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日本の万博文化の礎を築いた人物「日本の博覧会と大鳥圭介」展が上郡郷土資料館で開催中 赤穂市など

Kiss

大盛況だった大阪・関西万博。筆者も何度か訪れましたが、万国地球の広さと未来の輝きを感じられるものでした。時はさかのぼり明治時代、日本国内でも万博の開催に貢献した人物がいました。

JR「上郡駅」~徒歩約15分、山陽自動車道「龍野西IC」~約25分

赤穂郡上郡町出身の「大鳥圭介」氏は、明治政府で要職を務め、日本の近代化に道を開いた人物。そして「プレ万博」と位置付けられる内閣勧業博覧会の運営に携わり、産業発展、日本の万博の礎を築きました。上郡町にある郷土資料館では「日本の博覧会と大鳥圭介」展が開催中。11月30日まで。

上郡町役場第3庁舎2階の「特別展示室」で開催中

彼の功績と博覧会の歴史を深く学べる貴重な機会ということで、さっそく訪れてみました。

玄関を入り、正面にある階段を上がる

その昔江戸幕府が1867年に第2回パリ万国博覧会へ出展後、日本の博覧会の原型となった内国勧業博覧会とそれに深く関与した大鳥圭介氏の功績・業績、そしてこれからの万博の未来を感じられる本展示。

階段上がって右手にあるのが「特別展示室」

特別展示室は写真撮影禁止です。中では内国博の資料約100点を展示しており、メダルや審査報告書の複製も紹介されています。大鳥氏は優れた出品物に授与された「賞牌(メダル)」の制度を確立・運営した中心人物で、過去開催の博覧会では審査部長や審査総長を務めたそう。本展は万博の歴史から今年開催された大阪万博へとつながる様子がわかるようになっていて実に興味深い内容です。

郷土資料館入口:無料

特別展示室向かい側には郷土資料館があり、常設の展示をしています。せっかく訪れた際にはこちらも覗いてみてください。

常設展示室:考古資料室の様子1

常設展示は、考古資料と民俗資料を中心に構成されていて、縄文時代から戦国時代、江戸〜昭和の暮らしまで、地域の歴史と文化を学べる内容になっています。

常設展示室:考古資料室の様子2

考古資料展示室は5つのテーマで構成。
1.「かみごおりのあけぼの」縄文時代〜弥生時代の出土品を展示。土器や石器など古代の生活を垣間見ることができます。
2. 「 前方後円墳の時代へ」古墳時代の遺物を紹介。赤穂郡の古墳文化や埋葬の様子がわかります。

常設展示室:考古資料室の様子3

3. 「赤穂郡の成立」奈良〜平安時代の資料。律令制下での地域の変遷を学べます。
4. 「山陽道野磨駅家跡」国指定史跡からの出土品を展示。特に**亀形硯(きがたすずり)**は国内最大級の珍品です。

手に届くものでも絶対に手を触れないでくださいね

5. 「赤松円心の時代」南北朝〜戦国時代の遺物。山野里宿遺跡から出土した**風炉(ふろ)**は近畿圏最大級の全形資料として貴重です。

考古資料展示室の先にある民俗資料展示室

民俗資料室では、江戸〜昭和の生活様式を復元展示しており、農家の台所や居間など、当時の暮らしを再現したものを見ることができます。

米作り・養蚕・鍛冶・薬屋・酒屋など、かつて町内で営まれていた産業の道具や資料を紹介していて、見ごたえ充分。

江戸、明治・大正・昭和初期、高度成長期の茶の間

時代の流れによって変わっていく家庭の様子は思わずじっくり見入ってしまいます。

柴田工業製品(農機具)も展示されており、地域のものづくりの歴史も感じられる資料館。

ゆかりの場所の地図もあり訪れたくなる

廊下には大鳥圭介紹介パネルをはじめ、上郡町ゆかりの70人の功績や町内の指定文化財パネルを写真と解説で紹介していて、大人も子どもも学び深い場所。

大阪万博は終わってもその余韻のまま、「大鳥圭介」氏を軸に日本の万博の起源をたどりながら郷土の学びを深めに訪れてみるのもいいですね。


開催期間
2025年9月27日(土)~11月30日(日)

開催場所
上郡町郷土資料館 2階 特別展示室
(赤穂郡上郡町上郡500-5)

開館時間
9:00~16:30

入場料
無料

駐車場
あり

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