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介護職の転職でよくある失敗例! 後悔しない転職をするためには?

ささえるラボ

介護職の転職でよくある失敗例! 後悔しない転職をするためには?

「介護業界に転職をしたいけど失敗したくない!」
誰もが可能であれば後悔のない転職をしたいのではないでしょうか。転職を成功させるためには事前の準備やリサーチが大切です。実際によくある失敗例や理由、さらに後悔しないために重要なポイントを解説します!

介護職への転職でよくある失敗例! 後悔しないためにはどうしたらいい?

介護職に転職した人はどのようなことで後悔しているのでしょうか。まずはありがちな失敗例を見ていきましょう。

◆よくある失敗例◆
1.体力的にあわなかった(きつかった)
2.夜勤などが生活リズムにあわなかった
3.人手不足で忙しすぎた
4.人間関係で苦戦した
5.業務内容や条件がミスマッチだった
6.介護職への適性がないように感じた
7.教育制度が整っておらず業務を教えてもらえなかった

1.体力的にあわなかった(きつかった)

介護職の業務は、腰をかがめてベッドに寝ている利用者を起こす、利用者を支えながら車椅子への乗り降りや入浴を介助するといった身体介護が中心で、体に大きな負担がかかります。また、レクリエーションなど立ったまま動き回る時間も長く、体力を必要とする業務が多くあります。

食事介助や車いすを押しているところをイメージしていると想像以上に体力が必要でギャップが生じるかもしれません。

▼解決策

・正しい介護術を身につけできる限り身体への負担を減らす
・日々体力づくりをする
・資格を取得し身体介護のない職につく
・介護ロボットが取り入れられている施設に入職する

2.夜勤などが生活リズムにあわなかった

特別養護老人ホーム(特養)、有料老人ホームなどの入居型施設では、交代制のシフト勤務のところがほとんどです。その場合、常勤の従業員には、月に何度か夜勤が回ってきます。日勤の日と夜勤の日では出・退勤の時間が異なるため、人によっては生活リズムが大きく乱れたと感じることもあります。
また、夜勤は介護職が一人体制の施設も多く、トラブル発生時に一人で対応しなければならない点などにプレッシャーを感じている人もいます。

一方で、最初はつらくても夜勤明けの過ごし方を工夫することで「平日に病院や美容院へ行ける」など夜勤にメリットを感じるようになる人も多いようです。

▼解決策

・勤務時間を制限して仕事を探す
・夜勤後の過ごし方を工夫する
・休憩室や仮眠室がある施設を選ぶ

3.人手不足で忙しすぎた

高齢化が進む日本において介護業界は慢性的な人手不足です。
従業員を充分に確保できていない施設では、シフトの希望を出しづらい・有給休暇をとりづらい・一人当たりの労働時間が長いなどの問題を抱えており、疲労をため込んだ結果退職するケースも少なくないそうです。

▼解決策

・介護ロボットやITツールが導入されている施設を選ぶ
・年間休日数や休日の条件などを絞って施設を探す

4.人間関係で苦戦した

介護業界に限らず人間関係の悩みで離職する人は少なくありません。特に介護職は従業員とのチームワーク、利用者さんとの関係性など人と関わる機会が多い職種のため、より悩みが深刻化しがちです。

少しでもリスク回避をする意味では面接時や施設見学の際に、同僚となりそうな人とコミュニケーションをとってみる、口コミサイトで評判を見てみる、OJTやメンターがいるのかを確認する、施設としてのハラスメント防止策を聞いておくなどは事前にできることであると思います。

とはいえ、人間関係は実際に入職し構築していかないとわからないものです。
もしも、人間関係で悩んだ際には対処法を事前に知っているだけで気持ちが楽になると思います。

▼解決策

・上司に部署異動などを相談する(複数施設を持っている法人の場合)
・外部の機関に相談をする(厚労省の相談窓口や各都道府県に窓口がある)
・自分の行動や、人とのコミュニケーションを記録し自己評価を行ってみる

5.業務内容や条件がミスマッチだった

実際に働き始めてから「想像していた業務と違った」、「思ったより給料が安い」、「希望していた施設形態ではなかった」といった理由で離職する人もいるようです。
例えば複数のサービス形態の事業所を運営する大きな法人に転職した結果、通所介護(デイサービス)での勤務を希望していたのに入居型施設に配属されるといったケースでは、個人の事情や志望動機によっては辞めざるを得ないこともあるでしょう。

とはいえ、どんな業界でも、希望外の職種や部門に配属されることは珍しくありません。なかには、そうしたケースに遭遇しても「新たな経験を積むチャンス」と前向きに気持ちを切り替えて、転職先で能力を発揮して活躍する人もいます。

6.介護職への適性がないように感じた

働き始めてから「やっぱり介護職には向いていなかった」と気づいて離職する人もいます。介護職は利用者やその家族を相手にするサービス業であるため、思い通りには業務が進まずストレスがたまる面もあります。介護への関心や意欲が全くない人や、コミュニケーションが苦手な人では、なかなか続かないでしょう。

一方で人の役に立ちたい!誰かを支えたい!と考えている人は最初は未経験でも活躍できるケースが多くあります。また、介護職はさまざまなキャリア形成ができる職種です。今の仕事は希望と異なっても将来やりたい業務に生かせるポイントはないか考えながら挑戦してみましょう。

7.教育制度が整っておらず業務を教えてもらえなかった

介護施設によっては人手不足や教育制度の不十分さが原因で業務を教えてもらえないと悩む声があがります。業務を教えてもらえないと自分が理想としていた介護が行えずそのまま退職を選んでしまったり、介護に対する自信をなくし介護業界そのものから離脱してしまうこともあります。

また、指導はあっても先輩によって言うことが異なる、知識などの座学は一切教えてもらえないなど未経験で勤務を始めた人が不安に感じる環境が残っていることも事実です。

▼解決策

・経験年数の近い職員に相談してみる
・上司や相談窓口に相談する
・介護職員初任者研修などを受講し知識を身につける

介護職の転職で失敗・後悔する主な理由

では、上記のような介護職の転職の失敗は、なぜ起こるのでしょうか。よくある失敗の原因を探ります。

1.給与額だけで職場を決めた

応募先である事業所の給与額は転職活動や職業探しにおいて最も気になる要素の一つです。他の事業所より高ければそこに魅力を感じ就業先として選ぶ人も多いでしょう。もちろん仕事の対価として給与も大切ですが、それだけで飛び込んでしまうのは危険です。

その理由として、もちろん処遇改善手当てが支給されていることもあると思いますが、給与額=労働量になりやすいのがサービス業の特性でもあります。
例えば、要介護度が高い利用者が多い特別養護老人ホームは、要介護度が低いデイサービスより給与額が高いことが一般的です。そのほかにも、夜勤が多い・労働時間が長い・休みがとれないなどの事由で給与が高く設定されている場合もあります。

給与に目が行きがちですが、それと比例することが多い労働時間や業務内容なども併せて確認するようにしましょう。

2.自分のキャリアプランが明確ではなかった

目標がないまま、なんとなく介護職を始めると業務内容に意義を見出せなくなることがあります。

例えば介護福祉士の資格をとりたいであったり、○年後には施設長になりたいなどの目標があると、そこに向けて必要な知識や経験を積み上げ成長できていることを実感しながら働くことができます。

これから転職を考える人や、今介護業界で悩んでいる人は一度、比較的イメージしやすい短期目標・中期目標など短いスパンの目標から設定してみると良いかもしれません。

3.複数の事業所を比較検討しなかった

転職活動をしていると「はやく活動を終わらせたい」という気持ちが先行し一つだけ応募して採用をもらえたらそこに決めてしまうという人もいます。

しかし、介護施設は様々なサービス形態がありますし、施設内での自分の業務内容もそれぞれ異なってきます。条件を比較検討することはもちろんですが、可能であればWEBサイトでの閲覧だけでなく実際に施設見学を行い、事業所の雰囲気や通勤のしやすさなどを確認しましょう。

そのうえで、自身が働くにあたって優先したいことは何なのか、譲れない軸は何なのかを考え、できる限りミスマッチのない選択をしましょう。

4.介護職や自身の職種への理解が浅かった

未経験から他業種に転職する場合にありがちなのが、転職したいという思いが先走り、転職後の業界についてよく理解しないまま転職を決めてしまうケースです。よくある失敗例でもあげた通り、介護職はやりがいを感じる反面、人間関係などのストレスを感じることも多い職種です。

事前に理解し入職していれば、多少の困難があっても冷静に受け止め対応できますが、理解が浅かった場合入職前とのギャップになり受け入れるのに時間がかかるかもしれません。また、最悪の場合「こんなはずじゃなかった」とせっかく転職をしたにもかかわらず、すぐに退職する要因にもなりかねません。

後悔なく転職するためにもポイントをおさえて転職活動を行うようにしましょう。

後悔なく介護職に転職するためのポイント

介護職の転職での失敗を避けるためには、ただ労働条件が良いだけではなく、自分に合った事業所を見つける必要があります。そのために心がけたいポイントを紹介します。

1.自己分析をして自分のことを知ろう!

自分に合った事業所を見つけるためには自分自身について知る必要があります。
今までの人生において大切にしてきたものは何なのか、自分の長所と短所、判断軸で譲れないことなどを再確認しましょう。

新卒の就職活動時などに自己分析を行っているかもしれませんが、社会人として働くなかで価値観も変わっているかもしれません。

自分を知ることで理想と現実のギャップが把握でき、そのギャップを埋めることができる事業所はどこなのかを考えるきっかけになると思います。

2.介護職への理解を深めよう

未経験で他業種から介護業界に転職する場合は、介護職という職種の良い面も大変な面もよく理解し、自分に適性があることを見極めたうえで転職活動に臨みましょう。

「ささえるラボ」のような介護・福祉に関するさまざまな情報を掲載しているWebの記事や書籍を読むだけでも、施設のサービス形態による違いや特徴、介護保険サービスの目的といった基本的な知識を身につけることができます。

もし友人や知人に介護職がいれば、仕事の魅力ややりがい、大変さなどを詳しく聞いてみるとイメージがしやすくなるでしょう。

3.希望の条件を明確にしよう

転職活動では、最初に希望の条件を明確にしておくことが重要です。転職しようとするからには、今の仕事に対して「給与が低すぎる」「やりたいことができない」といった理由があるはずです。
転職をしようと思った理由を改めて紙などに書き出して、それに基づいてこれから転職する事業所に求める条件を明確にしていきましょう。

条件は、「基本給の額が最低◯円、ボーナスはあり」「年次有給休暇は、6ヵ月継続勤務した場合○日」というように、できる限り具体的にします。
複数の条件がある場合は、重要なものから優先順位をつけておいて、より優先度の高い条件を満たす事業所から転職先を選びましょう。

4.応募先の事業所を十分にリサーチする

▼事前にリサーチしておきたいこと

◆ホームページなどで調べられるもの◆
・事業所の規模や利用者数
・事業所の運営理念
・利用者の要介護レベル

◆求人票や募集要項で調べられるもの◆
・業務内容
・給与額※賞与や基本給、手当てなど確認!
・研修や資格取得支援の制度
・福利厚生や休日日数※夜勤の頻度などはポイント!
上記以外に介護ロボットの活用や現場のICT化が進んでいるかを確認するのも重要です。介護ロボットやICTシステムが導入されている事業所では、業務の効率化が進んでいて、働きやすい環境が整っていると考えられます。

転職活動では、選択肢が多いほど自分に合った魅力的な事業所に出会いやすくなります。
希望条件にマッチする事業所を複数ピックアップして、比較しながら検討しましょう。さらに、応募して面接を受けた事業所から内定が出た後も、油断は禁物です。内定通知書や労働条件通知書の内容にも、隅々まで目を通しましょう。

5.専門の転職サイトやエージェントサービスを活用する

最近の転職活動では、転職サイトやエージェントを活用するのが一般的です。そうした転職サービスを選ぶ際には、介護業界専門のサービスに登録することをおすすめします。

介護専門の転職サイトには、他では公開されていないものも含め、多数の介護職の求人情報が掲載されています。また、網羅的なサイトに比べ、介護職ならではの視点で仕事を探すことができます。

なかには基本情報はもちろん、従業員のメッセージやクチコミなどを見られるサイトもあり、事業所の雰囲気まで知ることができます。さらに、履歴書や職務経歴書の書き方、面接の注意点といった記事もチェックできるため、転職活動の大きな助けになるはずです。

働きやすい事業所を見抜くコツ

先述の通り、転職での失敗を避けるには、希望条件の確認、リサーチ、自己分析などの事前準備が重要です。とはいえ、事前リサーチでは理想の職場だと感じても、「実際に入職したら少し違った!」 ということもあるでしょう。
ここでは、転職前に働きやすい事業所を見抜くコツを紹介します。

1.ホームページや面接内での逆質問などで働きやすさを確認しよう

その事業所が働きやすいかどうかは、実際に勤務してみないと完全にはわからないものです。しかし、事前に手がかりとなる情報をチェックすることはできます。
ホームページやパンフレットを見ても、必要な情報が見つからない場合は、面接時に質問してみましょう。

そのほか、厚生労働省の「介護サービス情報公表システム 介護事業所・生活関連情報検索」※というWebサービスでも、施設の情報を確認することができます。
※厚生労働省「介護サービス情報公表システム」

▼調べたいこと

・従業員の勤続年数や離職率
・人員配置基準
・処遇改善手当の支給状況

■従業員の勤続年数や離職率

貴重な手がかりになるのが、従業員の勤続年数や離職率です。勤続年数が長い従業員が多く、離職率が低い事業所ほど、労働環境や人間関係が良好で、仕事を続けやすいと予想できます。

■人員配置基準

応募先の事業所の人員配置基準も、労働環境の良し悪しを図る目安になります。人員配置基準とは、介護事業所において、利用者の人数に対して何人の従業員を配置すべきかを定めたものです。
特別養護老人ホーム(特養)や有料老人ホーム、グループホームといった入居型施設の場合、厚生労働省によって、「入居者3人に対して介護職員1人以上を配置する」という人員配置基準が定められています。

多くの事業所では、入居者と介護職員の比率は、この基準ギリギリの「3:1」になっていますが、なかには質の高い介護サービスを提供するために、「2.5:1」や「2:1」などの比率にしているところもあります。このような事業所は、人員配置に余裕があり、比較的働きやすいと考えられます。ホームページやパンフレットに人員配置基準が載っていない場合は、面接時に確認してみるとよいでしょう。

■処遇改善手当ての支給状況

給与額やボーナスの有無については、ほとんどの人が募集要項や求人票でチェックしますが、あわせて、その事業所が処遇改善加算や特定処遇改善加算を受けているかどうかも確認しましょう。

処遇改善加算とは、国が介護職の待遇改善を目指して設け、2012年にスタートした「介護職員処遇改善加算」の略称です。「研修を実施する」「経験や資格に応じて昇給する仕組みを設ける」といった要件を満たした事業所には加算金が給付され、処遇改善手当てとして従業員に支払われます。その金額や支給方法は事業所に任されているため、手当てのほか、定期昇給や賞与として支給される場合もあります。

もう一方の特定処遇改善加算とは、「介護職員等特定処遇改善加算」の略で、経験の長い介護職員の待遇をよくするために2019年に新設された制度です。加算を得るための要件に加え、「経験・技能のある介護福祉士(勤続10年以上が基本)について、月8万円以上もしくは年収440万円まで賃金アップさせる」といったルールが定められています。

もちろん、事業所がこれらの加算の申請をしていなければ、従業員に手当てが支給されることはありません。入職後の賃金アップにつながる制度なので、ほかの条件も加味しながら、できる限り加算を受けている事業所を選ぶようにしましょう。

2.施設見学をしよう

最近では、求人募集をしている介護事業所のほとんどが、希望者に施設見学をさせてくれます。
興味のある事業所が見つかったら、まず電話やメール、転職サイトなどから申し込んで施設見学をしたうえで、求人に応募するという流れが一般的です。事業所によっては、面接時に見学の場を設けているところもあります。

見学をすると、従業員が実際に働く姿や表情、施設の雰囲気など、募集要項やホームページを見ただけではわからない要素を目で見て感じ取ることができます。注意深く観察すれば、従業員の年齢層や人員配置、仕事の忙しさ度合い、介護サービスの質、利用者さんとの距離感などもある程度はわかるかもしれません。可能な限り、見学をしてから応募を検討するようにしましょう。

まとめ:転職で後悔しないためには、準備が重要

介護職への転職で後悔しないためには、自分自身の軸を決め、希望条件を絞り込んだうえで、事業所の事前リサーチなどが大切です。
時期によっては希望に合う事業所が見つかりづらい場合もあります。そのようなときは焦る気持ちが先走り、「ここでいいや」と妥協して決めがちです。ただ、せっかく転職活動を行うのであれば後悔なく働けるよう入念に準備をし続けましょう。

自分の希望に合う事業所を見つけられないときは資格をとり、自分の価値を高めるのも方法の一つです。
事業所が多く決められない、条件を絞って探したいという方は「マイナビ福祉・介護のシゴト」を役立ててください!

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