飲酒で不祥事 教頭は部下をホテルに誘う発言 修学旅行の昼食でビール飲む教員も
■「酔って気が大きくなった」 歓迎会で女性教職員にセクハラ
静岡県教育委員会が教員3人の処分を発表した。県西部にある高校の教頭は懇親会で女性教職員の体に触り、ホテルに誘うセクハラが発覚。藤枝市の中学校教員2人は修学旅行の昼食でビールを飲み、そのまま生徒を引率した。
県教委によると、県西部の県立高校に勤務する51歳の男性教頭は4月、校内の有志で開催した歓迎会で隣に座った女性教職員の体を触り、帰り道では自身が宿泊するホテルに誘ったという。女性はセクハラを受けた2日後に教頭から謝罪され、校長に報告した。
この教頭は「酒に酔って気が大きくなってしまった」と説明しているという。県教委は停職2か月の懲戒処分を下した。
■中学の教員2人は酒気帯びで修学旅行引率
また、藤枝市にある中学校に勤める45歳の男性教員は酒気を帯びた状態で修学旅行の引率をしたとして、減給10分の1、1か月の懲戒処分を受けた。昨年10月に行われた2泊3日の修学旅行で、昼食時に飲食店でジョッキ1杯のビールを飲み、翌日の昼食でもグラス1杯のビールを飲んだ。
飲食店に生徒は同席していなかったが、2日間ともそのまま生徒を引率している。この男性教員は学年主任だったという。
昼食誘われて一緒にビールを飲んだ27歳の男性教員も同じように、酒気帯びで修学旅行の引率にあたった。戒告処分を受けている。今年2月に情報提供があり、問題が発覚した。池上重弘教育長は次のようにコメントしている。
「教育委員会が一丸となってコンプライアンス意識の徹底などの不祥事防止対策に取り組む中、複数の教職員がこのような非違行為を行ったことは、児童生徒、保護者をはじめ、県民の皆様の学校教育に対する信頼を著しく失わせるものであり、社会的責任はきわめて大きく、深くお詫び申し上げます」
「県教育委員会といたしましては、このことを大変重く受け止め、教職員一人一人が勤務時間内外を問わず、教育公務員として県民の皆様から高い倫理観を求められていることを認識し、公教育を担うことの重みを改めて自覚するよう、教職員の服務等に関する具体的・実践的な指導や研修を通じて、職員全体の一層の綱紀粛正と使命感・倫理観の高揚を図り、教育行政の信頼回復に努めてまいります」
県教委による処分は今年度、今回の3人が初めてとなる。昨年度は21人で、前年度から7人増加した。
(SHIZUOKA Life編集部)