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チョコレートとケーキが自慢の洋菓子店。燕市の「ARSÈNE」。

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チョコレートとケーキが自慢の洋菓子店。燕市の「ARSÈNE」。

燕市の住宅街に佇む、スタイリッシュな店構えの「ARSÈNE(アルセーヌ)」。ケーキとチョコレートをメインに、美味しくて見た目も美しい、華やかな洋菓子が並びます。「アルセーヌ」と聞くと、思い浮かべるのはあの有名な怪盗ですが、どういう理由で名付けられた店名なんでしょうか。店主の渡邉さんに、お店のことについていろいろなお話を聞いてきました。

ARSÈNE

渡邉 光城 Mitsushiro Watanabe

1985年燕市生まれ。「にいがた製菓・調理専門学校えぷろん」を卒業後、旧巻町の「ラ・パティスリープレジール」と神奈川県川崎市の「パティスリーエチエンヌ」で修業。2023年に独立し「ARSÈNE」をオープン。趣味はドライブ。

料理人からパティシエの道へ。

――渡邉さんは、昔からお菓子作りが好きだったんですか?

渡邉さん:最初、お菓子にはそんなに興味がなくて(笑)。料理のドラマを見て「面白そうだな」と思って、料理人になりたかったんです。

――ちなみに、その影響を受けたドラマっていうのは?

渡邉さん:『ランチの女王』っていう、竹内結子さんが主演のドラマですね。楽しそうに洋食屋さんをやっているのを見て、料理人って楽しそうだなと思って。

――そこからどうしてパティシエの道へ進むことに?

渡邉さん:専門学校に通っているとき、その頃パティシエブームが来ていたのかな。「パティシエのほうが面白いかな」というか、「モテるかな」と思って路線変更しました(笑)

――まさかの理由で(笑)

渡邉さん:それは冗談で(笑)。どの職業もそうかもしれないですけど、喜んでくれる人がいるとやる気が出ますし、「どうやったら食べる人が喜んでくれるかな」って、考えながら作ることが楽しかったんですよね。

――卒業後はどんなお店で働かれたんですか?

渡邉さん:学校を出てからは巻の「ラ・パティスリー プレジール」で働きました。その後は神奈川にある「パティスリーエチエンヌ」っていうお店で修業して、新潟に戻ってきてからはまた「プレジール」で1年弱お世話になりましたね。

――プレジールさんにはかなりお世話になったんですね。独立するなら燕で、とは前から決めていたんですか?

渡邉さん:決めていました。ここが僕の地元で、いろんな人にお世話になったし、恩返ししていきたいなっていう思いもあったんです。

――外にはおしゃれなテラス席があるし、店内のつくりもこだわられていますよね。

渡邉さん:スタイリッシュなお店にしたくて、高級感を意識しました。それから店名の「ARSÈNE」なんですけど、これは「アルセーヌ・ルパン」から来ていて。

――やっぱり! ルパンが由来だったんですね。

渡邉さん:神奈川のお店で働いていたときに、ハロウィンパーティがあったんです。そこで僕がルパンの格好をして、地域の方から「ルパン」で覚えられていたんですよ。

――なるほど(笑)

渡邉さん:お店のマダムに「あんた、店を出すんだったら店名は『ルパン』にしなさいよ」って言われて(笑)。でも「ルパン」はちょっとなあと思って「アルセーヌ」にしたんです。

主役を引き立たせる、シンプルなつくりのケーキ。

――チョコレートとケーキがメインのお店なんですよね。

渡邉さん:そうですね。ふたつの柱でやっています。神奈川で働いていたときにボンボンショコラを食べて、すごく美味しくって。自分のお店でも出したいなと思っていたんです。この辺りだとボンボンショコラを出しているお店ってないので、続けていこうと思っています。

――きらびやかで食べるのがもったいないです……。

渡邉さん:お店のロゴである帽子型のチョコも出しているんですよ。今のところは決まったセットで販売しているんですけど、今後はいくつかの種類の中からチョイスしてもらえるようにする予定です。

――どのケーキも他のお店にはないようなビジュアルで、宝石みたいできれいですよね。

渡邉さん:基本、余計に飾らないでシンプルに仕上げるようにしています。例えばムースだと、自分の中ではムースを仕込んだところで完成なんですよ。だからなるべくムースとか、主役の味を邪魔しないように飾り付けています。

――主役を引き立てるつくりになっているんですね。

渡邉さん:桃タルトとかは極致ですよ。せっかくいい桃を仕入れているので、邪魔しないように作っていますね。やっと少しずつつながりができてきたんですけど、くだものは農家さんから直接仕入れて、自分たちでしっかり追熟して使うようにしています。

――ちなみに人気の商品はどちらですか?

渡邉さん:レアチーズとガトーショコラ、あとはアールグレイですかね。レアチーズだけはオープンしてからずっと出していますし、あとのふたつは一度出さなくなったときに「なくなったんですか」って言うお客さんがいらっしゃったので復活させたんです。

――テラス席もあって、天気がいい日は外でケーキが食べられるんですね。

渡邉さん:この季節は暑いからなかなか難しいですけどね。16時過ぎくらいになるとテラス側が日陰になっていい風が入るので、そうすると長居してくれる方もいますね。

看板商品づくりに力を入れていきたい。

――今後はどんなことに力を入れていきたいですか?

渡邉さん:看板商品って、お店をやっていれば次第に生まれていくものかなって思っていたんです。でもこの前「プレジール」のチーフに会って、「『これを看板商品にするんだ』って決めて作らないと、看板商品は生まれないよ」と言われて。だから今日から試作をはじめます(笑)

――これから看板商品が生まれるわけですね。

渡邉さん:あとは地域を盛り上げていきたいですね。周りのお菓子屋さんとかと連携して、地域のために何かできたらいいなと思っています。うちに来てくださるお客さんに対しては、その要望に誠心誠意応えていきたいですね。

ARSÈNE

燕市井土巻2-181

TEL: 0256-47-4572

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