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最先端技術で船舶の「無人運航」を陸からサポート! 西宮市に複数船舶を遠隔で航行支援する世界初の「陸上支援センター」が誕生

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海洋船舶関連事業の支援や公益・福祉事業、国際協力事業を行う公益財団法人『日本財団』が推進する無人運航船プロジェクト「MEGURI2040」が、“世界初”となる陸上から複数船舶を遠隔で航行支援する「陸上支援センター」の完成を発表。7月18日に、センターが設置された『古野電気株式会社』(西宮市)で記者発表会が行われました。

古野電気株式会社内に設置された「陸上支援センター」写真提供/古野電気株式会社

近年、海運業界では最新のデジタル技術を活用した運航状況や船内外ナビゲーション、機関システムの可視化が急激に進んでおり、船舶事業各社や官庁が一体となって船舶の自動運航の実現と普及に向けた環境整備や技術革新の実証事業が行われています。

「MEGURI2040」は人口減少時代の日本における離島航路の維持、海難事故の減少といった課題の解決や、海事産業、関連産業の国際競争力の強化・活性化を目的に推進されているプロジェクトで、今回の陸上支援センター完成によって、これまで1隻のみを対象としていた「遠隔航行支援機能」が複数船舶に拡大。今後は、2040年に国内を走る船の50%を無人運航船化する目標の達成に向けて、2025年には同時に4隻の船舶を支援をする実証実験が行われるそうです。

古野電気株式会社 写真提供/古野電気株式会社

古野電気株式会社は商船、漁船、プレジャーボート向けの船舶用電子機器・サービスなどを取り扱う西宮市の企業で、これまでに培ってきた「舶用電子機器や通信の技術」をベースに、より安全で効率的な船舶の自動運航実現に向けた、新たな技術革新に着手・推進しています。

航海士が個船を監視する様子 写真提供/古野電気株式会社

そのため、同社は「MEGURI2040」に参画する企業53社の中でも「舶用電子機器や独自のセンサー技術を生かした“認知支援”」「収集した周囲情報を分析し、熟練航海士が行うような最適な避航計画を提案する“判断支援”」「避航計画に沿うように航路・船速を自動制御し海難事故ゼロを実現する“運航支援”」の3点において他社をリードする技術を有しており、プロジェクトにおいて重要な、無人運航船に搭載する「自律航行機能」の開発と「陸上支援センター」の開発を任されることになりました。

ちなみに同社では、海洋の未来や社会環境をテーマにした論文や書籍など様々な文献をもとにした “未来社会の予測” も独自に進めており、『2050年は海の恩恵をすべての生きるものが受けることができ、海から恩恵をもらうだけでなく海へ恩返しする「海と共存共栄する時代」』=「Ocean 5.0」が到来すると提唱しています。

過去・現在・未来における「人類と海の関係」の変化を5段階に分けて定義

来たるべき「Ocean 5.0」に向けて、同社では「環境」「災害」「流通」など海を取り巻く重要テーマを設定し、未来のために同社が実現すべき目標を設定し、その達成に向けて社を上げた取り組みを進めているそうです。

海洋国家・日本にとって欠かせない海運業の発展を技術でリードする同社の活躍に今後も目が離せません。


会社情報
古野電気株式会社
(西宮市芦原町9-52)

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