やよい軒の『辛さ3倍辛うま麺』を食べた中本ファンが「単品注文はやめとけ」と言う理由 / 辛いからではない
辛い系のラーメンといえば「蒙古タンメン中本(以下、中本)」が有名だが、あの「やよい軒」も『辛うま麺』なるものを販売している……ってことを私は当サイトのリクエストボックスで知った。教えてくれた読者の方、ありがとうございます!
それにしても、やよい軒にラーメンのイメージなんてないし、辛い料理を出すイメージもない。一体どんな風に仕上がっているのだろう? と気になったので、実際に食べてきたぞ。
・辛うま麺とは
最初に、やよい軒の『辛うま麺』について基本的な情報をお伝えしておきたい。こちらは2025年3月18日より販売されたもので、ノーマルの『辛うま麺(780円)』、チーズが載った『たっぷりチーズ(980円)』、見るからに辛そうな『辛さ3倍(840円)』の3種展開。
これらの中で、個人的にもっとも気になるのは『辛さ3倍』である。中本中毒の私としては、どの程度の辛さか確かめておきたい。というわけで、今回はこちらに決定。
なお、私の愛する中本では主なラーメンに辛さの基準が10段階で記されており、たとえば『味噌たんめん』は辛さ3、『蒙古タンメン』は辛さ5、『北極ラーメン』は辛さ9となっている。
この10段階評価の中で、やよい軒の『辛さ3倍辛うま麺』はどのくらいなのだろうか?
・『辛さ3倍辛うま麺』の辛さは10段階でいくつ?
で、いきなり結論から行こう。
辛さにおいて、やよい軒の『辛さ3倍辛うま麺』は『北極ラーメン(辛さ9)』の足元にも及ばなかった。ただ、『蒙古タンメン(辛さ5)』に迫るほどではあったので……
辛さ4.5
としたい。というか、そもそも『蒙古タンメン(辛さ5)』と『辛さ3倍辛うま麺』では辛さの重みが違う。『蒙古タンメン(辛さ5)』の方がよほどズシンと来る。『辛さ3倍辛うま麺』はたしかにピリっとするが、(中本に比べれば)ベースが “和” だからどうしても軽い。
なんというか、『蒙古タンメン』がジープだとしたら『辛さ3倍辛うま麺』は普通のセダンという感じ。同じスピードで走っていたとしても、実際に間近で見たときの迫力が違う。ちなみに、『北極ラーメン』は戦車である。
とはいえ、『辛さ3倍辛うま麺』だって辛くないわけではない。というか、辛いは辛い。唐辛子の量が多いから食べているときに むせこみそうになったし、食べ終わったときには額にうっすら汗が滲んでいた。
あくまで「中本に比べれば」という話であり、「辛いものが苦手な人にもオススメ」ってわけではない。むしろ、辛いものが苦手なのだったら他の定食を頼んだ方がいいだろう。やよい軒なんだし。
・辛さ以外も
加えて、『辛さ3倍辛うま麺』はトッピングの具でも『蒙古タンメン』に劣っているように思えた。
『蒙古タンメン』には麻婆豆腐やら野菜がどっさり載っているのに対して、『辛さ3倍辛うま麺』で目立つ具材といったら玉子とニラくらい。
またこれは体感だが、麺の量でも『辛さ3倍辛うま麺』は『蒙古タンメン』よりやや少ないような……。
もしかしたら、中本の麺が「やよい軒」に比べて太いからそう感じたのかもしれないが、少なくとも食べ終わったあとの満腹感においても中本の方が上だった。
そんなわけで、早い話が辛いもの好きなら最初から中本に行った方が満足するのでは? というのが忖度なき結論である。
・「やよい軒」が「中本」に勝っている点
一方で、「やよい軒」が「中本」に勝っているポイントがあることだって見逃せない。それが、やよい軒の象徴的制度とも言える “ご飯おかわり自由” である。
実は、先の紹介した『辛うま麺』シリーズ3種は、プラス310円で唐揚げ定食とのセットにできる。
これにすればおかわり自由のご飯の他に、唐揚げやキャベツまで付いてくる。まさに夢のようなラーメンライスだ。このような楽しみ方ができるってことは、『辛うま麺』シリーズの強みであろう。
ただ、単品注文だとどうしてもラーメンだけでの勝負になるので、中本と比べたら分が悪いかな……というのが率直な印象である。
どちらにせよ、やよい軒で辛いラーメンが選択肢に増えるのは辛いもの好きとしては嬉しい限り。期間限定のようだから、気になる人は早めにどうぞ。
参考リンク:やよい軒「辛うま麺」
執筆:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.