諦めていた汚れも落ちる!掃除のプロから学ぶ「酸性洗剤の賢い選び方」とは
みなさんは、掃除をする際にどのように洗剤を選んで使っていますか? 賢い洗剤の選び方をすることで、諦めていた汚れも落とせるんだそう。今回は掃除と片付けのプロ木村由依さんに「賢い酸性洗剤の選び方」を教えていただきます。
教えてくれたのは……木村由依(きむら よしえ)さん
女性のためのハウスクリーニング「クリスタルミューズ」代表。ハウスクリーニングの専門技術と思考と空間を整理するライフオーガナイズ®のスキルを組み合わせた独自のメソッドでサービスを提供。「掃除・片付け・講師」の 3つのサービスを柱に、お客様の要望に寄り添う丁寧なサービスが人気。テレビや講座など多方面で活躍中。
プロおすすめ!賢い酸性洗剤の選び方
今回は、洗剤についてご紹介します。洗剤の液性を確認することから始めましょう。家中の洗剤の中で「酸性洗剤」を見つけることは、意外と難しいかもしれません。じつは「酸性洗剤」の商品は「アルカリ性洗剤」と比べると少ないのです。見つけたら、ぜひボトルにわかりやすくペンで液性を記載しておくことをおすすめします。家中にある洗剤の中であるとすれば、おそらくトイレ用洗剤が該当したのではないでしょうか? とはいえ、現在ではトイレ用洗剤でも極限られた商品だけが「酸性洗剤」なんです。
混ぜるな危険とは?
酸性洗剤のボトルには、よく「混ぜるな危険」と書かれています。理由は「漂白剤、カビ取り剤など含まれる塩素と混ぜると、有毒ガスが発生するから」なんです。そんな怖い印象すらある酸性洗剤ですが、じつは非常にいい仕事をしてくれるのです。もちろん、混ぜなければ、危険な有毒ガスも発生しないのでご安心を。
※同様に塩素系の洗剤にも同じ理由で「混ぜるな危険」の表記があります。気になる方は、ボトルの注意書きを読んでみてくださいね。
酸性洗剤が得意な汚れは?
酸性洗剤が中和してくれる汚れは、どんな汚れなのでしょうか? 酸性洗剤が得意とする汚れは、きっとみなさんの家にもあるであろう、カルキ汚れです。キッチンの蛇口周りにある白くて硬い汚れやトイレや洗面ボウルのザラザラしている汚れが、カルキ汚れの代表格です。その多くは水回りに存在しています。「掃除しても全然落ちない!」と感じていた人が諦めた汚れのひとつかもしれません。
このカルキ汚れは、アルカリの性質です。そのため、酸性の洗剤で中和させることによって、硬い汚れが緩み、取れやすくなります。「混ぜるな危険」におびえることなく上手に使うと、諦めていた汚れも落とせるというわけです。ただし、カルキ汚れはもともとが石のように硬い汚れなので、柔らかいスポンジではなかなか取れません。硬いスポンジパットやヘラなど、道具も使いこなしてみてください。
酸性洗剤の種類は?
酸性洗剤の種類についてです。酸性洗剤にも、合成洗剤とナチュラル洗浄剤の2種類があります。
合成洗剤
界面活性剤という汚れを浮かせる液剤がブレンドされています。酸の中和する働きと浮かせる働きで、より簡単に汚れを取ることができます。
ナチュラル洗浄剤
クエン酸やお酢などは、素材に負担が少なく環境や人体に優しいのが特徴です。しかし、汚れに対しても働きがマイルドです。とは言っても、酸性度を表すPH(ペーハー)は2~3なので、ある程度の中和力はあります。
トイレ以外の場所なら、まずはクエン酸で試してみることをおすすめします。今では100円ショップで手軽に購入できますよ。ただし、ナチュラル洗浄剤を購入されるときは必ず粉(結晶)を購入してくださいね。スプレーボトルになった液体のモノは、成分100%ではないので要注意です。
洗剤の知識が増えると楽しくなる
プロがすすめる洗剤選びについて、ご紹介させていただきました。洗剤に興味がわいてきませんか? ひっくり返して成分をよく見てみたり、スマホで少し調べてみると「そうだったんだ!」がたくさん見つかります。知識が増えると「どんなときにどんな洗剤を使ったらいいのか」がわかるようになり、お掃除もお洗濯もいつもより少し楽しくなりますよ。
※こちらの記事は元記事の提供者さまより許可を得て作成しております。
ayako/ライター