「初対面のおばあさんの車で登校することになった私。放課後、歩いて彼女の家に戻ったら...」(島根県・20代女性)
島根県在住の20代女性・オクリハさんが高校生だった時のことだ。
【登校中に出会ったおばあちゃんが…《オクリハさんのおたよりを見る》】
夏のある日、登校中の彼女の自転車が故障してしまった。
自分で直そうとしたものの上手くいかず、このままでは学校に間に合わない。しかもそこは高校まで歩いて40分ほどかかる場所で......。
<オクリハさんからのおたより>
高校時代のある夏の日のことです。いつも通り自転車で登校していると、突然ガチャっという音がしてペダルがいきなり軽くなりました。
それまでにスピードが出ていたので最初はそのまま進んでいたのですが、そのうちペダルをいくら回しても前に進まなくなりました。
慌てて止まって確認すると、自転車のチェーンが外れています。タイヤのパンクや空気不足になることはありましたが、チェーンが外れたのはこれが初めて。とりあえず手で直してみようと試みましたがもちろん失敗しました。
高校までは歩いて40分
チェーンが外れたのは学校から歩いて40分ほどの場所にある小学校の近く。このまま止まっていたら遅刻してしまう。「どうしよう...どうしよう...」とパニックになっていたそのときです。
「そこで立ち止まってどうしたのー?」
困った私を見かけて声をかけてくれたおばちゃんがいました。立ち止まっていた場所の近くに住む方でした。
自転車のチェーンが外れて動かなくなってしまったことを伝えると、近所に自転車修理できる人がいるとのこと。その人に直してもらおうということになりました。
しかも「でも今から人呼んで修理だと時間かかるから学校まで送るわ!」とおばあちゃんの車に乗せてもらえることに。
学校に間に合うか不安でいっぱいでしたが、なんとか時間までに到着。車から降りるときにおばちゃんに精一杯感謝を伝えると、「帰りのときに自転車を取りに来てな!いってらっしゃい!」と笑顔で送り出してくれました。
学校終わりにおばあちゃんの家へ向かうと...
学校が終わり歩いておばあちゃんの家に向かうと、「おかえり!待ってたよー!」と笑顔で迎えてくれました。「暑くて歩くの大変だったでしょー?」と麦茶まで出してくれて......。氷の冷たさが火照った身体にスーッとしみて本当に美味しかったです。
そして肝心の自転車も近所の方の協力でチェーンが直り元通りに。無事家まで帰ることができましたし、前よりもずっと進みやすくなった気がしました。
あのときあのおばちゃんが声をかけてくれなかったら、どうすることもできず立ち止まったままだったでしょう。
今そのおばちゃんはどうしているかわかりませんが、あの頃と変わらない笑顔で過ごしていてほしいなと願っています。
おばちゃん!あのときは本当にありがとうございました!
この感謝を忘れず、私もおばちゃんみたいに、誰かの助けになるような優しい人になりたいと思います!
誰かに伝えたい「あの時はありがとう」、聞かせて!
名前も知らない、どこにいるかもわからない......。そんな誰かに伝えたい「ありがとう」や「ごめんなさい」を心の中に秘めている、という人もいるだろう。
Jタウンネットでは読者の皆さんの「『ありがとう』と伝えたいエピソード」「『ごめんなさい』を伝えたいエピソード」を募集している。
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