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山下地域交流センター 安全考慮し一時休館 緑区遺産の登録施設

タウンニュース

木造校舎を生かした山下地域交流センター

地域住民の交流やイベントなどでも使用されてきた山下地域交流センター(北八朔町)が、4月1日から一時休館となった。区によれば、耐震基準を考慮し、安全のための措置だという。

区の資料によれば、現在の山下地域交流センターとして姿を留める木造校舎部分は、横浜市山下国民学校時代の1942年に建てられたもの。1947年に横浜市立山下小学校と改称。1974年からは分校となり、1986年に横浜市最後の分校として廃校になった。県内でも戦中期の木造校舎としては唯一現存する貴重な歴史的建造物でもある。特に、木造階段は建設当時のまま残されており、躯体部分にも建設当時の部材が残っているという。また、校門の門柱や門扉も廃校前のものが現存し、小学校の面影を残している。

そのような背景から廃校が決定した際には、地域住民から「交流の場として木造校舎を残してほしい」との強い要望が寄せられ、旧校舎を生かした木造2階建て部分と新たに建てた平屋部分、スポーツ広場からなる「山下地域交流センター」として1989年にオープンを果たした。2019年に文化庁が行った視察では「国の登録有形文化財としての価値がある」との見解が示され、2020年には「緑区遺産」登録がなされている。

しかし、昨年の元日に発生した能登半島地震を受け、横浜市は市内の所管する施設の安全性を確認。同センターでは2017年に耐震診断を行っており、耐震基準を満たしていないことが明らかになっている。そのため、利用を停止する方向となった形だ。

本来であれば昨年中に停止の予定だったが、同所で活動している団体の調整や周知なども含めて、移行期間として1年間の猶予が設けられ、今年4月からの一時休館となった。ただしスポーツ広場は、申請すれば引き続き利用が可能だ。

同センター管理運営委員会の篠崎慧事務局長は「山下地域の活動の中心でもあるので残念だが、受け入れざるを得ない。地域の集いの場として、また文化遺産の面でも継続をお願いしながら、できることは協力していきたい」と話している。

区では「利用される皆さんの安全を最優先しての措置」とし、今後の方針は未定としている。

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