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出光美術館・門司で展覧会「琳派のやきもの」 日本の陶磁史に革命をもたらした乾山焼とは?【北九州市門司区】

北九州ノコト

(アイキャッチ画像:「出光美術館・門司」外観)

出光美術館・門司(北九州市門司区東港町2-3)では現在、展覧会「琳派のやきもの―響きあう陶画の美」が開催中です。会期は3月23日まで。

絵画や書の美と融和する新たな<やきもの>の世界

江戸時代中期を代表する京の陶工・尾形乾山(1663-1743)。乾山の興した乾山焼は、絵画的な意匠でうつわを飾る“琳派のやきもの”として、日本の陶磁史に革命をもたらしました。

雅やかな公家文化や文学意匠を取り入れたやきものは、絵画や書の美と融和する新たなやきものの世界を生み出したのです。

同展では、野々村仁清など乾山の系譜を彩る京焼のほか、やきものの美と呼応する絵画を紹介。乾山焼を中心に、工芸と絵画の境をこえて響き合う琳派の共演を楽しむことができます。

日本の陶磁史に革命をもたらした「乾山焼」

早くから隠遁の志が強かった尾形乾山は、27歳にして仁和寺門前の双ヶ岡の「習静堂」に閑居し、そこで本格的に陶工としての人生を歩み始めます。

乾山は、京焼の陶工・野々村仁清(生没年不詳)に陶法を学び、技を継ぎます。ふたりのやきものには、作陶の技法のみならず、絵画との融和という側面など多くの共通点が見て取れますが、一方で器種やモチーフには明確な違いがあります。

琳派では作品のモチーフや模様が、絵画や陶磁器といった今日の美術における分野の境を越えて波及したことが特徴として挙げられます。このような関係性は、短絡的にその模倣を繰り返していたのではなく、ときに斬新な意匠や大胆な構図が生まれるきっかけともなりました。

古典的教養として必須であった和歌は、王朝復古の機運にあった当時の歌壇の活動もあり、江戸時代にも上層町衆の間で盛んに詠み交わされていました。その文化圏にいた乾山は、古典知識や王朝文化への憧れを、やきものという新たな媒体で表現しています。

詳細は、出光美術館 門司のホームページで見ることができます。

■開館時間/午前10時~午後5時(入館は午後4時30分まで)
■休館日/毎週月曜日(月曜日が祝日および振替休日の場合は開館)年末年始、展示替期間
■入館料/一般700円 高・大生500円 中学生以下無料

※2025年1月12日現在の情報です

(北九州ノコト編集部)

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