食べている間だけはラク…! 食べつわりの苦悩
もうすぐ2歳になる息子を相手に、毎日奮闘しているママライターの“ひろひろ”です。
結婚後、夫の転勤を機に勤めていた会社を退職。3ヶ月の妊活を経て29歳の時に妊娠しました。妊活が長引きそうだったので、とりあえず再就職しようと職業訓練校に申し込んだ矢先の妊娠でした。
初めての妊婦生活というだけでも不安なのに、思いがけずつわりの時期に学校に通うことになってしまった私。その不安を払拭するために、とにかく食べまくりました。それが私の食べつわりの始まりです。
学校開始前日につわりを発症! 食べて不安を払拭
病院で、「多嚢胞性卵巣症候群(排卵しにくくなくなる疾患で、不妊の原因の一つとされる)」と診断された私。妊活が長期化することを覚悟し、いったん再就職すべく職業訓練校に申し込みました。ところが、そのタイミングでまさかの妊娠! 嬉しい半面、つわりの時期に通学することに戸惑いを覚えました。
妊娠5週目に入った学校開始前日のことです。ついに、つわりらしき症状が…。何とも言えない不調感とだるさがあり、翌日から始まる学校生活への不安が押し寄せました。
どうにか気分を紛らわせたい思いから、ゼリーを口に入れました。すると、吐き気が多少治まったのです。これをきっかけに、不安を振り切るために衝動的に食べ物を口にするようになりました。
学校生活のスタート。つわりと勉強の両立
実際に学校が始まると、最初のうちは緊張からか、授業中に気持ち悪くなることはありませんでした。しかしその分、家に帰ってから吐き気がひどく、ソファに寝転んだまま夫が帰ってくるまで動けないこともしばしば。
夫が会社帰りに総菜を買って来てくれて、晩ごはんをしのいでいました。そのうちに、授業中でも気持ち悪さを感じるように。私の場合、食べつわりで何かを口にしていないとムカムカするのです。
そこで先生に許可をもらい、授業中は飴を舐めたり、休み時間はお菓子を食べたりしてつわり症状を解消していました。先生や他の生徒が妊娠のことを理解してくれ、たとえ授業中に私が机に伏せていても、そっとしておいてくれたことがありがたかったです。
次々と変わる嗜好に振り回される日々…
常に襲ってくる無性な口寂しさから解放されたくて、いつも何かを口にしていました。ところが、なぜか欲する物が日々変わるのです。前日はひたすら食べていた物なのに、次の日には口にする気にもならなかったり、普段なら全然食欲をそそられない物を急に食べたくなったり。
毎日スーパーに通って、前日とは違う物を買っていました。夫も私が食べていた物を覚えていて会社帰りに買って来てくれるのですが、その時にはもうそれは食べたくなくて…。
おかげで残った食べ物がどんどん家に溜まっていきました。でも、その時々に食べたい物をこまめに食べたことで、何とかつわりを乗り切れたのだと思います。
思うように動かない体に、心が折れた日も
周囲の温かい気遣いやこまめな間食のおかげで、前向きに日々を過ごせていましたが、吐き気がひどくてネガティブ思考に陥ることもありました。洗濯や洗い物が溜まり、部屋が荒れていくことにストレスを感じても、思うように体が動かないのです。
ある日、帰ってきたばかりの夫を相手に号泣。何もできない不甲斐無さと、つわりのつらさを吐き出しました。すると、夫は黙って洗い物をし、テーブルを拭いてくれました。
何も言わずに家事をしてくれる夫に感謝の気持ちもありましたが、それよりもつらい気持ちを夫が聞いてくれたことで、すっきりとした気分になれました。
世の中にはいろいろなつわりがあると聞きますが、私のつわりは始終「食べつわり」でした。いつまでも続くように思われたつらかったつわりも、妊娠13週ごろには落ち着いていきました。
最初は不安でいっぱいだったつわり期の学校生活は、先生や他の生徒の皆、そして夫の理解があったおかげで、笑顔で修了することができました。
そして妊娠39週目には、体重2862g、身長49cmの元気な赤ちゃんを、無事に出産することができました。
[ひろひろ*プロフィール]
パートタイムで働きながら、2歳になる息子を育てています。どんどんやんちゃになっていく息子に振り回されながらも、わが子の無邪気なかわいさに、そろそろ2人目がほしいなと計画中です。
※この記事は個人の体験記です。記事に掲載の画像はイメージです。