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大林組、50代が積み上げたノウハウを次世代に残す秘訣

文化放送

10月28日放送の「L is B presents 現場DX研究所」(文化放送 毎週月曜日20:00~20:30)は、先週に続き、株式会社大林組DX本部BPR部の室井達哉氏をゲストに迎え、50代が積み上げたノウハウを次世代に残す方法について詳しくお話いただいた。

松井佐祐里アナ(パーソナリティ)「まずは、企業プロフィールをご紹介致します。株式会社大林組は、1892年に土木建築請負業“大林店”として創業。常に建設業界をリードし、新しい時代を切り拓いてきました。東京駅や大阪城などの歴史的建造物をはじめ、六本木ヒルズや台湾新幹線、そして東京スカイツリーなど、時代のシンボルとなる建物を数多く手掛け、国内外に幅広く事業を展開しています。また従来の風習にとらわれることなく、最新鋭の工法を駆使し、新しい時代の創造に挑戦し続けています」

L is B代表・横井太輔氏(パーソナリティ)「先週質問した、チームを引っ張っていく上で大切にしていることは?に対する回答が“先を見据えること”でした。こちら詳しく教えてください。大林組のような大企業ですと、全社員の皆さんを突き動かすっていうのは相当大変なことだと思います。人に伝えるという点で何か意識していることはありますか」

株式会社大林組 DX本部BPR部・室井達哉氏「私達がフォーカスしてるのは団塊の世代50代半ばの方。その方々が一番ノウハウを持っていて、彼らに“どうやってノウハウを次の世代に伝えるか?”をうまく言うのがスタートです。多分、皆さん危機に思っていて、大林組愛はあるので、ちゃんと自分たちがやってきたことを下に伝えてあげたいという気持ちはあります。この方たちにトゲのないように話すのですが、“私達も50年先100年先を見て大林組が継続、より発展してることを担いたいと考えています、ですので、若手にぜひ教えてください”というスタンスで伝えるようにしています。ただ、皆さん、今つらいことをしたくないんですよね」

横井「確かにそうですね」

室井「だから今ちょっとプラスなことができます。そのちょっとのプラスが50年後にはすごい大きなプラスになるものを作ってるので一緒にやりましょうという言い方をしてます」

横井「今の業務を極力データ化して残していくってことが大事なんですよね」

室井「今まで、皆さんの手帳にあったもので仕事ができてたかもしれないけど、その後、作った建物は残りますよね。でも、あの時、何やったんだろうと調べられないんですよ。その人たちの手帳を探しましょうなんてことはできないわけです。ですから、“この建物に関係する情報は今入れておきましょう。5年後10年後に何かがあっても私達若手がそれを見させてもらったらわかるという状況を用意しないと未来の若手がそれを探すために1日使うんですよ”と言う、“いやちょっとそれはね”と思ってくれます。そこを今構築してます」

松井「DX実現を目指す組織にとって重要だと思うことは何ですか?」

室井「私が思ったところになりますけど、やはり大きい会社の分だけ保守的なところがあります。トップが中期経営計画で言ってくれてることを挑戦する社員でなきゃいけないと思ってます。現状維持は楽かと思うんですけど、そこから変化させると必ず下降するじゃないすか?色々と変えていって落ち着いたら、もしかしたら現状維持よりも上になるっていうのが段階的にあると思うので、挑戦をして、下がってから上がるまでの時間をできるだけ短くすることが組織として重要なんじゃないかなと思います」

横井「短期間で成果に繋げていくために一旦落ちてしまうけれど、早く成果が出るような努力を続けていこうということですね」

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