大洗沖の夜マルイカ釣りでトップ10尾【茨城・かもめ丸】40cm級スルメイカも顔見せ
海況が落ち着いた7月13日(土)、人気の夜マルイカを狙って出船するとのことで、茨城那珂湊のかもめ丸を訪れた。南寄りの風が吹く中、航程40分で大洗沖へ到着。開始20分で本命が釣れ始め、釣果が続出した。
那珂湊港発の夜マルイカ釣り
那珂湊港の海門町ふれあい公園寄りにある船着場に、集合時刻の17時に総勢21人のファンが集結。大型船の釣り座に入っていく。岡部喜代治大船長、康治若船長が乗り込み、女将、若女将は受け付けを開始する。
約15分後、岸壁で手を振る女将たちに見送られ、若船長の操船で出港。船は南下して大洗沖辺りを目指す。
雨が降り始める
直近では11日に出船し、マルイカ・ムギイカ20~52尾とのこと。天候は晴れから曇りで、少し雨雲があやしい。南寄りの風は少々吹いている。この日は小潮周りで、20時50分頃満潮。上弦の月の前日で、時折雲の切れ間から月も見える。
航程40分ほどで釣り場に到着。日没を待ちポイントを入念に探る。日が残っているうちは、イカの乗りが期待できないからだ。船長から「雨具のある人は着用したほうがいい」とのアナウンスが出ると、案の定、雨が降り始めた。
釣り開始
周囲が薄暗くなって船灯が点くと、ミヨシで大船長、仲乗り兼釣り人2人が手伝いながらパラシュートアンカーを投入。「はい、始めましょう。下のほうから探ってみてください。水深は51mです」との若船長からのアナウンスで開始。
海水温は25.5度と高め。各自思い思いの釣り方で、スッテのサビキ仕掛け(ブランコ)はオモリ60号、イカメタルは鉛スッテ10~30号とさまざま。スッテの人はオモリが着底したらイトフケをとり、微速巻きに加えて竿先をソフトにあおり、誘いを入れながら探り上げる感覚だ。
本命のマルイカが釣れ始める
雨雲は抜けはじめ、開始20分から本命が上がり出す。右舷ミヨシ寄りの相須国夫さん(ひたちなか市)はスッテのサビキ釣りで本命をゲット。底から上げてすぐに乗ったとのこと。
同舷大ミヨシの鈴木広幸さん(同市)は鉛スッテ15号で食べごろサイズをゲット。誘い上げ、底から15~20mで乗った。
その隣の小林忍さん(同市)は鉛スッテ30号で良型をキャッチ。木村彰宏さん(常陸大宮市)はタナ10mで本命を手中。魚影の泳層がまちまちの様子。
回遊魚に苦戦
水面下ではシイラが回遊、イカの姿も時折散見される。各オケを見て回ると、サバが数尾入っている人も。回遊魚がイカを散らしているようだ。
オマツリとなると、同乗の2人の仲乗りや大船長がサポートしてくれる。
メタルスッテで数を伸ばす
右舷胴の間のルアーマン・野口剛さん(日立市)も25号鉛スッテで本命。左舷トモ寄りでも、3人のルアーマンがメタルスッテで攻めている。中村和男さん(宇都宮市)20、30号のスッテを使い分けて本命を連釣。
40cmの良型スルメイカを手中
その横で荒木千富さん(長野市)の竿先が海面に突き刺さっている。重量感のある引きを慎重にいなしながら上がってきたのは、40cmスルメイカで笑顔。ヒットしたのは枝のスッテ(青紫)で鉛スッテ(白緑)30号。
その隣の鈴木貴之さん(西東京市)は紫のスッテ15号で4尾。6~7割がメタルスッテ派で、両刀づかいの人も。
21時半、船はスパンカーを回収し北上、僚船の近くに移動する。ここでは風に立てたエンジン流しで再点灯。水深は44mで、雨はすっかりと上がり月も顔を出す。
すぐ左舷ミヨシの人にヒット、良型マルイカをキャッチ。ほぼ毎週同宿へ通うという志村幸介さん(墨田区)は鉛スッテ10号と軽めのセッティングで軽快に攻め、7尾まで数を伸ばしていた。
最終釣果
ここでもソーダなどが追いかけ回しているようで、イカは散発が続く展開となった。23時30分、若船長から「これで上がります」とのアナウンスで納竿。船中の釣果はマルイカ・ムギ・スルメイカ合わせて最大40cmで0~10尾。
竿頭は右舷胴の間の野口さん。タナが合って、納竿間際に5連釣でツ抜けした。仲乗りが釣ったイカは、釣り人に補填された。
今後のマルイカ釣りの見通し
若船長に見通しを聞くと、「マルイカは食味絶品で人気が高いので、釣れる期間はこれを主体で攻めていく。9月初旬までは釣れる見通し。満月の夜は出船を選ぶので電話連絡を」とのこと。夕涼みがてら、楽しんで見てはいかがだろうか?
<週刊つりニュース関東版・岩下和弘/TSURINEWS編>
出船場所:那珂湊港 この記事は『週刊つりニュース関東版』2024年7月26日号に掲載された記事を再編集したものになります。