子どもの歯並び・“ぽかん”口に専門家「口育士」がアドバイス 親の不安に寄り添う
「口育」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
子どもの「口」の発達を通じて、生涯の健康を考えようという「口育」の取り組みがいま、注目されています。
連載「じぶんごとニュース」
「口育士」がアドバイス
「唇おりてるね、上手上手」
札幌市内にある、子育て支援の教室です。
大人たちが、飲んだり食べたりする赤ちゃんの「口」の動きに注目しています。
「唇が下りないままだとすすれないので、まず下りてくることが重要で、ご飯食べるときの『あむ』という表情ともつながってくる」
チェックしているのは、「口育士」の中根悠奈さんです。
「口育」とは、話す・食べるなどの機能を生涯にわたり維持できるよう、子どものうちから口周りの発達をサポートする取り組みです。
今回参加したお母さんは「産後ケアでお世話になった助産師に教えてもらった」と話します。
「離乳食を食べられる状態にあるのか、体の準備ができているのか、見てもらいたかった」
口も全身の筋肉とつながっているため、からだの動きをみるのも大切だといいます。
猫背を直すと「ぽかん」がなくなる
子どもの歯並びの写真です。
この子の場合は3歳を機に「指しゃぶり」をやめたことで、目立っていた歯の隙間が減りました。
「ぽかんと開いた口」が気になる4歳の女の子の場合では、猫背を直すことでからだの筋肉も整い、口が徐々に閉じるようになるといいます。
歯並びなどの「口まわり」の形と、呼吸や、からだ全体の姿勢は互いに影響しあっていて、両面から整えていくことが大切だと南郷通りこども歯科の岩寺信喜院長は話します。
「子どもたちが成長するためには、からだを使うことが大事。いいバランスで進むことによって良い発達ができていると思う」
親子のコミュニケーションも大切に…
3年前に、民間資格の「口育士」を取得した中根さん。
この日、オンラインで指導したのは、体幹を鍛え姿勢を整えるための体操です。
中根さんは2児の母で、以前は幼稚園教諭として働いていました。
意識しているのは、体操に「親子のコミュニケーション」を取り入れること。
親の不安を1つでも減らすことが、よりよい口育にもつながると考えます。
「プラスしてママのメンタルもすごく大事だと思っているので、口に触るとか、体に触れるとか、すごく大切にしている」
一生モノの口とからだの健康を守る取り組みが、広がり始めています。
連載「じぶんごとニュース」
文:HBC報道部
編集:Sitakke編集部あい
※掲載の内容は「今日ドキッ!」放送時(2025年5月5日)の情報に基づきます。