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千葉翔也、上田麗奈「不器用なりにも人と関わって、人間関係の失敗は経験しておいてよかった」#学生の君に伝えたい3つのこと

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千葉翔也、上田麗奈「不器用なりにも人と関わって、人間関係の失敗は経験しておいてよかった」#学生の君に伝えたい3つのこと

人生の先輩である著名人の方々から、まだまだ自由に使える時間が多い大学生のみなさんに、“学生のうちにやっておいたほうがいい3つのこと”をアドバイスしてもらおうという連載「学生の君に伝えたい3つのこと」。

今回は現在放送中のアニメ『アオのハコ』に出演している千葉翔也さん、上田麗奈さんが登場。高校生を瑞々しく演じるおふたりが、これまで経験したことや感じたことからリアルなアドバイスをくれました。

【写真】千葉翔也、上田麗奈の撮りおろし

千葉翔也、上田麗奈が<学生の君に伝えたい3つのこと>

1.違う感性の持ち主と話すことはプラスになる

――学生のうちにやっておいたほうがいいと思うことはありますか?

千葉翔也(以下・千葉):読書や映画を観ることとか、時間があるうちにやっておけばよかったと思いますし、個人的に大学時代の友だちとは未だに親交があって、頻繁に連絡を取ったり、年単位で会っていなくても急に集まれるので、友だちは多いほうがいいんじゃないでしょうか(笑)。学生時代に気が合わないと思っていた人と大人になってみると気が合うということはよくあるし、違う感性の持ち主と話すことはプラスになるので、今の感性で決めきらないようにするのもいいんじゃないかなと思いますね。

上田麗奈(以下・上田)

:私がやっておけばよかったなと思ったのは、車の免許を取ることですかね。すごく現実的な話なんですけど(笑)、働き始めたら取る時間がないことも多いだろうし、実際に私も余裕がなくてここまで免許を取らずに来ていて。私は大学には行っていないんですけど、大学時代は自分で時間を調整できるイメージがあるので、そういうゆとりのあるときに取っておいたほうがよかったなと思いました。

2.色んなところに行って世界を広げてみる

――学生のうちに見たり、聞いたりしたほうがいいと思うことは?

上田

:実家暮らしのときに、地元・富山の観光スポットに行っておけばよかったと思いました。上京してすぐに働き始めたので「富山でおすすめの観光スポットある?」と聞いてもらっても全然答えられないし、もっと地元への理解を深めていれば仕事にも繋がったかもしれないし(笑)。今になってあそこに行ってみたいなと思うことがあるんですけど、働き始めてからだとなかなか帰れなかったりするので、地元もそうだし、遊びに行きたいところ、観光してみたいところは行ってみて、世界をもっと広げた上で社会に出ていたら、もうちょっとアクティブな自分になっていたかもしれないと思って後悔しています。

千葉ドラマや映画、音楽だったり、一番流行っているものに乗っかっておくこと。僕はあんまり通ってこなかったけど、10代はそういうものを鋭敏に察知できると思うので、触れておくといいと思いますね。そして身近なところだと、家族の仕事について聞いておくことですかね。就活のタイミングとかで聞くことはあると思うんですけど、それとプラスしてどういう気持ちで仕事を始めたのか、自分を育ててどういう気持ちだったのかを聞いてみる。大人になってから聞くのと学生時代に聞くのでは全然意味が変わってくると思うから、そこは聞いておいてもよかったかなと思いますね。あといろんなお店でごはんを食べることでしょうか。時間がない中で食べ物の選択を失敗すると本当に落ち込むから(笑)、同じようなところで同じような食事をすることがすごく多くて。僕はラーメンが好きなんですけど、学生時代にお気に入りのラーメン屋さんばっかり行かないで、もっとチャレンジして好きでも嫌いでもないものに触れておく時間を作っておけばよかったなと思いますね。

3.人間関係での失敗は学生のころにしておいてよかった

――これまで経験した中でやっておいてよかったなと思うことはありますか?

上田私は人間関係での失敗です。交友関係はそんなに広くなかったんですけど、不器用なりにも関わってみてよかったなって。

千葉:いい話!

上田:家族や友人と喧嘩をしたりして、会話の中で傷つけたり傷ついたりすることもありました。それをずっと覚えているからこそ大人になって向き合ったりすることも、直接はごめんねと言えなくてもそのときの自分や相手を思うことができて。できれば最初から傷つけたくはないんですけど、全く人を傷つけずに、傷つけられずに生きてきた人もそんなにいないんじゃないかなと思うんですよね。傷つけることをよしとするのではなく、でもそれを無駄とか悪とか、「だから自分はダメ」と決めつけないで考えていけたらいいのかなと思ったりします。

千葉:僕は同じ部活にいた男性とどうにもこうにもノリが合わないというか、一緒にいて何を喋ったらいいかがわからないみたいなことがあったんです。だけど卒業のとき、お互いにどう思っていたかを話す内輪ノリみたいなものが生まれたときに素直に向き合えて、卒業してからすごく話しやすくなって。そういう節目節目でそれまでのプラスマイナスを精算するのはいいことだなと思いましたね。

千夏がゆっくり植物を育てるように気持ちを確認していけるのは大喜の人柄のおかげ

――現在、おふたりが出演するアニメ『アオのハコ』が放送中です。千葉さんが演じた大喜、上田さんが演じた千夏についての魅力や、演じてから発見した一面はありますか?

千葉:原作を読んでいるときは本当に普通の男の子で、自己投影しながら大喜と同じところで気持ちがアップダウンして、素直に応援できる主人公だなと思っていたんですけど、演じることになって掘り下げてみると、そういう普通のことを普通のタイミングで言えることのすごさだったりとか、狙うことなく他の人を励ませる温かさ、自分が負けそうになったり折れそうになったときでも一生懸命物事に向かえる熱さがあることを知って。そこに大きな理由があるのではなくて、もともと持っている才能かのように感じたので、読んでいただけのときと結構印象が違って、今は「すごいな」「尊敬できるな」という思いが一番強いですね。

上田:千夏は人気や実力があってスター性も兼ね備えていて、だけどそこにあまり執着しない無頓着な感じがあります。だからこそのあざとさのなさだったり、スポーツ少女としてのサバサバ感みたいなところが最初はすごく印象的で。その上でミステリアスに見えるのはなんでなんだろう? と思いながらオーディションを受けていたんですけど、アフレコをやってみて思ったのは本人はすごく素直に感情を動かしているんだなということと、周りの人に気をつかったり、思いやったりできる温かさを持っているから言葉にしきらない部分があるだけで、実際のところはすごく普通の女の子だということで。その普通さが素敵だなというのは、千葉さんのお話とも通ずる部分があると思いますし、だからこそ尊敬できるし、眩しいし、魅力的に映るなと思いましたね。

――お互いが演じたからこそより魅力が増したと思う部分はありますか?

千葉:上田さんとの掛け合いを通して、千夏がすごくちゃんと大喜と会話してくれるんだなと思って。漫画で読んでいるときは千夏がクールに見えるシーンがあって、一個下の男子高校生に対してはそれくらいやや遠めの距離感が適切だよなと僕も思っていたし、大喜もそう思っていたはずなんですけど、演じてみて、会話として成り立ったり、成り立たなくてもちゃんと投げかけてくれるのを感じると、こんなに気を遣ってくれているのに自分のことを好きじゃないのかよ、恋愛感情ないってマジかよと大喜目線で思って(笑)。そういう戸惑いみたいなものはより盛れるようになりましたし、感情の動きもよりリアルに生まれましたね。

上田:私もすごく会話が楽しいですね。会話していて体温が高い感じがすごくあるのが楽しかったし、大喜のパーソナルな温かさがすごく伝わってくるので、頑張って距離を縮めたり、自分の気持ちを早く整理しなきゃと無理に思わなくていい感じがあって。それは原作を読んでいるときよりもアフレコで掛け合っているときのほうが感じたから、千夏がゆっくり植物を育てるように気持ちを確認していけるのは大喜の人柄のおかげなんだなと千葉さんのお芝居で感じました。

勉強でも部活でもゲームでも気がついたら何時間もやっていた

――今回演じたのは高校生でしたが、おふたりはどんな学生でしたか?

千葉:僕、内面は何にも変わってないです。昔から人に積極的に声をかけに行くのは苦手なタイプだったので、軽音部でのライブなどをきっかけに誰かと仲良くなれたりするのが嬉しかったですね。あとは勉強や部活、携帯ゲームとかでも、気がついたら何時間もやっているタイプだから、勉強は苦手でしたけど、割と1日10時間ぐらいできたりもしました。そういう意味では褒められてないだけで、結構ちゃんとできていたのかなと思います(笑)。

上田:私は今よりもっと自己開示が苦手で、素を見せるとか気持ちを伝えることが得意じゃなかったし、自分のことをあんまり認められていなかったのかなと思いますね。自分の内面をさらすことをしてなかったから、どのくらい自分の内面が人に受け止められるものなのかもわからなくて、心の中だけで自分はあんまりいい人間じゃないな、好きじゃないなとか、自己判断で自分を苦手になっている学生だったなと思います(笑)。私は演劇部に所属していて、今は自分の経験や気持ちを繋ぎ合わせてお芝居することができるんだと気づいたけど、その当時は自分を一切消して別の人間になるんだと思い込んでお芝居していたので、楽しかったけど満たされなさもあって(笑)。

千葉:何をしているときが楽しかったですか?(笑)

上田当時は、誰かの役に立ったり、すごいねと言われると自分の価値がちょっと上がったように感じていて。その時はそれが嬉しかったし、楽しかったかも。

千葉:僕もまったく一緒ですね。

上田:そうなんだ!他己評価を得られるものとして演劇部があったので、それは救いになっていたのかなと思いますね。

頑張ってないのに評価されたときのほうがキツイと思ってから頑張れるようになった

――そこから他己評価と自己評価のバランスはどう取っていくようになるんでしょうか。

上田:私の場合は他者から評価してもらっても自分が自分を認められてないと、褒め言葉を素直に受け取れなかったりしたんですけど、それがすごくイヤで、受け止めたいなという気持ちからいろいろ考えるようになりました。私のその癖を理解した上で友だちでいてくれる業界の仲間がいて、その人たちがかけてくれた言葉に、真剣に、素直に向き合っていくことで徐々にバランスが取れるようになっていったんです。私が恵まれていたのは、周りの人がすごくいい人ばかりだったんですよね。そんな周りの人、それに応えたいという気持ちからの努力、自分の素直さの3点セットでなんとかなってきた感じがします(笑)。

千葉:誰かと話すときに、高校のときは「この話、面白いか?」みたいに思ったり、会話を成立させなきゃと考えることがあったのですが、大人になるにつれて、ただ喋っているだけで前向きな時間なんだなと徐々に分かってきたんです。昔だったら面白いことが言えないなら喋らないし、用もなく声をかけられないなと思っていたけど、それに気づいてからは人と喋ることの楽しさが分かって、肩の力が抜けてきたんです。感性は昔と変わっていないけれど、喋ること自体の嬉しさみたいなものは前よりも比較にならないほど感じますし、それが自己評価や他人からの評価にも繋がっている気がします。あと僕は自分が頑張っていないのに評価されたときのほうが、頑張っていて評価されなかったときよりキツイなと思っていて、それで頑張れるようになりましたね。100%やりきれてないのに褒められると罪悪感があるというか、騙しているみたいな気持ちになると気づいてから、頑張ることへのハードルが下がった気がします。

PROFILE

千葉翔也

8月29日生まれ、東京都出身。主な出演作に、「WIND BREAKER」(楡井秋彦役)、「青のオーケストラ」(青野一役)、「ようこそ実力至上主義の教室へ」(綾小路清隆役)、「86-エイティシックス-」(シンエイ・ノウゼン役)、「地縛少年花子くん」(源光役)などがある。2024年の1月には、1st EP「Blessing」でソロデビューを果たし、アーティストとしても活動している。

PROFILE

上田麗奈

1月17日生まれ、富山県出身。主な出演作に、「わんだふるぷりきゅあ!」(猫屋敷まゆ/キュアリリアン役)、「私の幸せな結婚」(斎森美世役)、「鬼滅の刃」(栗花落カナヲ)、「来世は他人がいい」(明石潟椿役)、「マッシュル-MASHLE-」(レモン・アーヴィン役)などがある。毎週木曜日23時30分から文化放送「超!A&G+」で放送中の『上田麗奈のひみつばこ』にパーソナリティとして出演中。

「アオのハコ」木曜よる23:56〜TBS系28局でTVアニメ放送中&Netflixにて先行配信中
中高一貫のスポーツ強豪校・栄明高校に入学する、男子バドミントン部の一年生・猪股大喜。大喜は毎朝、朝練で顔を合わせる一つ上の先輩、鹿野千夏に恋をする。千夏は女子バスケットボール部のエースで、校内外問わず人気の高嶺の花。
部活に恋に勉強に、大喜にとって忙しい高校生活がはじまる、そんなある日――

取材・文/東海林その子
撮影/三橋優美子

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