NPO法人ピュア代表藤田敦子さん(船橋市在住)「折れない心を育てるいのちの授業」を開催
末期の病床にある家族を、自宅でみとることができなかった。そんな体験から2001年にNPO法人を設立し在宅緩和ケア推進に取り組んできた藤田敦子さん。
講演会や相談事業などを行う中で、コロナ禍により「解決が難しい苦しみを抱える人が増えている」ことにも心を痛め、広く支援を届ける活動を模索していました。
命の現場に学ぶ 自分らしい生き方
そんなとき、医師・小澤竹俊さんが主宰する「折れない心を育てるいのちの授業」に出合い深く共感した藤田さんは、自らも認定講師となりプログラム普及に着手します。
自分の苦しみと向き合い、また、苦しむ相手を受け止め寄り添い「わかってくれる人がいる」という安心感と支えがこの先も人生を歩み続ける力につながる、そんなコミュニティーづくりを目指して船橋を拠点に活動を続けています。
書籍を通して広く思いを伝える
昨年12月、同市内で「いのちの授業」講演会を開催。
参加者から「学校にもこの授業を届けてほしい」という声が多く寄せられたのを受け、藤田さんは「本ならいつでも、誰もが手に取り読むことができる」と、2019年に出版された同名の書籍を小中高・特別支援学校全84校と図書館などへ寄贈。
松戸徹市長と松本淳教育長は「子どもや教職員、保護者らにもぜひ読んでほしい内容」と感想を述べ、感謝を表しました。
「苦しみを感じたらこの本を読んで。一人で頑張らないで、と伝えたい」。
折れない心を育むメッセージが、世代を超え多くの人に届くようにと願いを込めました。