忘れられない!キョーフのママ友 #7「あ、そうなの」
子どもたちを介して知り合うママ友とは、楽しいお付き合いを続けていきたいもの。
生活の環境が違えば、考え方や価値観なども自分とは変わっていて当たり前ですが、それでも「え!?」と驚くようなことをするママ友もいますよね。
すでに疎遠になっていても今もつながりがあっても、忘れられない「キョーフのママ友」とはどんな女性なのか、ご紹介します。
「いわゆる世話焼きというか、人のために何かするのが大好きなママ友がいます。
園の行事で知り合い仲良くなりましたが、私がシングルマザーで一人娘を育てているのを知ると『人手がほしいときはすぐに言ってね』と返してくれて、うれしかったです。
彼女は野菜のおすそ分けなどいろんなママ友にしていて、園の行事にも積極的に参加していました。
ある年、私がインフルエンザにかかり、高熱と咳で寝込んだことがあります。
朝は何とか娘を園まで送っていけたけれど、夕方はどうしても体が動かず、頼れる身内が近所にいないため彼女に助けを求めました。
『わかった、すぐに行くから。あなたは大丈夫?』とママ友は2つ返事でOKしてくれて、ありがたかったですね。
問題はそれからで、ママ友から電話がかかってきたと思ったら『◯◯ちゃん、うちで預かろうか?お風呂もご飯もあなたがするのは無理でしょう』と言ってくれて、それは本当に助かるけれど『うちの母親をそっちに行かせようか?』と提案されてびっくりしました。
『さすがにそこまでは申し訳ないから』と断ったのですが、ママ友は『でも、ひとりじゃあなたのご飯はどうするの?気にしないでいいよ』と段取りを進めようとして、慌てて『友達が来てくれるから』と嘘をつきましたね……。
彼女は一瞬黙り、『あ、そうなの』と不機嫌そうな声が返ってきて、ひやりとしました。
気持ちは本当にうれしいけれど、お母さまの手を借りるのはさすがに気まずい思いがあり、彼女の押しの強さにも引いてしまって。
娘を預かってくれることには何度もお礼を言って、何とか電話を切りました。
夜になってママ友は娘をうちまで連れてきてくれて、そのときに『せっかくの気持ちをお断りしてごめんなさい』と改めて言ったら、『まあ友達を呼んだなら仕方ないわね』と呆れ声で返されたのもちょっと怖かったです。
お世話になっておいて言える口ではないとわかっていますが、一歩間違えば支配とも感じられるし、それからは適度な距離を置いてお付き合いしています」(42歳/総務)
ママ友の、暴走とも言える一方的な段取りには、確かに押しの強さを感じます。
本人は善意でもって考えてくれているわけで、お断りするのは勇気がいりますよね。
それでも、受け入れてしまえばその後も同じように踏み込まれるのはわかっており、早い段階で距離を置くのが正解ともいえます。
感謝する気持ちはしっかりと伝え、浅いお付き合いに留めるのも、自分のためです。
(ハピママ*/弘田 香)