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障害者雇用で農業活性化 旧JA長井支店を拠点に

タウンニュース

レタスの保護作業を行う小林さん(右)

横須賀・三浦地区で障害者雇用を促進する農福連携拠点「よこすか・みうら岬工房長井」が、JAよこすか葉山の長井支店のあった施設で昨年12月から営業を開始した。地域の障害者雇用を促し、人手不足に悩む農家の課題解決を目指す。

同施設を管理・運営するのは人材サービス業を展開するパーソルグループの特例子会社で、障害者専門の人材紹介のほか、横須賀市内で2つの農福連携拠点を運営するパーソルダイバース(株)。現在3拠点で知的・発達・精神障害のある社員約40人が勤務している。支店統合で同物件の活用法を模索していたJAよこすか葉山が新拠点を探していた同社と賃貸契約を交わした。

業務は指導スタッフ1人、障害のある社員3〜5人を1チームとして、契約する農家から農作業や商品の梱包などの業務を請け負う「援農型」。請負元が作業のノウハウを記したマニュアルを用意し、現場では種植えや苗の保護など、収穫の直前までを同社が担当する。

人手不足を解決

人口減少や高齢化が進む中、農業分野での人手不足解消は喫緊の課題。同社に一部の作業を委託している事業者は「現場での単純作業の負担は大きい。委託することで農家はより専門的な業務に集中できる」とメリットを話した。

一点集中で効率化

畑での作業は社員が一つのことに集中できるよう単純化している。生育中のレタスを強風や低温から守る保護具を設置する作業については、保護具を畝に撒く役割、地面に固定する役割、農作物を覆う役割と業務を3つに細分化。同拠点でマネージャーを務める岩崎諭史さんは「一点集中型の単純作業は健常者よりも早く、精度も高いことが多い」と社員の働きぶりに手ごたえを感じた様子。適材適所の人材活用で農家、社員両方にメリットのある仕組みを目指す。

「作業は大変だけど、これからも続けていきたい」と話すのは、長井の拠点が設立された直後に入社した小林翔悟さん(26)。昨年まで就労支援施設で経験を積んでおり、その際に触れた農作業に魅力を感じて同社を志望したという。

同拠点では障害があり、農業分野に興味のある新入社員を募集している。問い合わせは同拠点【電話】046・854・5150。

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