丘みどり、今までしてみたかった“舞台での演技”への意気込みを語る 初主演舞台『おちか奮闘記』取材会レポート公開
演歌歌手の丘みどりが初主演を務める、2025年1月三越劇場公演『おちか奮闘記』の取材会が開催され、オフィシャルレポートが公開された。
2025年1月2日(木)~26日(日)に、三越劇場にて上演される『おちか奮闘記』。原作となるのは『明治一代女』や『風流深川唄』などで知られる川口松太郎の名作『浪花女』で、『おちか奮闘記』とタイトルを新たに、音楽性の高い作品に仕立て直しておくる。明治初期の大阪を舞台に、義太夫節三味線方・豊澤団平の芸に惚れて妻となったおちかが、人形浄瑠璃『壺坂霊験記』を完成させるまでを描いた物語。この度、2024年11月28日に東京・第一ホテル東京にて今作の取材会を行い、丘みどり、三田村邦彦、河合雪之丞、成瀬芳一(補綴・演出)が登場した。
主人公・おちかを演じるのは、今回が舞台初主演となる丘みどり。NHK紅白歌合戦に3度出演し、近年はバラエティ番組や映画への出演など、活動の幅を広げている丘が、デビュー20周年のアニバーサリーイヤーに新たな世界の扉を開きます。金屏風に映える白の着物姿で登場した丘は「初めてお話をいただいた時は、『私でいいんですか!?』と……。こんな大役を、演技もしたことのない私が引き受けていいものなのかと、すごく悩んだんです」とオファー時の心境を吐露。「いつか演技のお仕事をしたいとずっと思っていたのですが、演歌歌手として独り立ちするまでは、そういうことは口に出さないでおこうと思っていました。胸の中ではずっと『演技のお仕事もしたいな』と思っていましたので、『夢が叶ったな』というのが、1番大きな気持ちでした」と語り、「今までしてみたかった“舞台での演技”に、20周年だからこそチャレンジしようという思いで頑張ろうと思っています」と意気込んだ。
三味線の名手・豊澤団平を演じるのは、映像や舞台をはじめ多岐にわたって活躍を続ける三田村邦彦。2021年には、三田が案内人を務める旅番組『おとな旅あるき旅』エンディング曲として、丘とデュエット曲「あなたと、君と」をリリースし、さらには映画で親子役を演じるなど、相性抜群の2人が今回は夫婦役に。丘は三田村について「『お父さんのような』と言ったら失礼ですけど、家族のような気持ち。この方とはずっとお仕事していきたいなと思っていたので、またたくさんお仕事できる機会をいただけて嬉しく思っています」と、すでに全幅の信頼を置いている様子。
一方の三田村も、映画で共演した丘のセリフで「泣いちゃいけないシーンなんですけど、泣かされました」と明かし、「演歌で心を伝える技というのをお持ちなので、セリフでも同じなんですね。人に伝えることがものすごく上手」と、その演技力へ太鼓判を押す。2人は互いに「裏表のない方」と言い合い、三田村は丘について「演歌だけじゃなくてなんでもお歌いになられるし、お芝居もずっと『やった方がいいんじゃないですか』と勧めていたんですが、よく今回こんなに難しい役をお引き受けになられたなと思って感謝しております」と語った。
おちかの母親・お政を演じるのは、河合雪之丞。初共演となる丘は、雪之丞について「ポスターの撮影をするときにご指導いただきまして。私も普段から着物を着ているのですが、演歌歌手のポスターの撮り方とは全然違います。手の置き方も『傾けてこうした方が綺麗に見えるよ』という一言のアドバイスで全然違ったので、『すごい!』と思って、これからも一つひとつの仕草、いろんなこと教えていただきたいなと思っています」と指導を乞う。雪之丞は「今回親子の役をやらせていただきますので、本当に母親のような気持ちで丘さんのことを見て『かわいいな』と思っております」と話し、丘にとっては"お父さん"と"お母さん"が揃ったような場となった。
タイトルにかけて、今作の裏テーマは「みどり奮闘記」だという丘。歌も満載の作品になる予定ですが、補綴・演出の成瀬芳一は「(丘は)これだけ歌のうまい人なので、歌を聞きながら芝居も見られたら楽しいだろうなというのが1番の印象」「丘さんの持ち歌はいっぱい使いたいと思いますし、お芝居の場面に合った曲も使いたいと思います」と期待を煽る。
最後に丘は「何もかも初めてのチャレンジなのですが、『演歌歌手がお芝居をしているんだな』ということではなくて、1人の舞台女優・丘みどりの誕生を皆さんに見ていただけるようにしっかりと頑張ってまいります。いただいた時間は必ず後悔させないような舞台を作っていきたいと思いますので、たくさんの方に観に来ていただけたら嬉しく思います」と、皆様へメッセージを送った。