1945年創業 富山の老舗とんかつ店【新とんかつ 総曲輪店】4種ブレンドの油で揚げた1番人気のロースは塩だけで!
サクッと揚がった衣にジューシーなうま味と甘い豚肉の脂が混ざり合う絶品といえば、とんかつ。ランチをちょっと豪華にしたいとき、何かうれしいことがあったときのお祝いや元気をつけたいとき、いつものごはんをちょっと景気よくしてくれる定番のおかずです。
おうちで手作りしたり、スーパーマーケットなどで惣菜を買ってきたりすることもできますが、なんといっても揚げたてがおいしいとんかつ。やはり専門店で味わうものは格別です。
今回は富山市のまちなか、グランドプラザに店を構える老舗のとんかつ店を紹介します。
創業80年 富山まちなかの老舗とんかつ専門店
新とんかつ総曲輪店。
創業は1945(昭和20)年。初代店主の室田清作さんから、2代目の息子・進さん、3代目の孫・喬さんへと受け継がれ、その味は今も大切に守られています。
まちの喧騒を忘れる…古民家を移築したゆったり空間
店は、かつて富山市八尾地域にあった古民家を移築して建てられたもの。
中心市街地のどまんなか、グランドプラザにありながら、一歩足を踏み入れると、どっしりした柱や梁に支えられて時間がゆっくり流れるような趣のある空間がひろがっています。
店内には世界中から集められた絵画や工芸品が飾られていて、文化の香りも感じられます。
「食べるだけでなく、見て、聞いて、楽しんでいただけるように」
食事はもちろん、その空間や時間も含めて味わってほしいという店主の想いが込められているのだそう。
おいしさの秘密は4種ブレンド、即日交換の揚げ油
店の1番人気は「ロースとんかつ」。
豚肉は、肉質と脂身の質のよさを見極め、厳選されたもの。
揚げ油は、4種類の油をブレンドしていて、1日で交換してしまうのだそう。食べたあとに胸やけしたり、胃もたれしたりしないようにと、熟練した職人の厳しい目で油の状態を見極め、管理しています。
きわだつ脂の甘み…ロースとんかつは岩塩で!
そんなこだわりのロースとんかつ。
店主オススメの食べ方は、定番のソースではなく、「塩」です。
脂身が多い部分に岩塩をつけて食べると、より脂の甘みが引き立ち、肉のうまさがよくわかります。衣の食感もよく、カラリとしてしつこくないので、食べ進める手がとまりません。
とんかつ専門店が作る!とろとろ卵の「かつ丼」
こちらは、かつ丼。
実は数年前までメニューにありませんでしたが、お客さんからのリクエストに応える形で加わりました。
とんかつ専門店なので、かつの味にはもちろん自信があります。
味噌汁と同じ出汁を使い、醤油やみりんでシンプルに味付けし、最後にさっと卵でとじています。衣のサックリ感を残しつつ上品にまとめられた丼は、とんかつそのもののおいしさも楽しめる深い味わいです。
ひそかに人気の特製「黒カレー」も
「新とんかつ」には、かつ以外にも人気のメニューがあります。
それが、「黒カレー」。
よく炒めた玉ねぎとチキンブイヨンなどをじっくり煮込んで作られています。
黒さのベースになっているのはデミグラスソース。コクがあり、サラッとして欧風に近いカレーです。
ほどよい辛さで、子供から大人まで人気です。
80年の歴史とこれから
「当たり前のことを当たり前にできるように心がけたい」
80年の歴史を重ねた「新とんかつ」ですが、3代目の室田喬さんは謙虚にそう語ります。老舗の歴史に甘んじることなく、守るものと変えていくこと、両方を大切にしながら真摯に料理に向き合っているんだとか。
市内にもう1店舗あった「太郎丸店」は2025年1月をもって閉店しますが、「総曲輪店」は営業を続けます。戦後の富山でずっととんかつを提供し続けてきた「新とんかつ」の味はまだまだ愛され続けそうです。
出典:KNBテレビ「いっちゃんKNB」
2025年1月28日放送
記事編集:nan-nan編集部
【新とんかつ 総曲輪店】
住所 富山県富山市総曲輪3丁目6-15-21
営業時間 11:30~14:00
17:00~20:00
定休日 火曜