「仮面ライダークウガ25周年記念 超クウガ展」東京会場フォトレポート｜驚きの制作資料や制作陣インタビュー・各フォームの立像が超展示！ 五代雄介が生きる時代をゼロから感じる旅へ出かけよう
2000年1月──世紀をまたぐこの年に、革新的なヒーローが誕生した。人類を脅かす一族・グロンギ族を倒し人々の笑顔を護る正義の戦士「仮面ライダークウガ」である。
一大ムーブメントを巻き起こしたあの日から25年。2025年6月14日（土）〜7月6日（日）、東京ドームシティGallery AaMo（ギャラリーアーモ）にて「仮面ライダークウガ25周年記念 超クウガ展」が開催！ 『仮面ライダークウガ』の熱を肌で感じることができる展示は必見だ。
アニメイトタイムズでは「超クウガ展」の模様をフォトレポートとしてお届け。四半世紀の時を経て“復活”した『クウガ』の魅力。決して色褪せることのない“変身”の軌跡を追った。
【写真】「仮面ライダークウガ25周年記念 超クウガ展」フォトレポート
設定画から見る『仮面ライダー』復活と『クウガ』誕生
普段とは違う異質な熱気に包まれる東京ドームシティGallery AaMo。『クウガ』誕生から25年。かのヒーローはどのように生まれたのか……時代を超え、秘蔵資料が多数公開されるメイキング企画に早くも期待が高まる。
早速我々を出迎えたのは「トライチェイサー2000」にまたがる英雄・仮面ライダークウガの立像だった。このエリアで放映されている「超クウガ展」オープニングムービーとオダギリジョーさんによるボイスメッセージは、懐かしさと新しさを同時に感じる不思議な魅力を備えている。
歩みを進めた先に展開されていたのは、『仮面ライダークウガ』という作品が成立するまでの過程そのものだった。『仮面ライダー』を復活させるために、そしてミレニアムにふさわしい作品とするために……髙寺成紀氏をはじめとする制作陣が幾重にも試行を重ねていく様子が見える。
企画案や設定画、クウガのデザインにおける変遷など、25年間明かされなかった資料が所狭しと並ぶ。「様式美（これまでの『仮面ライダー』シリーズ）からの飛躍」を、ぜひ現地にて確かめてほしい。
名シーンが再現された超立像を見よ！
作中で五代雄介が最初に変身するクウガ・グローイングフォームを筆頭に、マイティフォーム、ドラゴンフォーム、ペガサスフォーム、タイタンフォームの超立像が『クウガ』の名シーンに沿って超展示されている。
各フォームの詳細紹介や、登場話のムービーも放映されるのはもちろん、超立像本体にも作中のシーンを再現した仕掛けが施されていた。ペガサスフォームが射程に捕らえるメ・バヂス・バや、タイタンフォームにおけるメ・ギイガ・ギとの戦闘演出に心が震えた。
見どころは超立像だけに非ず。クウガのスーツアクターを務めた富永研司氏のインタビューや、井上敏樹氏×髙寺成紀氏×荒川稔久氏の鼎談、全49話の実物台本なども展示・掲示されている。ここでしか知ることのできない制作秘話に酔うべし。
殺戮ゲームがもたらす闇と恐怖──「グロンギ」とは何か
五代雄介、そして現代人類の前に立ちはだかる強敵・グロンギ。彼らにフィーチャーした展示も展開されていた。
設定資料・立像はもちろん、最終的にグロンギが絶命した場所をピックアップした興味深いデータも広がる。かつてこれほどまでに現実世界とリンクし、怪人による恐怖を「身近に起こり得るもの」として描いた作品があっただろうか。
本エリアには「超クウガ展」にて新規制作・初公開となる「バラのタトゥの女／ラ・バルバ・デ」怪人体の立像も展示されている。彼女の妖しく艶めかしく、それでいて思わず畏怖の念を抱いてしまう超デザインに注目したい。
みんなの笑顔を護るため──“究極の闇”との最終決戦へ
熾烈を極めるグロンギとの戦いにおいて、五代は新たな力「ライジングパワー」を覚醒させる。各フォームに雷の力を宿した新たなクウガの姿とライジングビートゴーラムの荘厳な姿は、得も言われぬ迫力を誇っていた。
その先では、『クウガ』撮影現場における秘話や、登場人物像誕生の経緯、各話ずつの「こぼれ話」などの秘蔵エピソードが公開。さらに、作中に登場する「喫茶ポレポレ」の店内が再現されたフォトスポットも展開されており、オリエンタルな味と香りがゆったりと広がっていた。
そして物語は最終決戦へ。「凄まじき戦士」と「究極の闇をもたらす者」。黒と白、悲しみと喜びの対比は、当時多くの視聴者に衝撃を与えた。このエリアでは、未確認生命体第0号ことン・ダグバ・ゼバとクウガ（アルティメットフォーム）のデザイン変遷やメイキング写真が展示されている。
未曾有の恐怖に身が震え、戦闘シーンにアツくなり、英雄によって笑顔になる……25年前のあのときを思い出す壮大な旅路は、青空の下で終わりを告げた。
革新的な仮面ライダー作品『クウガ』の超変身は、今も色褪せることなく我々のアルバムに思い出を残してくれている。彼がくれた笑顔を、今一度ポケットにしまいに行こう。
【写真・編集：小川いなり 取材・文：西澤駿太郎】