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バサジィ大分 斎藤日向が語る勝利のカギ 逆境を超えた戦術とは 【大分県】

オー!エス!OITA

写真/オー!エス!OITA SPORTS

 リーグ戦を9位で終えたバサジィ大分が、全日本フットサル選手権で躍進を遂げている。戦力が厳しい状況の中、限られたメンバーで戦い抜き、ついに準々決勝へと駒を進めた。次なる相手は、前回王者・名古屋オーシャンズ。チームはこの強敵にどのような戦略で挑むのか。攻守の要として活躍する斎藤日向が、これまでの戦いを振り返りながら、次戦に向けて語った。

 

 大分は、自分たちのスタイルを大きく変えることなく、相手の特徴に応じて細かい戦術の調整を重ねている。例えば、相手が守備を固める場合はキーパーを活用してじっくりと時間を使う。逆にプレッシャーをかけてくる相手には、裏のスペースを狙う動きで対応する。また、体力的な負担を考慮し、守備ラインをハーフウェーライン付近に設定。そこからボールを奪い、素早いカウンターを仕掛けることで、最少人数での戦いを効率よく進めてきた。

 「フィールドプレーヤー5人という状況では、通常の戦術では体力が持たない。そのため、無駄な動きを減らし、的確なポジショニングで試合をコントロールすることが求められた」と斎藤。こうした調整の積み重ねが、チームの快進撃につながっている。

 

 今大会の躍進は、人数が少ないことが逆にチームの結束を強める結果となった。斎藤は「プレーの選択肢が限られたので選手間の判断が統一され、精度も向上している。リーグ最終戦から、これまで培ってきた連係の成果が実感できた」という。チーム全員が共通のビジョンを持ち、意思統一したプレーをすることで、個々の負担を減らしながら最大限の力を発揮できるようになった。少数精鋭の戦いが、むしろチームの完成度を高める要因になっている。

 

守備では体を張り、球際を制した

 

 全日本選手権の2回戦では、後半の早い時間帯に奪った斎藤の先制点が、試合の流れを大きく左右した。リードを奪うことで相手は積極的にボールを奪いに来ざるを得なくなり、その結果、守備のスペースが生まれる。大分にとって、試合を有利に運ぶための重要な一撃だった。このゴールの直前、斎藤は一度決定機を迎えていたが、その場面ではパスを選択。しかし、周囲の選手や監督から「シュートを打て」という声が飛び、次のチャンスでは迷わずシュートを選んだ。カウンターの場面では「確実に決めなければ」という意識が強くなり、パスを選ぶことも多い。しかし、最も重要なのはゴールを決めること。シュートの決断力こそが、勝利につながった場面だった。

 

 名古屋オーシャンズは戦力、実績ともに日本トップクラスのチームだ。名古屋は間違いなく大分の戦術を分析し、対策を練ってくる。そのため、チームとしては複数の戦術を準備し、それぞれの精度を高めることが必要となる。斎藤は「選択肢が少ないので、それを封じられる可能性は高い。ただ、選手それぞれがプレーのクオリティーを高めることで、相手の対策を上回ることができる」と言い切る。

 試合までの約3週間、プレー精度を高めて準備を進める。少数精鋭ながら、戦略と結束力で快進撃を続ける大分が番狂わせを起こす。

 

チームを勝利に導く斎藤日向

 

 

(柚野真也)

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