県高校総体前特集 バレーボール女子 注目選手とライバルたち(1) 【大分県】
県高校総体のバレーボールは31日から、3日間の熱戦が繰り広げられる。女子は東九州龍谷が優勝候補筆頭となるが、打倒・東龍に燃える選手は少なくない。今大会の注目選手を紹介するとともに、気になる選手を聞いた。
藤崎愛梨(東九州龍谷3年)
アウトサイドヒッター、166cm、城東中学校出身(佐賀県)
鋭く振り抜くスパイクで得点を重ねつつ、苦境では大きな声で仲間を奮い立たせるキャプテンだ。最上級生としての責任を強く感じ、「今はチーム全体を見て、状況に応じて引っ張ったり、笑顔で雰囲気をつくったりしている」と語る。県総体を前に、「決め切るだけでなく、自分がおとりになって仲間が決めやすい状況を生み、すべてをやり切るつもりで戦う」と覚悟をにじませた。積極的な声かけとプレーの両輪で、チームにエネルギーを与える存在である。今大会でもそのリーダーシップがチームを勝利へと導く原動力となる。
気になる選手
対戦するチーム全員
3年生になり、これからの全ての大会が最後となる。日本一になるチャンスは少なくなったからこそ、県予選では絶対に負けられない。隙や甘さが出てはいけない。そういう部分を練習から突き詰めることで全国でも勝てると思っている。
高橋愛海(国東3年)
ミドルブロッカー、167cm、長洲中学校出身(宇佐市)
辻郁徳監督が「真面目で素直」と語るキャプテンは、試合を重ねるごとにリーダーとしての風格を身に付けている。高さを生かしたブロックは相手の攻撃を封じるだけでなく、後衛の守備を助けるコース限定の知的なプレーも光る。県総体では「サーブがカギになる。コースを打ち分け、ブロックとレシーブを連動させて粘り強く戦いたい」と力強く語る。責任感と冷静な判断力を兼ね備えたキャプテンが、チームを勝利へ導く。
気になる選手
江口葉月(臼杵3年)
中学の頃から対戦している。気持ちが強く、どんな状況でも迷いなくスパイクを打って、チームを引っ張る覚悟を感じる。同じキャプテンとして見習うところが多いが、対戦したら負けたくない。ブロックで封じたい。
安藤美空(大分商業2年)
ミドルブロッカー、174cm、大野中学校出身(豊後大野市)
2年生エースは高い打点から繰り出すしなやかで力強いスパイクを武器に、着実に頭角を現している。森栄一郎監督は「40年近く指導してきた中で一番」と評し、「高さを生かすバレーをさせたい」と大きな期待を寄せる。本人も「ブロックが2枚でも3枚でも決め切る力を付けたい」と語り、冬場には筋力強化に励んだ。ブロックの上から打ち抜く強打にこだわり、勝負を決める一撃を放つその姿には、エースとしての自覚と成長がみえる。
気になる選手
忠願寺莉桜(東九州龍谷2年)
中学の頃から意識する選手。高校になって全国大会に数多く出場し、経験値が高い。ポジション的に、真っ向勝負になる機会が多いが、逃げたくはない。ジャンプ力を生かして勝負し、今度こそ勝ちたい。
(柚野真也)