平塚市の2公民館 文科省表彰を受賞
平塚市立富士見公民館と吉沢公民館がこのほど、文部科学省が選ぶ第77回優良公民館表彰を受賞した。富士見公民館は全国65館の優良公民館のうち5館が受賞した優秀館にも選ばれた。同表彰は事業内容に工夫をこらし、地域住民の学習活動に大きく貢献している公民館を表彰するもの。今年度は県内で3館が優良館に選ばれた。
富士見公民館生徒が講師に
専門学校や高校など教育機関が多い富士見地区にある同館は、各校に通う生徒らが講師となり得意分野を地域住民に教える事業を行っている。生徒は成果発表の場になり、参加者は知識を得ることができるなど双方向の学びがあるという。
平塚看護大学校は感染症の講座、平塚農商高校は食育講座を実施した。春日野中学校は公民館まつりでブラスバンド部の演奏披露や放送部の司会進行を行ったほか、美術部の作品を館内に展示している。湘南平塚看護専門学校は同まつりで飲食の模擬店を出店。県立江南高校は、同市立富士見小学校の児童に書初めを指導した。
同館の渡邉兼行館長は「今後も多世代が気持ちよく関われる公民館を目指したい」と話した。
吉沢公民館レシピ集発行
同館の利用者はコロナ禍、これまで通りの活動ができなくなったことがきっかけで、地域で採れる食材を使ったレシピ集を不定期で発行するようになった。ウェブにも掲載することで、誰もがいつでも閲覧できるようにしたという。
同館の小巻伸治館長は「生姜の佃煮は、この地域ならではらしい。伝統料理を残したいという思いもあり企画された」と話す。
近隣にある松岩寺で坐禅や写経体験を行い、コロナ禍でも地域の魅力発見や再認識するきっかけを提供しているほか、七夕飾り制作によって高齢者や小中学生、保護者などが交流する機会をつくっている。小巻館長は「引き続き地元の人の活動をサポートしていきたい」と思いを語った。