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集団食中毒にも負けなかった!藤枝MYFCのテクニシャン浅倉廉が秋田戦で見せた顔面ブロック「気づいたらロッカールームだった」

アットエス


藤枝MYFCは3月5日、集団食中毒に見舞われながら劇的な逆転勝ちを収めたブラウブリッツ秋田戦から3日を経て練習再開。故障者を除く全員が全体練習に参加し、9日のヴァンフォーレ甲府戦へ調整しました。

秋田戦の前半終了間際にチームの今季初得点となる同点ゴールを決めた浅倉廉選手は、後半に相手シュートを顔面ブロック後、交代するまでの約10分間、無意識でプレーしていたとのこと。同期の前田翔茉選手の勝ち越し弾が決まった時にロッカールームで目を覚ましたようです。

この試合では永田貫太選手も含め同期トリオが体調不良に陥ることなく同時に先発出場。「持っているなと。3人とも一緒に高い意識でトレーニングしてきました。こうして結果が出るのはラッキーとかではないと思います」と振り返りました。

MF浅倉廉「気持ちでつながっていた」

ーシュートブロックからしばらくプレーして交代となった。
ブロックした後の記憶がないです。無意識にプレーしていました。倒れたシーンや担架で運ばれたことも覚えていなくて、気付いたらロッカールームでした。

(前田)翔茉に「頼むよ」と言った記憶もないんですけど、無意識で言っていたみたいなので気持ちでつながっていたのかなと(笑)ボールが当たる瞬間だけは覚えています。相手もフリーだったので行くしかないと。

絶対に勝たないといけない試合。気持ちでブロックしにいきました。絶対に体でも頭でもぶつけて止めないといけないと思っていました。裏のスペースもケアしていたんですけど、相手がカットインして切り込んできた時にフリーだったのでパスの選択肢はないなと。背中を向けないように意識していきました。

ーその後、10分間くらいは無意識で走っていたことになる。
怖くてプレーを(映像で)見られていないです。試合途中にロッカールームで気がついたんですけど、たぶん翔茉が決めたくらいです。和田マネジャーが「前田決めた」と叫んでいる時にパッと目が覚めた感じです。

ー自身の同点ゴールからの逆転劇。
あのようなチーム状況で、普段と違うポジションでプレーしていました。いつもなら自分が受けて絶対にシュートに持っていくぞと力が入り過ぎていたと思いますが、あの日はボランチで全体のバランスを見ながら配球して、チームが勝つための守備も考えながらだったからこそ、狭いスペースでボールが来た時にいつもより落ち着いて、触らずに流しながら飛び込んできた相手の股の間を狙いながら打てたのかなと思います。

本職(シャドー、トップ下)に戻った時も同じようにプレーできれば、メンタル的にもより見えるものが増えるのかなと思います。

ー試合後、金子翔太選手が「試合で起こる状況を想定してシュート練習しろと言ってきた」と話していた。
トップ下の位置ではウイングから中央へのパス、シャドーのカネ君(金子)から自分へのスルーパスが多くなると。カネ君はそのようなパターンをイメージしながらシュート練習をしていると教えてくれたので、自分も意識してきた成果が出たのかなと思います。

今までは自分の得意な形や、こうやって決めたいという形を練習していたんですが、試合中にそういうシーンは多くないので。

ー顔面ブロックを見て、前田は「高校時代から、廉があそこまで体を張るイメージがなかった」と奮い立ったみたい。
イメージだけじゃないですかね(笑)ただ、あのようなチーム状況で一層、気持ちが入っていました。だた、周囲の状況だけではなく、自分で毎試合、同じくらいのモチベーションに持っていくという部分ではまだまだ伸びしろを感じました。

ー開幕から体のキレがいい。
昨季とは全く違いますね、自分でも分かりますし、見てもらっても分かると思います。ゴールシーンもいつもなら上体がそれてふかしていたかもしれませんが、体をしっかりかぶせて抑えるシュートが打てました。それがまたモチベーションにつながりますし、継続したいと思います。

ー食中毒の影響はなかった?
弁当は完食していましたが問題なかったです。(大卒2年目の同期3人とも体調に問題なく)持っていたと思います。体調不良者が出始めた26日夜のラジオ出演で「同期3人同時スタメンで出たい」と言っていました。秋田戦でそれが実現して、勝てて、みんな活躍できたのが良かったです。3人とも一緒に高い意識でトレーニングしてきました。こうして結果が出るのはラッキーとかではないと思います。

MF永田貫太「この一戦のためにリハビリを頑張ってきた」

ー異常事態の秋田戦で浅倉、前田の同期2人と同時にスタメン出場し勝利。
けが(昨年5月に左肩を脱臼し全治6カ月)をして以来のスタメンでした。こういう試合のために長いリハビリを頑張り、今季も心機一転やってきました。出た試合でチームが勝てたのはすごく大きかったと思います。

ー左ウイングでの推進力はチームを助けていた。
試合前から特長を出そうと思っていました。秋田はボールサイドに圧縮してプレーするので、逆サイドはフリーになると分かっていました。それをみんなが理解してくれて、自分が仕掛けられる位置でボールをくれたのであとは行くだけでした。結果にはこだわりたいですが、最低ラインとしてストロングを出すことはできたと思います。

ー同期2人が活躍した。
勝ったのはうれしいですが、その反面、2人がゴールを決めたのに自分は数字を残せず悔しさはあります。次は決めてやろうという気持ちで今週の甲府戦に臨んでいます。特にクロスは自分の特長でもあり課題。質にこだわりたいと思います。

ー長期離脱してから準備してきたものは出せた。
ブランクがあった分、「緊張するかな」とか「思いがあふれるかな」と思っていましたが、そんなことなかったです。この一戦に懸けるためにリハビリを頑張ってきたと冷静に試合に入れました。自分の特長をチームコンセプトの中で発揮するだけでした。

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