自修館森内仁子さん 高校生直木賞で全国へ 推し作品の魅力伝えたい
自修館中等教育学校5年の森内仁子(にこ)さん(茅ヶ崎市在住)が5月18日(日)、第12回高校生直木賞の全国選考会に出場する。全国大会では地方予選で互選された代表者が、同賞の候補作に選ばれた5作品から1作品を選び、議論を実施。最終的に今年の同賞を決定する。
高校生直木賞は、フランスの読書教育の一環として30年以上にわたって行われている「高校生ゴンクール賞」の日本版を目指して開催されているもの。議論の中で新たな発見をするなどの学びを目的に2014年に初開催し今回12回目。
4月20日に地方予選がオンラインで開催され、全国から40を超える学校が出場。4つのブロックに分かれ、自修館代表の森内さんをはじめ、各校が選んだ候補作について議論を行った。
森内さんは同校の読書同好会「com+comReadingclub」のメンバー。会では候補作の一つである「虚の伽藍」(新潮社・月村了衛作)を選んだ。
森内さんらは大会に参加するため、候補が5作品に決まってからはメンバーがそれぞれのペースで作品を読み進めながら議論を平行させ、推薦したい1作品を選んだ。
同校が選んだ作品について「最近は社会の皮肉や政治性を重視される傾向が多い中、純粋にストーリーが優れていて、本の面白さを再確認できた作品だった。私の推しの作品」と話す。
予選ブロックで12校ほどの学校代表と意見を交わした森内さん。「昨年、同級生が参加していたのを見ていたので、それほど緊張しなかった。メンバーで話し合って意見をまとめていた。思ったことを伝えられて良かった。学校では出なかった新たな視点が聞けて勉強になった」と話す。
ブロックの代表に選ばれたことについて「授業でプレゼンすることが多く話すのが好きになった。名立たる学校が参加する中、ビックリしたが選ばれてうれしい。メンバーの協力のおかげ」とし、全国大会では「勝ち負けよりも、多くの人に本を読む事をもっと好きになってもらえるようにがんばりたい。できれば私の推しの作品が高校生直木賞に選ばれればうれしい」と意気込む。