「大庭ふるさとかるた」完成 子どもの目線で地域題材に
「そら似合う大庭城址は坂が急」「願い事滝の沢不動夢かなう」「ラーメンの名店多し大庭地区」――。大庭地区内7つの小中学校に通う児童生徒らが詠んだ5・7・5の読み札と絵札からなるかるたが先月完成した。
湘南大庭地区郷土づくり推進会議の会員による「ふるさとかるたを創る会」が制作した。テーマに盛り込まれたのは「地元の魅力を再発見」。大庭地区の名所や穴場、特徴などを子どもの目線から取り上げ、かるたとして遊びながら郷土について学んでもらう目的だ。
地区内の小中学校に作品募集をかけ、300を超える作品の中から44作品を選んだ。「大庭城址公園や引地川親水公園など、特定の地域に固まらないように選んだ」と同会は話す。春夏秋冬の情景が伝わる各地区の行事や「ついんばす」、「ポイすてなくし隊」など、この地ならではの風景が織り交ぜられた。
2001年に「ふるさと歌留多」が地域住民によって作られていた。「立派なものだったが、あまり浸透しなかった」と同会は振り返る。20年以上が経過し、新型コロナ禍で行事が次々に中止されるなか、地域を活気づけるべく子どもの目線に立ったかるた作りを企画。23年に同会を立ち上げた。
「地域学習の授業でも、教材として役立ててほしい」と同会。かるたは700部完成し、作品を寄せた各学校の全クラスと、作成を啓発するポスターを制作した藤沢西高校に寄贈された。現在は湘南大庭市民センターでも1部700円で販売されている。また、屋外で遊べるA3サイズのジャンボかるたも制作し、各種イベントでも通常のサイズとともに活用する予定だという。