9月13日は技術者の記念日! CTO経験者たちに聞く「プログラマーで良かったこと」
9月13日は「プログラマーの日」……なのだが、あなたは知っていただろうか?
ロシアでは職業記念日として毎年イベントが行われているようだが、日本ではそこまで認知されていないのではないか。エンジニアたちでさえ、「え?そんな日あるの?」と首をかしげる人も多いかもしれない。
だが、技術者のための記念日を、エンジニアtypeがスルーしていいものなのか……否!
この日を少しでも盛り上げたい!!!!
そこで今回、「プログラマーで良かったこと」をテーマにCTO経験者のエンジニアへアンケートを実施した。論理的思考力や課題解決力、モノづくりの楽しさ。さまざまな視点から返ってきた、リアルな声を紹介しよう。
目次
【はじめに】なぜ9月13日が「プログラマーの日」?【結果】CTO経験者が思う「プログラマーで良かったこと」は?思考力・課題解決力の向上キャリア形成に好影響日常生活へのプラス【まとめ】プログラマーとしての経験は、これからも色あせない
【はじめに】なぜ9月13日が「プログラマーの日」?
「そもそもどうして9月13日なのか」と疑問に思うかもしれないが、1年の「256日目」にあたる日だからと言えば、エンジニア読者ならピンとくるはずだ。
256という数字は、コンピューターの世界において特別な意味を持っている。
ご存じの通りコンピューターは0と1の二進数で動いており、基本的な単位である「1バイト(8ビット)」では「0から255までの256通り(符号付きならー128から+127)」の値を表すことができる。プログラマーにとっては日常的に触れる、いわば切りの良い数字だ。
このことから、通常年は9月13日、うるう年は9月12日が「プログラマーの日」とされている。
ちなみに、記念日となった起源はロシアにある。2002年、あるIT企業のプログラマーたちが「自分たちの職業を祝う記念日をつくろう」と提案したのが始まりだ。その後、09年にロシア政府が正式に法令で定め、職業祝日(プロフェッショナル・ホリデー)の一つとなった。ロシアでは現在も、官公庁や企業がイベントを行うなど、各地で祝われている。
日本ではまだ公式な記念日ではないが、SNSやコミュニティーの間では「#プログラマーの日」のタグをつけたポストで盛り上がりが見られ、世界的にもプログラマーに感謝を示す日として認知が広がっているようだ。
【結果】CTO経験者が思う「プログラマーで良かったこと」は?
さて、「プログラマーの日」の由来をひも解いたところで、ここからはアンケートに答えてくれたCTO経験者たちの声を紹介していこう。
彼らが語った「プログラマーで良かったこと」は、日常生活での何気ない実感からキャリアを振り返っての気付きまで多種多様だ。
思考力・課題解決力の向上
多くのCTO経験者が挙げたのが、「プログラミングによって思考力が鍛えられた」という実感だ。
40代/インターネットサービス:プログラミングを学ぶことで、論理的思考力や課題解決力が高くなったと思う。
30代/インターネットサービス:物事を俯瞰的に見たり、タスクを分解したりなど、考え方を整理する思考力が高められた。
50代/SaaS:抽象化・構造化して物事を考えられるようになった。CTOになってビジネス上の判断をするときにも、自然とこれらの思考プロセスや整理の仕方を使って意思決定をするようになった。
30代/モビリティー:アイデア段階の抽象的な議論から、実際に動く仕組みまでを一気通貫でイメージできる力が身に付いた。その結果、まだ形になっていない段階でも成功につながる“筋道”を見抜けるようになり、投資や事業判断の確実性を高められるようになった。
プログラミングを学ぶことは、思考の型を身に付ける訓練にもなる。プログラマーとして培った論理力や構造化力はキャリアを重ねた後も生き続け、経営判断を下す立場となっても役立つようだ。
キャリア形成に好影響
続いて、「キャリアの節目や日々の成長においてプログラマーであったことが支えになった」という声も目立った。
40代/業務系サービス:インターネットやモバイル、AIなど技術が急速に発展する時代の節目では、キャリアや仕事の選択に技術的な知見を踏まえた判断が求められる。プログラマーとして培った知見を武器に、大局的な視点を持ってキャリアを歩むことができたのは良かった。
40代/インターネットサービス:エンジニアリング以外には適性がなかった自分にとって、プログラマーという職業に出会えたのは幸運だった。ここまでキャリアを伸ばしてこれたのも、プログラミングを仕事にしてこれたからだと思う。
50代/業務系サービス:プログラマーの仕事は、業務で課題(バグ)が発生しても必ず原因や解決策が存在する。調べれば答えに辿り着けるし、その積み重ねで自然とスキルアップできる。成長を実感しやすい職業だから、ここまでやれてこれたと思っている。
プログラマーという仕事に出会い、この仕事が社会的に希少価値の高い時代だったからこそ、ここまでキャリアを描くことができた。回答を読んでいくと、プログラミングに出会えたことに対する「感謝」の思いが伝わってくる。
日常生活へのプラス
また一方で、仕事を離れた日常の中で「プログラマーで良かった」と感じる場面を挙げる人もいた。
40代/SaaS:自信満々に作ってもバグがあったりするので、自分を過信しすぎないようになった。これは仕事だけでなく、日常生活においてもプラスになっていると感じる。
40代/インターネットサービス:インターネットの仕組みなど現代技術の根本を理解しているので、日常生活で利用するテクノロジーを簡単に使いこなせる。何かエラーが起きた際もスムーズに解決できる。周りから頼られるシーンもあり、プログラマーで良かったなと感じる瞬間の一つ。
【まとめ】プログラマーとしての経験は、これからも色あせない
日々コードと向き合い、技術の進化の最前線で奮闘するプログラマー。最近では「AIに取って代わられるのでは?」と言われることも多々あるが、プログラミングを通じて得られる学びや経験は、決して色あせるものではない。
アンケートでは最後に「あなたにとってプログラミングとは?」と問いかけた。
「ビジネスの課題解決のツールであると同時に、ワクワクを与えてくれるもの」
「問題解決の道具だったり、遊び道具だったり、生活の一部に組み込まれた部品のような感じ」
「自分でも世の中を変えられることができる魔法のツール」
「作るための道具であり、かつ作品そのもの」
同じ「プログラマー」であっても、そこに見出している意味は人によって大きく異なる。
だが共通しているのは、プログラミングがキャリアや人生の中で欠かせない存在になっているということ。プログラミングは単なる技術ではなく、道具であり遊びであり魔法であり、そして世界を形づくる力でもある。
この「プログラマーの日」を機に、社会を支えるプログラマーたちへあらためて感謝を送りたい。
エンジニアtype公式X(@Etype_mag)
あなたが「プログラマーで良かった」と感じるのはどんな瞬間ですか?
ぜひ、Xで「#プログラマーの日_ET」をつけて教えてください!
【調査概要】
調査期間:2025/09/02~2025/09/10
調査対象:CTO経験者
調査方法:Webでのアンケート調査
文/今中康達(編集部)