離婚成立までの生活費「婚姻費用」の調べ方とは!?【増補改訂版 前向き離婚の教科書】
離婚成立までの生活費
いくらになりそう? 婚姻費用の金額
婚姻費用算定表の見方
❶子の人数・年齢によってて表が分かれているので、該当する表を見つける。
【例の場合】「養育費・婚姻費用算定表 婚姻費用・子1人表(子0~14歳)」
❷縦軸で、婚姻費用を支払う側の年収を探す。
【例の場合】年収(給与)600万円
❸横軸で、婚姻費用を受け取る側の年収を探す。
【例の場合】表の75と100では100のほうに近い金額のため、100万円欄を参照する。
❹縦軸の年収から右に伸ばした線と、横軸の年収から上に伸ばした線が交わる欄の金額が婚姻費用となる。
【例の場合】婚姻費用10~12万円/月
【モメない!コツ】婚姻費用算定表は、東京家庭裁判所のホームページで見ることができます。参考にしながら夫婦間で決めましょう。 「東京家庭裁判所」http://www.courts.go.jp/tokyo-f/index.html
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「養育費・婚姻費用算定表」
婚姻費用は夫婦で分担が基本
婚姻費用とは、結婚生活を送るために必要な生活費のことです。衣食住にかかるお金、教育費、医療費、養育費、娯楽費などが含まれます。
夫婦であれば、婚姻費用を分担する義務があります。夫婦仲が悪くなったり、離婚についての話し合いや裁判を行ったりしている間も同じです。夫婦が同じレベ ルの生活ができるよう、収入の高い側が多く支払うことになります。離婚が成立するまでは、収入の低い側は収入の高い側に婚姻費用を請求する権利があるのです(婚姻費用分担請求)。ただし、収入が高い側であっても、子どもを扶養している場合は、相手に請求できるケースもあります。
また、浮気など自分の行為が原因で別居することになった場合も、結婚している間は婚姻費用を請求することができます。ただし、あまりに身勝手な原因である場合は、減額されたり、請求が認められなかったりすることもあります。
婚姻費用額の調べ方
婚姻費用の金額に決まりはなく、夫婦の間で話し合って決めるのが原則です。金額を決めるうえで参考になるのが、家庭裁判所のホームページに掲載されている養育費・婚姻費用算定表です。婚姻費用算定表は、夫婦の年収と、子どもの人数や年齢に応じて、妥当な金額が設定されています。自分のケースに当てはまる表を見つけ、金額の目安を確認しましょう。
夫婦間で話し合いがまとまらない場合は、家庭裁判所に調停を申し立てることになります。
ポイント
離婚話が出ていても、生活に必要な費用は夫婦で分担する義務がある。婚姻費用は、「婚姻費用算定表」を目安にして夫婦で話し合って金額を決めるとよい。
【出典】『増補改訂版 前向き離婚の教科書』著:森元みのり