断然革靴派の春革靴。トラッドのハズしに最適なモカシンとパンプスのコーデ術
春先に重宝する革靴はローファーだけではない。ローファー感覚で履くことのできる革靴として、モカシンとパンプスがオススメだ。アウトドアなムードを放ち、程よい土臭さを持つモカシンと、ミニマムなデザインでエレガントな雰囲気のパンプスこそトラッドスタイルのハズしに最適なのだ。モカシンシューズとパンプスには、ローファーとはひと味違った魅力がある。それぞれを自身のスタイルに上手く落とし込んでいる2名のトラッドマンにその秘訣を尋ねてみた。
【Moccasins】クリーンなブレザースタイルをラギッドなモカシンでハズす
「ビームスF」スタッフ・本重健吾さん|大手スーツ量販店での勤務を経て2018年にビームスに入社。趣味はカメラで、メンズドレス業界発展のために尽力する「背広散歩」ではカメラマンも務める
ドレススタイルを軸にカジュアルなアイテムを合わせる際はローファーを履くことが多いという本重さん。そこに、デッキシューズのようなモカシンシューズを合わせる時には彼なりのルールがあるのだとか。
「ローファーを直球とすると、モカシンは変化球のイメージ。イタリアの『ダルクオーレ』のブレザーにグレーのスラックスというやや綺麗なスタイルに良い意味での“土臭さ”を加えるのが自分なりのモカシンシューズの使い方です。“カジュアルダウンしたドレススタイル”の足元に持ってくることが多いですね。ここでタイドアップはドレスに寄り過ぎるので、鹿の子のポロシャツでバランスを取っています」
【クレジット】デッキシューズ/パラブーツ×ビームスF、ブレザー/ダルクオーレ、ポロシャツ/エラシオ、パンツ/イガラシ トラウザーズ
【Pumps】ひと癖あるトラッドスタイルに軽さとエレガンスをプラス
「J.PRESS&SON’S」ディレクター・黒野智也さん|新世代のアメトラを提案し続ける「Jプレス&サンズ」で企画・立案、生産管理などマルチに活躍。2ndでもお馴染み「ブレザースナップ」の発起人でもある
どちらかとウィメンズのイメージが強いパンプスも、いつものトラッドスタイルに取り入れると新鮮に感じられる。足元に軽さを加えたいのであれば尚更だ。数年前にメンズパンプスに出会い、その魅力に気づいたという黒野さんは“バランサー”としての役割を果たしているのだという。
「自分自身、キャップも被るしレイヤードもしたいので、装飾がなく洗練されたデザインのパンプスがバランスを取るのにちょうどいいんです。履き口が浅いので、靴下との組み合わせを楽しめるのも魅力。シルエットが華奢なパンプスは太めのパンツとも相性がいいですし、着用頻度でいえば僕は断然パンプス派です(笑)」
【クレジット】ジャケット、シャツ、タイ/すべてJ.プレス オリジナルス、パンプス/デルモナコ、デニムパンツ/シーアールティ、キャップ/ウッデンスリーパーズ、メガネ/ソバージュ