吉田康雄のザ・チャレンジへらぶな【数十年振りの一発セット#3】
テーマは「数十年ぶりの一発セット」。埼玉県寄居町にある円良田湖常管桟橋で、竿9尺チョウチンでスタートした吉田。しかし序盤の好調は影を潜め、ここから手探りの作業が始まった。
(アイキャッチ画像提供:週刊へらニュース編集部 関口)
早々に失速
竿を持っていかれるアクシデントがありながらも、竿9尺チョウチンで好調な滑り出しだった。ところが開始1時間も経たずに失速。仕掛けやエサはそのまま竿を飛天弓・柳13.5尺に替えて様子をみることにした。
どうしたの?
吉田康雄
「ウキは動きますが、一向に乗らなくなってしまいました」
それってタナのせい?
吉田康雄
「ボクにもよく分からないんです。バラケが合ってないのか、セッティングなのか」
ハリス長はさっき短くしてたよね?
吉田康雄
「はい。70cmから始めてまずは10cm詰めてみたのですがよくはならず、さらに10cm詰めたらアタリが極端に少なくなったのでスタート時の長さに戻しました」
吉田がよくやる消去法ってやつだね。
吉田康雄
「はい。ハリスではないとわかったので、ならばタナかなと」
バラケが合ってない可能性は?
吉田康雄
「ブレンドのことですか?」
それも含めて。
次の対処がわからず
吉田康雄
「うーん…正直よくわからないんです。ただ今のブレンドで圧の変化を加えれば持たせることは可能なので、配合自体に問題はないと思うんですよね」
なるほどね。で、肝心の圧はいろいろ探ったんでしょ?
吉田康雄
「はい。一発セットのセオリーとして、アタリが続いてきたらバラけ過ぎはよくないので、上げてもエサが付いているいわゆる〝お釣りバラケ〟にしてたんです。それで序盤はそこそこ釣れてたんですが、何だか急におかしくなってしまって」
それでお釣りはやめてタッチを探りはじめたわけね。
吉田康雄
「はい。でもこれって正解が見つからなくて。ならば残る手段はタナしかないのかなって」
深くすればもっと食い気のある魚がいるんじゃないかってこと?
吉田康雄
「はい。落ち込みでの消し込みがまったく出なくなったので」
そう言えば調子がいい時はウキが立ってからのウケが強く出てたけど、今はスーッとナジんでしまってるよね。
吉田康雄
「そうなんです。あれほど強烈なバラケを打っているのですから、ナジミ途中でもっと捕まってもいいはずなんです」
さらなる進展はいかに
そう言えば今になって気づいたけど、表層に見える魚が少なくない?
吉田康雄
「そうなんです。それも気になってたんですよね。通い慣れていないので普段がどのような状態かを知らないのですが、もっと湧き湧きになってもいいはずですよね」
すると竿替え1投目からナジミ途中の消し込みで良型がヒット。これならイケるかと期待をするも再現性はなく、次投からは再びカラツンに見舞われる。
9尺の時とあまり変わらないんじゃない?
吉田康雄
「そうとは言い切れません。見てください。ウケが9尺の時より多く出ていますよね。これならあとひと息でいい方向に持っていけるのでは」
その調味料は何?
吉田康雄
「それがわからないから苦労しているんじゃありませんか(笑)。でもここからはやはりバラケタッチでしょうね。ちょっと深掘りしてみます」
不慣れな一発セットに手こずる吉田だったが、ここからさらなる進展があるのか、ないのか。ただこのまま終わるようではマルキユーインストラクターとしての面目丸つぶれだぞ!
次回も「数十年ぶりの一発セット」です。
<週刊へらニュース編集部 関口/TSURINEWS編>
この記事は『週刊へらニュース』2024年7月12日号に掲載された記事を再編集したものになります。