【専門家解説】今がくさい!?「汗のニオイ」の対処法 暑くなる前に汗腺を鍛えるには
今年も暑い夏になりそうな北海道。
気象庁の3か月予報(6~8月)によりますと、この夏の気温は、全国的に平年より高くなる見通しです。
そこで気になるのが「汗のニオイ」。実はいま時期の汗が、特に臭いんです!
いまだからこそ気をつけたい!「汗のニオイ」を深掘りしました。
連載「じぶんごとニュース」
生活雑貨を扱う「ハンズ札幌店」では、4月末から暑さや汗のニオイに関連した商品のコーナーを広げました。
汗とニオイを抑える定番の制汗剤のほか、メイクの上からでも使え、顔の汗を抑える制汗ミストも人気です。
服やシーツにスプレーするだけで、ヒ~ンヤリ!汗のニオイも消してくれる商品も人気商品で、個人差はありますが、一度吹きかけるとヒンヤリ感が2~3時間続きます。
体温調整に欠かせない一方、ニオイの原因にもなる「汗」。なぜ、臭うのでしょうか?
分泌されたばかりの汗や皮脂は、ほぼ無臭です。
しかし、そのまま放っておくと皮膚表面の常在菌によって分解され、ニオイが発生するのです。
まだ「汗腺」の機能が低下しているこの時期の汗は、特に強いニオイを発すると指摘するのは、東海大学の関根嘉香教授です。
「冬の間に汗腺が少し衰えてしまい、その状態で汗をかくと、『ベトベト汗』になる。これは乾きにくい汗で、皮膚の常在菌が非常に好む状況になる。常在菌が分解して、強いニオイを発する」
ニオイの原因はずばり、“ベトベト汗”です。
このベトベト汗に含まれるミネラル分が、細菌の餌になってしまいます。
汗は、血液が原料。しかし、血液をそのまま汗で出してしまうと、血液中の栄養分が失われてしまいます。そのため、基本的には、ろ過されて栄養分になるものは血液に再吸収されます。
ですが、汗腺が衰えるとこの再吸収がうまくいかなくなり、ミネラル分を多く含んだ、いわゆる舐めると“しょっぱい汗”になります。
こういう汗は乾きにくく、常在菌が非常に好む環境になると関根教授は教えてくれました。
つまり、「汗のニオイ」を抑えるためには、汗腺を鍛えて“ベトベト汗”を“サラサラ汗”に変えてしまえば良いのです。
汗をかく訓練を!
東海大学の関根嘉香教授は汗腺を鍛える方法として、「普段あまり汗をかかない人は、ちょっと頑張って、朝にウォーキングして少し汗をかいて、シャワーで汗を流してから仕事や学校に行くといい」と提案します。
そもそも、自分のニオイ=体臭は、周囲の人たちには気になっていても、自分自身では気がつきにくいから厄介です。
そこで、自分の体臭を知る方法を、ニオイの専門家、臭気判定士の石田翔太さんに教えてもらいました。
■【自分の体臭チェック法~その1】
(1)1日着た服を袋に入れてドライヤーで温める。
(2)お茶やコーヒーのニオイを嗅いで嗅覚をリセット。
(3)袋の口の部分に鼻を入れてニオイを嗅ぐ。
こうした体臭チェック方法で、もしも“不快”なニオイがしたら、それは、周りの人たちも不快なニオイを感じている…ということになります。
ちなみに、ニオイが強くない人は、洗剤や柔軟剤のニオイがする…とのことです。
そして、臭気判定士の石田翔太さんが、もっと手軽なチェック方法も教えてくれました。
■【自分の体臭チェック法~その2】
「親しい人に聞いてみる」
それが出来るなら苦労しない…と言われそうですが、直接、鼻をつけて嗅ぐと、絶対にニオイがするので、対面で会話するくらい距離で 「私のニオイを感じる!?」などと尋ねてみてください。
さらに、誰にも知られることなく、体臭に関するケア方法や改善策を提案してくれるサービスもあります。
■【 体臭測定キット「odorate(オドレート)」】
・「体臭測定キット odorate」1万7980円
・「ワキガ検査キット odorate AP」9980円
(1)届いたTシャツを24時間着て送る。
(2)専門家による「体臭評価・チェック」(分析装置と臭気判定士の併用)。
(3)ニオイの原因物質などをつきとめて、その人に応じたケア方法を提案。
周囲を不快にさせないための“正しいケア”でニオイ対策を進めてみてはいかがでしょうか。
文:HBC報道部
編集:Sitakke編集部あい
※掲載の内容は「今日ドキッ!」放送時(2024年5月30日)の情報に基づきます。