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装い新たに神輿お披露目 中町八雲神社

タウンニュース

記念渡御で神社を出発する神輿=提供

中町八雲神社(茅ヶ崎市南湖4の4の29)の神輿がこのほど、22年ぶりとなる修復を終えた。

同神社の神輿は正確な制作年は不明ながら、本体や鳳凰に記された墨書の内容などから、1888(明治21)年に製作されたと考えられている。

「寒川町郷土研究会、寒川その昔を語る」など、いくつかの文献には1909(明治42)年に大曲村(現在の寒川町大曲)にあった神社が存続の危機に陥り、神輿を売却した、という記述があることから、その時に譲り受けたものと考えられている。大正から昭和、平成へと、数回にわたる修復が行われてきた。

浜降祭で海に入ることもあり、保存会の会員らが丁寧に手入れを行ってきたが「内部の傷みは分からない部分もある」として、2003(平成15)年以来となる修復が行われることになった。

半年で費用にめど

最初のハードルとなったのは費用。神社総代や自治会、神輿保存会の代表者による「神輿修復委員会」が発足し、業者に見積もりをとったところ、1000万円を超える費用がかかることが判明した。

関係者は「材料の高騰もあり、前回の倍以上。氏子や地域住民の寄付に頼るしかなく、正直言えば必要な額が集まるまで2〜3年はかかると思っていた」という。

しかし寄付の呼びかけが始まると、約半年で必要な金額が集まった。責任総代代表を務める尾高邦男さん(83)は「こんなに早く集まると思っていなかったので本当に驚いた。地域で普段から顔が見え、支え合える関係があったからこそ、協力をいただけたと思う」と話す。

前回の修復に携わった人も多く、作業工程や費用の目安など、ノウハウが継承されていたことも大きかったという。

神輿は、昨年の浜降祭が終了したその日のうちに、千葉県の専門業者の元へと運ばれた。

そして約10カ月に及ぶ作業を経て、4月に同神社へと帰還。「彫刻の見事さは地域で随一」と呼ばれる美しさが蘇り、5月11日には地域へのお披露目となる、記念渡御が行われた。

尾高さんは「無事に修復と渡御が終わり、まずはほっとしている。地域のシンボルとして、これからも大切にしていきたい」と話していた。

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