35分~午後4時50分
※編成の都合により放送日・作品に変更が生じる場合があります。
(ライター/西谷瀬里)