法政二高サッカー部 創部86年 県大会で初V 26年ぶり関東へ
関東高校サッカー大会神奈川県予選の決勝が5月6日、保土ヶ谷公園サッカー場で行われ、法政大学第二高校(木月大町)が初優勝を決めた。同校が県大会を制するのは創部86年目で初。5月24日(土)から26日(月)まで埼玉県で行われる関東大会に、神奈川第一代表として26年ぶりに出場する。
「県大会でやっと勝てた。長かった」――。2001年に指揮官に就任し、25年目を迎えた水島光監督は優勝を決めた瞬間をそう振り返る。
高円宮杯JFAU―18サッカーリーグ神奈川K1に属する同校。同大会は、上位2校が関東大会への出場権が得られる。第1シードとして2次予選のブロック決勝から出場し、座間高を3対0で退け、準々決勝へと駒を進めた。
準々決勝では、相洋高に1対0で勝利。水島監督が「優勝を目指すうえでポイントだった」と話す、勝てば関東大会の出場権を得られる準決勝では、昨年関東大会に出場した横浜創英高と対戦。副主将でGKの波木井陽夏選手は「押し込まれる時間が長かった中で、しっかりハードワークができた。全員で勝ち取れた」と、1対0で勝利を収めた。
決勝の相手は、同じK1に所属し、昨冬の全国選手権で4強入りした東海大相模高。昨年の選手権予選、今季のK1リーグでも敗れていたため「その試合でできなかったチャレンジと、相模に勝ち切る意識で臨んだ」と波木井選手。試合は法政二が押し込む展開が続くも、後半早々に失点を許す。それでもコーナーキックから同点に追いつき、延長戦へ。決着がつかずPK戦へもつれる中、10人目の相手キッカーを波木井選手が止めて初優勝を決めた。主将の堀内泰良選手は「初めて優勝できて、素直にうれしかった」と声を弾ませ、水島監督は「なかなか勝てない時期が続いていたので、勝った瞬間ホッとしたし、こみ上げるものがあった」と熱戦直後の心境を語る。
今大会は、失点を少なくするためにリーグ戦から守備を改善して臨んだという。「守備が安定した結果、ロースコアの試合が多かった」と水島監督は今大会を総括。堀内選手は「攻守の切り替えの早さを常に意識している。失点をしなければ負けないので」とチームの強みを語る。
目標は初の全国
関東大会への出場は、1997年、99年に続いて3回目。強豪校との対戦に加えて、勝てば3日で3試合と厳しい大会日程が待っている。堀内選手は「今回の優勝で二高の歴史が変わった。関東大会で目指すのは優勝」と意気込みを語る。
神奈川を制し、26年ぶりとなる関東大会への出場。そして、次なる目標は、創部初となる全国大会出場だ。堀内選手は「関東大会のすぐ後にインターハイの予選があるし、冬の選手権の予選もある。そこで勝って全国大会に行きたい」と抱負を語る。水島監督は「これから決定力をあげて、県代表として関東大会を勝ちに行きたい。その後に待っている総体、選手権の予選を戦い抜き、勝って初めての全国大会に出場したい」と目標を語った。