川崎高校福祉科 市バスに「ほじょ犬マーク」 生徒が発案、全車に配布
盲導犬や聴導犬などの補助を必要とする視聴覚障がい者のことを知ってもらおうと、川崎市立川崎高校福祉科の生徒たちが9月26日、川崎市交通局塩浜営業所(川崎区)に市バス全台数分の「ほじょ犬マーク」を配布するとともに、自分たちの手で市バスに貼って取り組みをアピールした。
市立川崎高校福祉科では、「福祉探究」の授業で生徒たちが福祉に関する様々なテーマを選び、考察を深めてきた。
3年生の豊島心美(ここみ)さん(18)、小比類巻妃菜(ひな)さん(18)、小泉喜咲(はるき)さん(17)、俵千景さん(17)の4人は、まず市の「バリアフリーマップ」を読み込んだ。そして「マップ」が視覚障がい者が使える音声ガイダンスがない点と、「マップ」上に目立つコンビニエンスストアの多さに気づき、両方を福祉の観点から調査して回った。
するとコンビニ店内に「ほじょ犬マーク」を貼っている店と貼っていない店があることに気づき、身体障害者補助犬法について学ぶとともに、「町の人にもっと『補助犬』のことを知り、理解してもらう方法」を議論。生徒が通学で使う市バス内の優先座席や「ヘルプマーク」に着想を得て、「まずは市バスに『ほじょ犬マーク』を貼ってもらおう」と考えたという。
26日は担当教諭と生徒4人で塩浜営業所を訪ね、山田誠所長に約300枚の「ほじょ犬マーク」や啓発ポスターなどを手渡し、4人を代表して小泉さんが市バス車内にマークを貼った。豊島さんは「アイデアが実現してうれしい。地域の人たちが障がい者のことについて知る機会になれば」と喜んでいた。