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女子相撲 世界王者を目指す川本莉乃(楊志館1年) 【大分県】

オー!エス!OITA

写真/オー!エス!OITA SPORTS

 楊志館の川本莉乃(1年)が、本格的に相撲を始めて半年で日本一に上り詰めた。第29回全日本女子相撲選手権の60㌔未満級で社会人や大学生、高校生を相手に栄冠を勝ち取った。「結果が出ずに悩むことが多かったので素直にうれしい。来年は世界大会に出場したい」と明確な目標を口にした。

 

 中学までは柔道を主軸に、相撲は大会があれば出る程度だった。ただ、どちらもこれまでの実績は素晴らしく、中学3年時に全国中学校柔道大会に出場し、中学1年時は全日本女子相撲選手権で準優勝、小学5年の頃は同大会で日本一の経験を持つ。柔道と相撲の二刀流でいくか、どちらかに専念するか悩んだが、「世界を目指す」ことを考え、相撲を選んだ。

 

立ち合いの強化に取り組む川本莉乃

 

 実績のある川本も、高校入学当時は勝てない時期が続いた。「中学2年から相撲の大会に出てなかった間に周りが強くなっていた。これでは日本でも勝てないと思った」と毎日の練習と筋力トレーニングを課し、立ち合いの強度とスピードを強化した。重倉誉宜監督は、「元々、下半身は強く、柔道仕込みの投げ技に磨きがかかった」と成長を感じている。

 

 大会前は相手の試合の動画を繰り返し見て、対策を練るようにしている。勝利への貪欲な姿勢が実り、女子相撲の最高峰の大会「全日本女子相撲選手権」で日本一を達成したが、川本にとっては通過点にすぎない。来年は4月の国際女子相撲選抜堺大会、6月の全国女子相撲選抜ひめじ大会、7月の全日本女子相撲岐阜大会を制することを目指し、その先の世界大会も見据える。川本は「世界大会に向けてスタート地点に立っただけ。立ち合いも投げのタイミングも、まだまだ改善しなければいけないことが多い。来年は結果を出し続けて、日本代表になりたい」と慢心はなく、自分の型を突き詰める覚悟だ。

 

来年の目標は世界選手権出場

 

 

(柚野真也)

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