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『鬼滅の刃』は3年間で「推しファン人数」最大値を記録! GEM Partnersが人気エンタメブランドの推しファン人数変化などを紐解く

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 GEM Partnersでは、エンタメビジネスの最大化をサポートする商品「推しエンタメブランドスコープ」で毎月調査を実施しており、最新のエンタメブランド価値の計測が可能です。過去3年間のデータを用いて、人気エンタメブランドの推しファン人数が、TVアニメ化前後での変化したのかを紐解いた内容が公開されました。

 「推しエンタメブランドスコープ」では、毎月約3万人、全国に住む15~69歳の男女に対して、メディアを横断し「いま、推しているエンタメブランド」に関する大規模調査を実施。エンタメブランドの価値をメディア横断でとらえ、<推しファン人数><支出金額><接触日数>を集計しているほか、これらの値から総合指標<推しエンタメブランド価値(単位:GEM)>を算出しています。2022年1月から毎月調査が行われ、この12月でちょうど3年間のデータが蓄積されました。

3年間で「推しファン人数」の最大値を記録したのは『鬼滅の刃』、アニメ関連エンタメブランドがTOP20の半数以上を占める


 上記は過去3年間(2022年1月~2024年12月)における「推しファン人数」の期間中最大月で順位付けを行ったTOP20です。最も多くの「推しファン人数」をたたき出したのは『鬼滅の刃』でした。TVアニメ『「鬼滅の刃」遊郭編』放送終盤の2022年2月12日調査で最大値431万人/月を記録しています。

 2位は『YouTube』で294万人/月、続く3位に『SPY×FAMILY』が233万人/月でランクインしました。『SPY×FAMILY』はアニメ第1シーズンが放送されていた2022年6月18日調査で最大値に達しました。

『【推しの子】』はアニメ化前の”期待”以上に大きく上振れ


 『鬼滅の刃』や『SPY×FAMILY』のほかにも、アニメ関連のエンタメブランドがTOP20の中で半数以上を占めており、この3年間において人気の高いジャンルであったことが伺えます。アニメ化はどのようにエンタメブランドに影響を与えるのでしょうか。

 そこで、TOP20内で2023年1月以降に初TVアニメ化された『【推しの子】』『葬送のフリーレン』『薬屋のひとりごと』『ダンダダン』について、アニメ化発表前、アニメ化発表時、放送開始以降の各段階において、「推しファン人数」の変化をみてみました。

 上記は、4作品の過去3年間における「推しファン人数」の推移です。原作が知られていた時期から、アニメ化発表タイミング、放送開始以降の推移を見ると、4作品いずれも放送開始直後から急激に「推しファン人数」を増やしたことが分かります。

 ここで、放送前の「推しファン人数」が、アニメ化後の増加にどのように影響するのかをみるために、横軸にアニメ化発表月含む直前6カ月間の平均「推しファン人数」、縦軸に放送中に記録した最大の「推しファン人数」を置き、散布図で4作品の位置関係を可視化しました。

 青の傾向線が示す通り、アニメ化発表前の平均「推しファン人数」と、放送中の最大「推しファン人数」には連動した傾向がみられます。『葬送のフリーレン』『薬屋のひとりごと』『ダンダダン』の3作品は、アニメ化前の推しファンの”期待”に応えた盛り上がりをみせたといえます。

 一方、『【推しの子】』は、放送中の最大「推しファン人数」が上振れており、期待を上回る盛り上がりをみせたと考えられます。『【推しの子】』の「推しファン人数」が最も多かったのは、シーズン1の最終話放送直前の2023年6月17日調査でした。アニメ人気と共に、YOASOBIが担当した主題歌が音楽チャートでも大ヒットするなど、メディアミックス展開も相まってファンの熱量が大いに高まった結果であると推察されます。

「アニメ」推しは放送終了後も定着、「マンガ」推しは放送前より高い水準で推移


 『葬送のフリーレン』と『薬屋のひとりごと』は同じ2023年秋クールでTVアニメ放送が始まり、2クールにわたって放送されました。ともに2024年3月の放送終了後の半年間、「推しファン人数」は横ばいに推移していますが、放送前と比較すると「推しファン人数」の水準が大幅に増えています。このアニメ化前後の「推しファン人数」の変動について、推しファンが回答した「そのエンタメブランドで好きなメディア」毎に詳細に見ていきます。

 上記は『葬送のフリーレン』『薬屋のひとりごと』それぞれの推しファンが選んだ、各エンタメブランドで好きなメディア別の月次推移です。アニメやマンガ、ライトノベルなどメディアミックスで展開されるエンタメブランドを「マンガ」として推している、「ライトノベル」として推しているなど、メディアごとの「推しファン人数」を時系列で把握できます。

 『葬送のフリーレン』『薬屋のひとりごと』ともに、アニメ放送開始以降「アニメ・特撮」が急上昇し、それに引っ張られるように各メディアも上昇しています。放送中ではそのほか、『葬送のフリーレン』では「配信」や「キャラクター」が増加、『薬屋のひとりごと』では原作の「ライトノベル」が上昇していることが分かります。またいずれも「アニメ・特撮」に次いで「マンガ」が伸びており、放送終了後も特にこの2つのメディアでは推しファンが定着し、熱量を維持していることが読み取れます。

 『葬送のフリーレン』は2024年9月にTVアニメ2期の制作発表があったほか、『薬屋のひとりごと』は2025年1月からTVアニメシーズン2の放送が予定されています。どちらも注目度と期待が高いことから、シーズン1放送時以上の推しファン人数を獲得するのか、動向が注目されます。

 「推しエンタメブランドスコープ」では、各エンタメブランドを推しているファン=推しファン人数の推移からトレンドを把握できるほか、どのメディアでそのエンタメブランドを推しているかの内訳分析も可能です。詳細は「推しエンタメブランドスコープ」をご覧ください。

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