Yahoo! JAPAN

94%のママがあると回答 これが地味につらい「名もなき育児」だ!

コクリコ

名もなき家事ならぬ「名もなき育児」を特集。子ども用品の在庫管理、子の成長に応じた声かけ、メンタルケア、安全対策……。ときには虫の飼育、ゴミと宝物の分別まで。ママのリアルな声を集めました。

【写真10点】狭くてもおしゃれなトイレの実例

共働き世帯が増える中で一般に浸透した「名もなき家事」という言葉。じつは子育てにおいても、「名前はつかないけれど地味に大変な育児に関するタスク」があふれており、一部では「名もなき育児」と呼ばれています。今回のコクリコラボはこの「名もなき育児」について4回にわたって特集し、ママの本音にせまります。

写真:yamasan/イメージマート

コクリコラボアンケート「AnyMaMa(エニママ)」登録者およびコクリコメルマガ会員を対象に 2024年7月26日~8月8日インターネット上で実施。有効回答数は84件。※基本的にアンケート回答の原文をそのまま記載しています。ただし文字数の都合上、一部抜粋や主旨を損なわない範囲の要約・編集を行っている箇所があります。また明らかな誤字等は修正のうえ記載。

9割のママ「名もなき育児は存在する」 

コクリコラボアンケート

子育て中のママに「名もなき育児」は存在すると思いますか? と聞いてみたところ、実に94%のママが「はい」と回答しました。ママにとっては身近な存在のようです。

「名もなき育児」を書き出してみた!

ほとんどのママが存在すると考えている「名もなき育児」。具体的にどのようなものがあるのか聞いてみました。ふだん無意識にやっているものの、いわれてみれば「あるある!」と共感する「名もなき育児」の数々をご紹介します。

◆在庫管理&チェック

・おむつやおしりふきの補充。・おしりふきの素材と子どもの肌の相性をチェックし、次に何を買うかを決める。

名もなき家事でも筆頭に挙がる「生活用品の在庫管理」ですが、おむつ関連は敏感な赤ちゃんのお肌の観察も必須となります。

・洋服の衣替えやサイズを把握して買いものしたり、処分したりすること・定期的な足のサイズの確認と買い替え

子どもの成長に合わせた洋服類の管理のほか、学校の備品の補充を挙げてくれたママもいました。

◆学校や園の準備

・お出かけのときの荷物準備。・保育園のおむつの残量を確認して名前を書いたおむつを持っていく。

毎日の準備はまさに「名もなき育児」の積み重ねです。

・工作用の素材(廃材)集め。

こちらのママは「ラップの芯を来週とか言われると無理。空き箱もティッシュ以外ない」と共感しかないエピソードを併記してくれました。

ラップやトイレットペーパーの芯、空き箱など、ゴミ箱に捨てようとして「これ工作のためにとっておいたほうがいいかな」と考えなければいけないのも、じつは負担なんですよね。

・ならいごとの面談・アンケート。

学校や園以外にならいごとに関するタスクも多数。送迎や待ち時間を挙げてくれたママもいました。

◆日常の声かけ、メンタルケア

・子どもの身支度を急がせる。・今日の適切な服装を提案。

育児中は子どもがスムーズに動いてくれるような声かけが求められます。せっかく気温にあった服装を「提案」しても、「今日はこれを着たいの~!」と一波乱起きそうなにおいがプンプンします。

・子どもの収納箱の整理の声かけ。

ママがやったほうが早いとわかっていても、子どもの自立のために必要な声かけ。タイミング、子どもの性格などを見きわめて誘導しなければなりません。

・きょうだいゲンカをとめる。

きょうだいゲンカをとめたあとはもれなく「きょうだいどちらかのメンタルケア」もセットで発生することでしょう……。

・入浴後の保湿、汗疹のケア、日焼け止め。・お風呂あがりの体拭き(お風呂出るよ! じゃないんだよ!! その後ゆっくり湯船に浸かってる時間はないぞ! ワンオペの日はママはすっぽんぽんで子ども優先してるんだぞ!)。

「お風呂」とひとくちにいっても、付随する名もなき育児は数えきれません。2人目のママの回答は、パパへの叫びでしょうか。

・採ってきた虫の飼育。

結局面倒を見るのはママ……。もし生き餌が必要な虫だった場合「餌となる虫を捕まえてくる」というタスクが発生し、もう終わりが見えません。

・一緒に進路を考える。・日常の些細なことまで話を聞き、様子を見て、心のケアをする。

年齢があがるにつれて、子どもによりそったメンタルケアや入り組んだ相談も出てくるのですね。

◆体調や安全のリスク管理

・健康チェック(排便、排尿、肌、体温)。・子どもの目線で危ないものがないかチェック。

・夢中でひとり遊びをしている間の見守り時間。

子どもの健康管理、安全対策という名もなき育児は、24時間365日終わりがありません。

・酷暑の自転車送迎時、暑さ対策のための保冷剤・飲みものの準備作業。

最近は特に夏の暑さ対策への情報収集が欠かせず、タスクは増えるばかりです。

◆育児ならではの家事

・よだれ、ミルクの染み抜き。・子どもがこぼした食べかすを拾う、拭く。

・残った食品の始末(子どもの食べ残しを食べる、買ってきたのにずっと残っているお菓子を食べる、カビが生えそうだからパンを食べる)。

育児ならではの家事もありました。食事に関するタスクの多さにも驚きますが、「残った食品の始末」はまさにママあるある! なのではないでしょうか。

・今日はおねしょしそうだというときに、娘に気づかれないように寝ている間におねしょ用パンツを穿かせる(おねしょをしていたら、起きる前にそっと新しいのを穿かせる)。

こちらはかなり難易度の高い「名もなき育児」。娘さんのメンタルケアもばっちりでママの細かい気づかいに脱帽です。

・きれいだからと集めている貝殻、ビーズ、天然石。毎日毎日床に落ちているそれを踏み、痛みにもだえながら、それらを一気に捨てられたら気持ちがよいけれど、実際は捨てないで、とっておくものとして分別する。

足の裏の痛みにもだえるというくだり、レゴ好きな子のママも共感してくれるのではないでしょうか。

・子どもの成長に合わせたインテリアの変更(はいはい、よちよちなど危険の種類が変わるたびに変更)。

成長に合わせ、子どもが安全に過ごせる部屋をつくるのも大変です。これからできるようになることを把握し、危険を予測しなければなりません。

◆スケジュール管理

・予防接種の把握・予約。・散髪のタイミングを計って予約。

・ならいごとの振り替えや日程調整。

生後すぐ地獄の予防接種スケジュールが始まりますが、その後の育児でもあらゆるスケジュール管理が連続します。

・YouTubeやゲームの時間管理。

現代のママ特有の「名もなき育児」を挙げてくれたママもいました。

・友だちとの約束に関して保護者への連絡や送迎。・ママ友との付き合い。

子ども同士で遊ぶ場合でも、送迎が必要だったりママ同士のお付き合いが発生したり、育児ならではのタスクがあることに気づかされました。

◆リサーチ作業

・出掛けた先に授乳室があるか、清潔さはどうかなどを調べる。・スーパーのきゃらくるカート(人気キャラクターのついたショッピングカート)はどこにあるか、どこが穴場かを把握する。

おでかけをスムーズにするためのリサーチ作業は必須です。

・時間をかせげるお菓子は何か調べる。・子どもの好みで変わったこと(食事の具材のサイズなど)を記憶しておき、対処すること。

「名もなき家事」が羅列されたタスク表をしばしば見かけますが、「名もなき育児」では子どもの成長(ときに機嫌)によって変化するため、絶対に表にはできないでしょう。

終わりのない「名もなき育児」

前章でママたちが挙げてくれた「名もなき育児」。どれも共感できるものばかりだったのではないでしょうか。現実にはカテゴリー分けが困難なほどたくさんありすぎる! という切実なママの声も寄せられました。

・本当にたくさんありすぎる。日々がそんなことの積み重ねです。1つ具体的に書くと、2歳や3歳のややこしい時期は、ご機嫌よくスムーズに物事をすすめるために、事前準備が大変。お気に入りの食べものも切らさないよう常備(でも賞味期限もあるので、まとめて買いすぎもできず、タイミングをみて買い足さないといけない)などです。

「ご機嫌よくスムーズに物事をすすめるため」には深く共感しました。そのために日々子どもを観察し、有効な打ち手を準備して備えるなんて、本当にすごいことをしていますよね。

・たくさんありすぎます!! 寝かしつけ、夜中汗をかいたときのお着換え、爪切り、リクエストされた食材を買ってきたり調理すること、病院受診のスケジュールを立てたり、ならいごとの振り替え、着られる服が少なくなったので買い替えるための買いもの、新入学の準備、下の子は肌が弱いので対策を調べたり商品を購入して使ってみる・合わなかったら買い替える、子どもがアトピーにならないようにこまめな寝具の洗濯など……夫は知らないことがたくさんあります。

最後の一文「夫は知らない」に集約されるように、日々ママが考えてこなしていることに名前がついておらず、しかも周囲に理解されていないのは悲しいことです。次回以降の記事では「名もなき育児」に名前をつけるという試みや、パパに理解してもらう方法などをお伝えしますのでぜひお読みください。

読者の皆さんは、どんな「名もなき育児」に名前をつけたいですか?

コクリコとAnyMaMa LIFESTYLE.Labが協働で、子育て課題解決×読書文化を目指すプロジェクト「コクリコラボ」。ママの社会復帰を支援するサービス「AnyMaMa(エニママ)」で活躍するママたちのリアルな声を集めながら、新たなサービスや取り組み、ライフスタイルのアイデアを生み出していきます。

【関連記事】

おすすめの記事