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居心地抜群のカフェに進化系かき氷。魅力満点のシェア古民家に潜入!【福岡市・神松寺】

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FOUR SHARE SHINSYOJI.

友泉亭公園にも程近い城南区神松寺に誕生した「FOUR SHARE SHINSYOJI.」をご存知でしょうか? 古民家再生事業として空き家になっていた築50年以上の邸宅をリノベーションしたシェアテナントで、5軒のお店が入居する注目のスポットなんです。

場所は油山観光道路と平行して走る県道557号線沿い。立派な石垣と丸い看板が目印で、石造りの階段を上って中に入ります。

敷地内は5区画に分かれており、玄関にはテナントMAPが用意されていました。フラワーショップ「gabi」、アパレルショップ「didi」、うつわと暮らしの道具を扱う「mohimaru」(9月オープン予定)と魅力的なテナントが揃っている中で、今回は7月1日に開店した「喫茶 百葉」と、8月8日にオープンしたかき氷と焼き菓子のお店「MISO」へお邪魔しました。

こだわりの一杯と空間で一服「喫茶 百葉」

玄関から入ってすぐの右手、庭に面した敷地内の一等地にあるのが「喫茶 百葉」。長年カフェを出店するのが夢だったという店主の猿渡優さんが笑顔で迎えてくれます。

天井の梁や砂壁、レトロなガラス窓など、古民家の趣を残しながらリノベーションされた空間は、木の温かみを感じる居心地の良い雰囲気。空間設計は意匠職人として活躍する建築家の町谷一成氏にお願いしたそうで、障子をはめ込んだ印象的なカウンターには取り外し可能なギミックも仕掛けられています。また、ヒノキのテーブルやイスは町谷氏のレクチャーを受けながらセルフビルドしたというから驚き。入口には店主直筆の書「今日の文字」が掲げられ、窓際には福岡出身のプロダクトデザイナー・坂下和長氏による畳とアルミ素材を組み合わせた座り心地の良いベンチも配されていました。

かつて西新にあった「オーストラリアンビーンズカフェ」でのアルバイトをきっかけにカフェの魅力にハマり、この道へ進んだという猿渡さん。薬院六つ角時代の「オルトカフェ」や唐津のまちづくり会社の飲食セクション、福岡の繁盛店「comatsu」などのお店でも調理やサービス、店長経験を積んできました。
「実は20代半ばで独立を試み、一度挫折しているんです。でも、回り道したおかげで成長し、たくさんの方々とのご縁も繋がり、こうして自分の理想を形にすることができました。店名は小学校などに設置されている観測器具の保護箱『百葉箱』から連想したものです。気温や湿度を観測する百葉箱のように様々なものを感じ取っていきたい。百の様態、百の用途、そして枝葉を広げた実り多い木のようにあり続けたい。そんな思いを込めました」と猿渡さんは話します。

メニューはトモノウコーヒーの焙煎豆を挽いてハンドドリップするコーヒーやイタリア・サンレモ社のエスプレッソマシンで淹れるエスプレッソ、ラテなどのドリンクを中心に揃え、自家製のデザートや焼き菓子も用意。私は「ミルク珈琲」(600円)をアイスでいただきました。こちらはミルクフォーマーで泡立てたフォームミルクを客席で注ぐスタイルで、「ミルクがゆっくりと混ざる様子も目で見て楽しめるように」という猿渡さんのこだわりを感じる一杯です。コクと苦味のバランスが取れたまろやかな中深煎りのコーヒーと滑らかなミルクの口当たりがたまりません。
また、お店で使用している水滴がつかないタンブラーや糸島の社会福祉法人「MUKA」で作られている木工雑貨は店内でも販売されています。

また、コーヒーのお供には、お店で抽出したエスプレッソシロップがしっかりと染み込んだ「謹製ティラミス」(550円)もおすすめ。マルカルポーネチーズのコクときび砂糖由来の優しい甘味、ブラックココアパウダーのほろ苦さも相まって、一口また一口と止まらないおいしさです。

「展示会やワークショップなどのイベントを開いたり、クラフトビールなどのお酒を飲めるようにもしていきたいですね」と展望を話す猿渡さん。さらに枝葉を広げ、ますます実り豊かに成長していく「百葉」から、今後も目が離せません。

進化系かき氷に注目の「MISO」

続いて、一度敷地を出てやって来たのは、道路沿いに店を構えるかき氷と焼き菓子のお店「MISO」。ちなみにこの場所、改装前は何と掘り車庫だったのだそう。ピンク色のロゴが映える淡いグレーの暖簾を目印に店内へと入ります。

コンクリート打ちっぱなしの床や壁がスタイリッシュな空間は、ミニマムながらも圧迫感を感じさせない不思議な居心地の良さ。カウンタースタイルの6席が用意されており、かき氷だけでなく、スコーンなどの焼き菓子とドリンクも味わえます。
店主の鈴木慎之介さんは元々カフェを営んでいたそうですが、いわゆる“進化系”と呼ばれるかき氷が登場し始めた頃からその魅力にハマり、食べ歩きと研究を続け、ついにはお店を開店するまでになったと話します。
看板メニューのかき氷は1年中提供し、季節ごとにラインナップが変化。席に限りがあるため、インスタグラムに紐付けされた予約サイトからの事前予約を推奨しています。サイトには残席数も表示されているのでとても便利ですよ。

伺った日には甘じょっぱい系のフレーバー「トマト ヨーグルト」と「とうもろこし」、旬の果物を使ったフレーバー「桃 アールグレイ」と「パイン ココナッツ」の4種類があり、私は「トマト ヨーグルト」(1300円)をいただきました。かき氷好きの間ではお馴染み「SWAN」のかき氷機で削ったフワッフワの氷の上には、トマトを煮詰めて作った自家製のトマトシロップとサラリとして清涼感のあるヨーグルトシロップが。中には何と直前に炙ったチーズとトマトのマリネが隠されており、これが驚くほどよく合います。1番上にトッピングされたトマト飴のカリッジュワッと甘くジューシーなアクセントも絶妙。まさに“進化系”というべき、新感覚のおいしさです。

また、さっくり感としっとり感のバランスにこだわったというスコーンも見逃せない名物の一つ。プレーン(300円)、ココア、ピザ、レモンアールグレイ(各350円)など、こちらもラインナップは季節ごとに変わり、テイクアウトもできますよ。
「かき氷専門店というよりは、カフェのように使ってもらえると嬉しいですね。店名にちなんで、味噌を使ったかき氷やスコーンも絶賛試作中なのでお楽しみに」と鈴木さんはにっこり。今後もあっと驚きのフレーバーが登場しそうです。

まだまだ暑い日は続きますが、素敵なカフェやかき氷があれば夏のお出かけも楽しくなりそう。「FOUR SHARE SHINSYOJI.」へぜひ出かけてみてください。

喫茶 百葉
MISO
福岡市城南区神松寺1-21-9 FOUR SHARE SHINSYOJI.1F

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