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相模原市 永田屋と包括連携協定 高齢者支援など9分野で

タウンニュース

協定書にサインする本村市長(右)と田中社長

相模原市は市民サービスのより一層の向上を図るため、橋本に本社を構える葬祭業の株式会社永田屋(田中大輔代表取締役)と3月11日、包括連携協定を締結した。

市は地域課題の解決や地域活性化、市民サービスの向上を目的に民間事業者と協定を締結している。特に連携分野が多岐にわたる場合は包括連携協定を結んでおり、これまでに20者と締結。相模原市に本社を構える企業では、ブックオフコーポレーション株式会社が2021年に締結し、永田屋で2者目、緑区の企業としては初めてとなる。

市役所で行われた締結式では、本村賢太郎市長と田中社長が協定書にサインし、互いに固い握手を交わした。本村市長は「永田屋は創業110年もの歴史がある企業。これからも交流を続けてワクワクする相模原づくりのお力添えをいただきたい。そういう中で人的交流も行い、民間の発想や活力、英知を行政にいただきながらチャレンジする相模原に変えていきたい。これからもよろしくお願いします」とあいさつ。

田中社長は今回の協定締結に感謝を示すと、「葬儀会社として人の最期に向き合う中で教えられてきたことは『人生は限りある時間で、時間=命』ということ。その中で時間をどれだけ大切に、そして人生のゴールに向き合うからこそ誰のために何のために、なぜ自分が生きていてこの仕事をしているのか、目的を持って働くことを大事にしてきた」と話すと、「我々の事業が安心安全な地域社会づくりにつながり、さらに相模原市が選ばれるまちになるよう少しでも力になれれば」と意欲を見せた。

30年にわたり寄付

今回の連携内容は9分野―【1】高齢者支援、【2】地域福祉の振興、【3】教育支援、【4】就労支援、【5】災害支援、【6】人材育成、【7】SDGs、【8】市政情報の発信、【9】その他地域社会の活性化及び市民サービスの向上―に関すること。

市と同社はこれまでにも連携してきており、災害時に帰宅困難者に施設を開放することなどをまとめた協定の締結、市の管理職向けの働きがいについての研修の実施、中学生の職場体験の受け入れなどの実績がある。1993年からは「社会福祉に役立ててほしい」と、市と市社会福祉協議会に寄付を続けている。

協定締結を受けて、今後は同社従業員向けの認知症サポーター養成講座の開催をはじめとした認知症に関する取り組み、市職員向けの働きがいのある職場環境の構築と意欲向上に関する研修の開催、相互の若手従業員・職員による地域課題解決に向けた意見交換会や人材交流の実施などを協議しており、市ではより密な連携に期待を寄せている。

一方の同社は、24時間365日営業する葬祭業でありながら、働きがいが社会的に評価を受けている。近年では葬儀を行うエンディング事業を軸に、終活を含めた「ライフエンディング事業」へ規模を拡大している。田中社長は「葬儀の現場でご遺族さまの後悔の言葉を聞くからこそ、人生の時間の使い方が変わる。この仕事だからこそ感じるこの気付きはアドバンテージでもある。この気付きが地域に伝わることで魅力ある社会になっていく。後悔や孤独や悲しみを和らげることが幸せの一歩目で、事業を通した社会課題の解決に行政と連携して取り組んでいけたら」と話した。

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