飼い主が愛犬にイライラしてしまう瞬間とは?起こりがちな状況から対処法までご紹介
飼い主が愛犬にイライラしてしまう瞬間
突然吠え始めて止まらない
ちょっとしたことで愛犬が吠え始め、飼い主さんが止めても吠え続けてしまういった状況になることがあります。
犬の声は遠くまで響き、犬の声を聞くと恐怖を覚えるという方もいます。周囲への配慮として、早く静かにさせたいと思う瞬間です。しかし、言うことを聞かずにいつまでも吠え続けられたら、イライラして感情的になるのも仕方のない状況かもしれません。
留守番時の粗相
朝、早起きして散歩に連れて行き、食事をさせて室内の安全を確認してから出勤。終日働き疲れ果てて帰宅したら、リビングに愛犬の粗相を見つけた。そんな瞬間は心が折れ、後片付けをしながらイライラするのも無理はありません。
散歩中に歩かなくなる
犬は散歩が好きだと思っている方が多いですが、中には散歩の途中で歩くのを嫌がって歩こうとしなくなる子がいます。しかし、嫌がるからとそのまま抱いて帰ってしまっては、運動不足となりその子の健康には良くありません。
朝の出勤前や疲れていて早く家で休みたい時などになかなか歩かないと、イライラして感情的になってしまったり、リードを強く引っ張ったりしてしまう飼い主さんもおられるでしょう。
飼い主がイライラすることの愛犬への影響
先にご紹介した瞬間を整理してみると、飼い主さんが愛犬に対してついイラッとしてしまうのは、下記のような状況の場合に多いということが分かります。
✔周囲に迷惑をかけてしまうような状況
✔飼い主さんご自身が少しネガティブな気分になりやすい状況
✔愛犬が指示に従わず、次の予定に影響が出てしまうような状況
つまり、イラっとするきっかけは愛犬の行動ではあるものの、ベースとして飼い主さんの心理状態が大きく影響している可能性が高いということです。
また、犬は飼い主さんの感情の機微を敏感に察知し、共感することが得意な動物でもあるため、飼い主さんのイライラが、愛犬に伝染してさらに状況を悪化させたり、これまでの信頼関係を壊してしまったりする可能性もあり得ます。
ついイライラしてしまった場合、飼い主さんはその瞬間の状況や自分の感情に流されることなく、かつ愛犬にイラついている感情を見せないように対処することが肝心です。
愛犬に対してイライラした時の対処法
愛犬に対してイライラしてしまった場合、まずはご自身をクールダウンさせましょう。可能であれば、一時的にその場を離れるのも良いかもしれません。その上で、愛犬がなぜそのような行動をとったのかを考え、適切な対処法をみつけましょう。
冒頭でご紹介した3つの状況を例に、その場での対処法と根本的な対処法の考え方についてご紹介します。
吠え続ける犬への対処法
✔その場での対処法
止めても吠え続けてしまう場合、飼い主さんは冷静な態度で愛犬に「オスワリ」などの指示を出し、注意をご自身に向けさせます。そして指示に従えた場合はご褒美をあげ、できるだけ早くその場を離れるようにしましょう。
✔根本的な対処法
犬が吠える理由として多いのが、吠えている対象に対する不安や強い警戒心です。対象が特定の人や犬である場合は、過去の経験により相手に嫌なイメージが定着している、また不特定多数に吠える場合は、社会化トレーニング不足で人や犬との接し方を知らず、どうして良いのか分からない可能性が高いでしょう。
特定の相手がいる場合は、相手の協力を得て、イメージを書き換えるトレーニングを積むのが理想です。しかし難しければ、その対象者と会わないような工夫で回避するのも、1つの解決策です。
不特定多数に対して吠える場合は、社会化トレーニングを行い、他の人や犬が怖い存在ではないことを学ばせましょう。飼い主さんだけでは難しい場合、ドッグトレーナーなどのプロの力を借りることも検討してみましょう。
留守中の粗相に対する対処法
✔その場での対処法
留守中の出来事に対して叱っても、犬にはなぜ叱られているのかが理解できません。決して叱ったり声を荒げたりせず、ただ黙々と静かに片付け、何事もなかったように振る舞ってください。
✔根本的な対処法
留守番の時だけ粗相をするのであれば、留守番そのものがストレスとなっている可能性があります。留守番の何に対してストレスを感じているのかを考え、ストレスを和らげるような工夫をしてあげましょう。
飼い主さんが帰ってこないのではないかと不安になっている場合は、愛犬からの信頼度を深める努力が必要です。ごく短時間から始め、長時間の留守番でも必ず帰宅するという信頼感を得られるようにトレーニングを重ねましょう。
留守中の退屈さがストレスとなっている場合は、ひとり遊びできる知育玩具などの活用を検討しましょう。また汚れたトイレを使いたくないのであれば、トイレの数を増やすことで粗相がなくなることもあります。
散歩中に歩かなくなった犬への対処法
✔その場での対処法
まずは、ケガや病気を示すような症状が出ていないかを確認し、様子がおかしい場合はすぐに動物病院で診てもらいましょう。
特に異常が見られない場合は、安全な場所でしばらく休ませて様子を見ましょう。疲れている場合は、休むことでまた歩き出すでしょう。次の予定を気にして焦るとかえって逆効果になりかねませんので、落ち着いて対処することが大切です。
✔根本的な対処法
散歩が嫌いな場合は、なぜ嫌いなのかを考えて、根本的な対策を探しましょう。距離や坂道が多いなどで散歩コースが体力に合っていない、コースの中に怖がるような場所があるなどの場合は、コースの見直しが必要です。
また、ごく短い距離から始め、上手に散歩ができたらご褒美をあげるといった練習を重ねるなど、散歩が好きになるように工夫してみましょう。
まとめ
愛犬に対してついイライラしてしまうのは、誰にでも起こりうることです。完璧な飼い主さんなどいません。イライラしない完璧な飼い主さんを目指すのではなく、イラついてもご自身をクールダウンさせ、上手に対処できる飼い主さんを目指しましょう。
また、同じような瞬間が繰り返される場合は、なぜ愛犬がそのような行動をするのかを考え、根本的な対処を行うことで、イラつく瞬間が減るようにしましょう。