スマート家電、ウェアラブル製品…「コンシューマー向けハードウェア」トレンド調査レポート
特定テーマのトレンドキーワードや注目スタートアップを紹介する「トレンドレポート」。今回は「コンシューマー向けハードウェアトレンドレポート」を紹介します。同レポートでは、“スマート家電”、“ウェルネス”、“XRディスプレイ”など7カテゴリに分けたスタートアップ情報と協業事例をお届けします。
※レポート本誌は、2024年5月に「BLITZ Portal」ご利用企業向けに発刊しております。
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コンシューマ向けハードウェアの今後の動向は?
出典 :Statista
現在、コンシューマー向けハードウェア製品のグローバル市場は、製品技術の進化やそれに伴った低価格帯製品群の拡充、消費者心理の変化などを背景に拡大傾向にあります。今後も特に新興市場でこの成長が続くことが予想されており*1、特に次のような分野がその成長を牽引していると考えられます。 まず、コンシューマー向けのハードウェア製品の代表格であるスマート家電を含むスマートホーム分野です。この分野ではパーソナライズとスマート家電同士の互換性の問題の解消が進んでいます。また、人々の生活の利便性を向上させ新しい価値を生み出すシステムに対する需要も高まっており、2022年にはAppleやGoogle、Amazonを含む米国の大手IT企業280社以上が参加する無線通信規格標準化団体CSAが共通通信規格「Matter」を策定するなど、基盤も整い始めています。ある市場調査によると、IoT市場は2030年までにUS$3兆3千億に達すると予測されていて*2、身のまわりのハードウェア同士が繋がった生活があたり前となる日も遠くなさそうです。 ウェルネスの分野では、フィットネスやウェルビーイング製品が成長しています。個人の健康状態や嗜好に合致したサービスや日常に溶け込んだサービスが求められる傾向から、ウェアラブルやモニタリングデバイスの普及が進んでいます。現在この分野を牽引しているスマートウォッチのほか、厳選された機能のみが搭載されシンプルなスマートバンドも順調に成長しているようです(図2)。 見過ごせないのが、XR分野です。ある調査によると、XR関連のハードウェア市場は2022年のUS$293億6千万から2026年のUS$1千億以上へと、年平均36%の高い成長率で拡大する見通しで*3、将来的にはウェルネス分野を超える可能性もありそうです。娯楽や仕事用のXRヘッドセットなど没入型デバイスに関しては、近年Apple Vision ProやMeta Quest 3、Magic Leap 2、Varjo XR-4、Brilliant Labs FrameといったXRデバイスが次々とコンシューマー向けに発表されています。 また、新しいトレンドとしては、ハードウェア製品に統合されることでよりスマートでパーソナライズされたユーザー体験を提供できるAI技術があります。年頭に米国で開催されたCES(Consumer Electronics Show)では、SumsungやHondaなどの大手企業が生成AIの活用計画を発表しました。他にもMetaによるRay-Banスマートグラス向け生成AI機能の検証やOpen AIによる元AppleデザイナーとのAIハードウェアプロジェクトの計画など、AI関連の取り組みには枚挙にいとまがありません。対話型のAIは既にパソコンの入力画面から、スマートグラスやスマート家電、モビリティ、さらには新たなフォームファクターである小型のパーソナルデバイスへ、急速にエッジに移行しており、私たちの生活に身近なものとなりつつあります。
*1&2: MarketResearch.com "5 Top Consumer Electronics Industry Trends to Watch in 2024"
*3: Statista「2021年~2026年のXRの世界市場規模」
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「コンシューマー向けハードウェアトレンドレポート」は、以下の画像の内容で構成しております。そのうち本記事のフォームから入手できる短縮版では、冒頭の「Overview」と「CES 2024 メディアデーから紐解くトレンド」、「カテゴリー概要(一部)」のセクションをお読みいただけます。 ※今回TECHBLITZ上で配布する「コンシューマー向けハードウェアトレンドレポート」は一部項目のみの短縮版となります。下記コンテンツを含んだ完全版は「BLITZ Portal」会員のみに配布いたします。[完全版で追加される内容]・(Category5以降)カテゴリー概要・協業 / 導入事例
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スマート家電
ワイヤレス技術や IoT の発展、スマートホーム向けの共通通信規格の登場などに伴い、日々の暮らしを快適かつ便利にするスマートな家電の普及が進んでいます。スマート家電市場は2026年までに US$76.4B に成長すると言われており*、さまざまなアイデアを形にするスタートアップも注目を集めています。
*Markets and Markets "Smart Appliances Market"
NarwalRoboticsモップ自動洗浄機能付き掃除ロボット
Image : Narwal RoboticsHP
自動掃除ロボットを開発する企業。同社は集塵から水拭き、モップの洗浄までを全自動で行うスマート掃除機を展開。これまで180万世帯世帯以上で利用されている。「Narwal Freo X Ul-tra」は、8200PAの吸引力、髪やペットの毛の絡みをゼロするフローティングブラシ設計、ゴミを最長7週間保管できる内蔵型粉塵処理ソリューションなどを備える。Amazonや家電量販店などで購入可能。同社はイノベーションを称えるEdison Gold AwardやTime MagazineのBest Inventionsなどを受賞している。資金調達額累計:$14.1M / Series C本拠地:中国 東莞市URL:https://www.narwal.com/jp企業概要ページ:https://blitzportal.com/startups/-EjqpYQdK
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XRディスプレイ
XRディスプレイ分野では、昨年末にMetaがQuest 3を、今年2月にはAppleがVision Proを発売するなど、大手各社がしのぎを削っています。またスタートアップによる新たな製品のローンチも大変活発です。統計・調査データを提供するStatistaによると、XR関連のハードウェアの市場は、2022年から2026年まで年平均36%の成長率で拡大していく見通しです*。
* Statista 「2021年~2026年のXRの世界市場規模」
Bigscreenポケットに収納可能な小型VRヘッドセット
Image : BigscreenHP
装着性と画質にこだわったVRヘッドセットを展開する企業。重量127g、幅143.1mm、高さ52.4mmで、最薄部は24mm。フェイスクッションは専用アプリでユーザーの顔をスキャンして形状を測定し、カスタマイズする。OLEDディスプレイ上にRGBストライプ方式で7.2μmのピクセルを1310万以上配置。応答時間はナノ秒単位で、これまでのLCDベースのVRヘッドセットにみられたスクリーンドア現象やくすみ、グレーシャドウ、モーションブラーなどの課題をを解消。資金調達額累計:$14.0M / Series A米国 カリフォルニア州 サンフランシスコURL:https://www.bigscreenvr.com/企業概要ページ:https://blitzportal.com/startups/-Jx2qJNPj
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