もちもちでクセになる!米粉を使うクレープレシピ
プロが教える。米粉クレープの作り方
調理時間:30分
生地を寝かす時間は除く
米粉を使うクレープは、焼きたてがもちもちしてしっとりした食感が特徴です。香ばしい風味の小麦粉を使うクレープとは違い、米自体のやさしい甘味が広がります。米粉をあらかじめふるう手間もなく、材料を混ぜて焼くだけで手軽に作れますよ。甘さ控えめなレシピのため、スイーツ系にも食事系にもアレンジは可能。グルテンフリーなので、小麦粉アレルギーのお子さまでも食べられます。
材料(約10枚分)
米粉:150g
牛乳:240cc
卵:2個
無塩バター:20g
砂糖:大さじ1杯
塩:少々
サラダ油:適量
作り方
クレープ生地を作る
ボウルに米粉と砂糖を入れて混ぜ合わせ、卵をほぐして加えます。無塩バターを600Wのレンジで20秒ほど加熱し溶かして加え、塩を加えてよく混ぜ合わせます。
牛乳を少しずつ加えて、泡立て器で静かに混ぜ合わせます。
裏ごし器に通して濾し、30分ほど冷蔵庫に入れて生地を落ち着かせます。
クレープ生地を焼く
フライパンを強火で熱して温め、全体に油をひいてなじませたら、ぬれふきんの上にのせて一度冷まします。キッチンペーパーでふいて、余分な油をふきとりましょう。
クレープ生地をお玉に軽く1杯程度流し入れます。フライパンを回して生地を丸く広げたら、弱~中火にかけて焼きます。
表面が乾いてまわりが色づいてきたら、竹串や菜箸などを使って縁をはがし、生地を裏返します。
裏面をさっと焼いたら、フライパンからとり出します。これを何回か繰り返して、クレープ生地がなくなるまで10枚ほど作り、クレープ生地の完成です。お好きな形にたたんで皿に盛り付け、フルーツやソースなどを添えたらできあがり。
米粉のクレープ生地をおいしく作るポイント
小麦粉と比べて粒子が細かい米粉は、ダマになりにくくグルテンができないため、ふるう必要はありません。生地を混ぜるときは、いくつかのポイントを押さえることが大切です。
米粉と砂糖を先に合わせておくと、生地が均一に混ざりやすくなります。牛乳や卵は少しずつ混ぜると、さらにダマになりにくいでしょう。また米粉は混ぜすぎると生地が硬くなるので、混ぜすぎはNGです。
米粉の生地は濾すことで、よりなめらかな生地に。さらに30分ほど冷蔵庫で寝かせると、米粉が水分を吸収して生地がなじみますよ。
きれいに作るためのコツ
クレープをきれいに仕上げるには、フライパンで焼くときの温度と油の量が大切です。
一度フライパンをアツアツに熱して油を全体に行き渡らせたら、一旦ぬれふきんにのせて落ち着かせます。そしてキッチンペーパーで余分な油をふきとったら、生地を入れましょう。「ジュワッ」と音がすればちょうどいい温度です。
あとはフライパンを傾けて生地を平らにならして、焼き上げていきましょう。
生地が破けて失敗するときは?(フライパンにくっついてしまうときは?)
米粉のクレープ生地はのばしやすいため、薄く焼くと破れやすくなります。クレープ生地の量を少し多くして、厚めに焼くようにするとよいでしょう。
気泡がたくさんできて失敗するときは?
火力が強いと、クレープ生地に気泡ができやすくなります。弱~中火で焼くようにし、気泡ができたら火力を弱めて調節してください。
よくある質問
もちもちとパリパリの調整方法は?
同じ生地でも、生地の厚みや焼き加減を調整すると食感が変わります。もちもちに仕上げるときは少し焼き時間を短めにするか数秒間ふたをして蒸し焼きにするほか、生地を厚めにして弱火で焼いてみてください。
パリパリに仕上げるときは少し長めに焼くか、生地を薄めにして中火で焼くようにするとよいでしょう。ただ焼きすぎたり焦げやすくなったりするので、注意してください。
無塩バターは代用できますか?
有塩バターでも代用できます。同量で代用し、その場合は塩を加えなくてもOKです。マーガリンや植物性油でも同量で代用できますが、バターのような風味やコクは出なくなるので注意してください。
牛乳なしでも作れますか?
牛乳なしでも作ることができ、豆乳や水で代用できます。いずれもあっさりした味わいです。豆乳は同量で使え、牛乳に近いコクがあり大豆の香ばしさが加わります。水は薄い生地になりやすいので、牛乳よりも量を少なめに加えるとよいでしょう。
卵なしでも作れますか?
卵なしでも作れますが、風味や味わいは変わります。卵を使わないぶん、牛乳を少し増やして水分量を調整してください。米粉の風味を感じやすくなりますが、もっちりした食感は減ってあっさりした味わいに。生地はさらっとして広げやすいものの破れやすく、焼き色は付きにくいでしょう。
クレープ生地を休ませるのはどうしてですか?
米粉のクレープ生地は、すぐに焼いても作れます。しかしながら、30分から1時間ほど生地を休ませることで、米粉が水分をじっくり吸収。よくなじんで生地がなめらかになり、焼いたときに食感と風味がよくおいしさがアップしますよ。
クレープ液は保存できますか?
クレープ液は、あまり日持ちしません。冷蔵なら1日、冷凍なら2週間程度が保存の目安です。冷蔵保存の場合は密閉容器に入れ、表面はラップと密着させて空気と触れないようにしましょう。
冷凍保存の場合は、密閉容器か保存袋に入れてください。使うときは、冷蔵庫に移して解凍します。
どちらの場合で保存しても、よく混ぜてから使用してください。傷みやすいので、酸っぱい匂いや変色など状態が変化していたら食べずに廃棄しましょう。
焼いたクレープは保存できますか?
焼いたクレープは保存できます。冷蔵保存なら2~3日可能です。乾燥しないようにラップで包み、冷蔵庫に入れてください。
冷凍保存なら、1か月ほど可能です。クレープ同士がくっつかないよう間にラップをはさみ、全体をラップで包んでジッパー付き保存袋に入れ冷凍庫で保存してください。
簡単な食べ方を教えてください
シュガーバターで食べるのがおすすめです。米粉クレープに溶かしたバターを塗り、グラニュー糖やきび砂糖などをふりかけると、やさしい味わいの米粉クレープとよく合います。バターや砂糖はお好みの量でOKです。
おかずクレープにアレンジできますか?
米粉クレープは、食事系のおかずクレープにアレンジできます。ハムとチーズ、ベーコンと目玉焼き、ツナやポテトなどサラダ類はよく合います。きんぴらごぼうやひじきの煮物といった和風の惣菜も、意外と相性がよいですよ。
米粉クレープのおすすめの食べ方
1. ゴールデンコンビ♪ チョコとバナナ、ホイップで
クレープをたたんで皿に並べ、ホイップクリームとバナナをのせたら、チョコソースや粉糖、ミントで飾りつけます。クレープは包んだりせずに盛り合わせるだけなので、見た目よりも簡単にできますよ。お好みのフルーツやソース、ジャムなどを使って、自由に盛り付けてみてくださいね。
2. 細いリボンを使って。茶巾風
茶巾風のクレープ包みは、細いリボンを使って巾着のようにまとめます。米粉のクレープは弾力があるので、ピックを使うとうまくまとまりますよ。クレープの中身は、クリームやスポンジなどお好みのものを包んでみてください。中に何が入っているのかわからないので、サプライズ感があってワクワクしますね。
3. 高級感あり♪ クレープシュゼット
ホテルで食べるような高級感のある「クレープシュゼット」ですが、おうちでも手軽に作れますよ。フライパンにオレンジジュース、バター、砂糖を入れて火にかけ、クレープを加えて軽く煮詰めればできあがり。意外と簡単に作れておしゃれに見えるので、トライしてみてはいかがでしょうか。
スイーツ系から食事系も!米粉クレープをもっと味わおう
米粉を使うクレープは、もちもちでなめらかな食感がクセになる味わいです。ご紹介したレシピは甘さが控えめなため、スイーツ系だけでなく食事系にも合い、和の素材とも相性がGOOD。一般的な小麦粉のクレープと同様に、包み方やトッピングを変えるとバリエーションは無限に広がります。
グルテンフリーで、小麦粉アレルギーの方でもOK!ぜひご家庭で米粉クレープを作って、自由にアレンジしてみてくださいね。
ライター:Raico(製菓衛生師 / フードコーディネーター / フードライター)