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型にハマることなく、想像をはるかに超えていく男。相澤亮が体現するスタイルの“最前線”

Backside

BACKSIDE 編集部

いま、世界でもっともクリエイティブなライディングを魅せている日本人スノーボーダーのひとりに、相澤亮がいる。かつてはスロープスタイルやビッグエアの舞台で活躍し、米コロラド州アスペンで開催される真冬の祭典「X GAMES」のビッグエアにおいては、バックサイド1980という超高難度の回転技も披露。コンペティターとして高く評価される存在として名を馳せた。
 
だが、彼が本当に輝きを放ち始めたのは、“競技”という枠を外れてからである。X GAMESのナックルハックへの出場が象徴するように、競技というよりも“エンターテインメント”なコンテストにおいては、限られたロケーションのなかでほかのライダーたちとはまったく異なるラインを選び、既存のアイテムに「新たな意味」を与える。そこには、勝ち負けや点数とは別次元の、純粋な“表現”があるのだ。
 
ここ最近の映像でも、その創造性は極まっている。春先に撮影された3本のInstagram投稿を紹介したい。ゲレンデ脇の壁地形とダウン地形を活かした滑り、池から壁地形へとつなぐ奇想天外なライン、そして雪解けの地形を活かして技術力と創造力が融合したライディング。いずれもトップシーズンとは異なる条件下で生まれたものだ。雪解けによって露出した地形だからこそ、亮の創造力はよりかき立てられたのかもしれない。スノーシーズンの終わりを告げる汚れた雪面が背景であっても、アートとしてのライディングが際立っている。
 

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10代での競技活動を経て、20代に入ってからの選択と表現。そのすべてが、いまの亮を形づくっている。コンペティターとしての実力を下地に、ブランドとの関係性も見直し、よりカルチャーの根を感じさせるブランドからのサポートへとシフトした姿勢もまた、ライディングと深く呼応している。
 
現在の日本は、通年でトリックの練習が可能な人工芝の施設に恵まれ、スノーボードの競技力という点では確実に進化している。だがいっぽうで、高回転のスピントリックをこなすライダーが増えるほどに、滑りの個性が失われつつあるのも事実だ。
 
そのなかにあって、亮のライディングは強烈な対比を描く。テクニックに裏打ちされた創造性。そこには、単なる“上手さ”では到達できないスタイルがある。
 
フリースタイルスノーボーディングとは何か。なぜ滑るのか。どう表現するのか──その問いに対するひとつの確かな回答が、最前線のここにある。

text:Daisuke Nogami(Chief Editor)

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