サッカーU-18日本代表の大型ボランチ嶋本悠大(大津高)がSBSカップで感じた日の丸の重み「慢心せず、もっと上に」
180センチの体がピッチの中央でさらに大きく見えた。肉弾戦で力を発揮するボールハンターかと思いきや、足元もやわらかい。U-18日本代表の大型ボランチ嶋本悠大(大津高)がSBSカップ国際ユースサッカーで、スケールの大きさをあらためて見せつけた。
中盤左サイドで先発した初戦のU-18韓国代表戦では大谷湊斗(昌平高)との鮮やかなワンツーでDF3枚を置き去りにしてシュート。3戦目のU-18アルゼンチン戦では猛然とエリア内に走り込んでスルーパスを呼び込み、ゴール前に決定的なラストパス。いずれも得点にはつながらなかったが、日本の攻撃にアクセントを加え続けた。
嶋本が年代別代表に選ばれたのは今大会が初めてだった。「チャンスはつくれたけれど、ゴールやアシストを意識していたので点に絡めなかったのは悔しいです。体の当て方や重心の低さ。日本のサッカーとは違う部分を感じて、いい経験になりました」。代表定着に向けて、収穫と課題の両方を手にした様子だ。
清水エスパルスの練習にも参加
大津高では10番をつけ、プレミアリーグWESTで11試合7得点とチームの首位独走に貢献。8−1で圧倒した静岡学園戦でも2ゴールを決めている。
Jリーグ各クラブの争奪戦が繰り広げられる中、7月初旬には清水エスパルスの練習にも参加した。「テレビで見ていた乾選手や権田選手ら、世界を相手に戦ってきた選手たちを間近に見て、感じるものがたくさんありました」。はるか遠くに感じていたJリーグが、その先の世界が、急に嶋本に近づき始めている。
憧れ続けてきた日の丸の重みを体感した静岡での3試合。「ここを目標にして、今までサッカーをしてきました。でも、ここで慢心せずに、もっと上の舞台で活躍できるような選手になっていきたいです」。期待の若武者はSBSカップを「夢への通過点」にするつもりだ。(シズサカ編集部・南部明宏)